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赤い三角屋根の家


あらすじ
海沿いにある赤い三角屋根の家に
おだやかに暮らす夫婦がいた。
小さな庭に奥さんが育ててるハーブや野菜や
花がいつも手入れされ
ご主人は仕事が休みの日は庭の椅子に座って
読書をしながら居眠りしたりジムに通ったり
のんびりとした日常を過ごしている。
二人の一枚の写真が
注目を集める事になり
二人の新しい扉が開く


  ※※  赤い三角屋根の家 ※※

朝 目が覚める
奥さんが朝食の準備をする。
サイフォンで入れたコーヒー
トーストを焼いて
庭で摘んだトマトとレタスをサラダにして
スクランブルエッグを焼く

ご主人起きて来て「おはよう」
一緒に朝食を食べる
もうすぐ夏だねーとか半袖でも外に出歩けるね
とか‥
そんな普通の会話を楽しむ
窓際で丸まって寝ている猫の茶々は大きな
あくびをしてこっちをチラッと見て
また寝た。

  ※※   お客さん ※※

おはよございまーす。
玄関から声が聞こえる。
奥さん「はあーい」
玄関に行くと懐かしいお客さん
奥さん「えっ?もしかして蓮君?大人になったねー どうぞ上がって」
少し照れ臭そうに
蓮「おじゃまします」

テーブルにサイフォンで入れたコーヒーを
蓮の前に置く

奥さん「久しぶりねーあの頃蓮君高校生だったもんねーかなでも時々帰って来るのよ
かなでに話したら会いたかったーって
言うと思うわー」と懐かしそうに話をした

蓮「本当そうですよねー会いたいなぁ」

サイフォンコーヒーを一口飲む

蓮「わぁ美味しい」

奥さん「でしょう」と笑った。

蓮「久しぶりにこっちに帰って来たんで
おばさん達に会いたくなって
今仕事で写真撮ったりしてるんです。
帰りに一枚おばさんとおじさんの写真撮らせて
いただいてもいいですか?」

奥さん「いいけど 少し恥ずかしいわ」
照れくさそうに笑った。

蓮「おばさん おじさん そろそろ僕
帰ります。」

奥さん「またおいでね」
ご主人「いつでもおいで」

蓮「じゃあ玄関出てから海沿いで写真撮らせてください」

二人は照れくさそうにしている

蓮「はいチーズ」カシャッとカメラの音が響く

蓮「また写真出来上がったら持ってきますね」

奥さん「気をつけてね ありがとう」

ご主人も手を振って見送った。

 ※※  写真展 ※※

私は娘のかなで
父と母と一緒に蓮の写真展に招待されて
車で元町まで向かった。
近くに南京町があり活気に溢れている。
帰りに餃子と豚まん買って帰ろうかなと
かなでは思っていた。
車をパーキングに停めて
三人で街路樹を歩く
かなで「あっ!ここかなぁ蓮の写真展」
時間は、夕方の5時
蓮の名前と写真展と書いていた。
かなでが二人に「入ろっか」と言うと
二人は「なんだか別世界みたいね」と
緊張している。
ドアを開けて入ると
子供の写真風景ビルの写真
すごく写真から気持ちが伝わってくる
モノクロの写真もある
どれも素敵だ。
かなでが「あっ!お父さんとお母さんの写真」
海沿いをバックに父と母の雰囲気がとても
素敵すぎて
少しの間立ち止まって見ていた。
二人の歴史を見たような気持ちになった。

蓮がお客様にお礼の挨拶をしている
挨拶が終わってから
三人は蓮のいる場所に行き声をかけた。

「蓮君 今日はお招きありがとう
 とても良い記念になったわ
 他の写真も見せてもらったけど
こんな素敵な写真をカメラで撮ってるのね
すごいわー」と母が興奮気味に伝えた。

蓮「ありがとうございます。」
蓮「おばさんとおじさんの二人の雰囲気
カメラで撮ってみたいと思っていました」
蓮「かなでもありがとう それに本当久しぶり
高校卒業して以来だよね」

かなで「うん 卒業以来だもんね
今日は、本当にありがとう」

二人で照れ笑いをした。

 ※※   一枚の写真  ※※

どうして 奥さんとご主人の一枚の写真が
注目を集める事になったのか?
それは奥さんとご主人はいつもペアルックだったのだ。
奥さんがワンピースなら
ご主人はワンピースの柄のシャツを着たり
していた。
それを蓮は知っていたのだ。
蓮は、いつか二人の写真を撮ってみたいと
心の中で思っていたのだ。
ある日
蓮が撮った一枚の写真が
あるアパレル会社で話題になり
二人をモデルにと連の携帯に連絡が入った。

 ※※   赤い三角屋根の家 ※※

ピンポーン  インターホンが鳴る
「こんにちはー蓮です」
「はぁーい」奥さんが玄関を開ける
蓮「あのーおばさんとおじさんに頼みたい事がありまして」
少し申し訳なさそうにしている。
奥さん「どうしたの?玄関じゃあれだから
入って入って」
蓮 椅子に座る
奥さんが冷たいほうじ茶をテーブルの蓮の前に置いた。
奥さんも椅子に座り
奥さん「何かあったの?」
蓮「あのー実は二人の写真がアパレル会社で
話題になって 二人にモデルになってほしいと
連絡があったんです。」
蓮は汗を拭いながら話した。
奥さん「えっ?えー?」
驚いて口が開いたままになってしまった。
蓮「はい そういう事です。はい」

蓮は「あはは」と苦笑い

奥さん「ちょっと待ってね主人にも聞いてみないと また家に来てくれる?」
蓮「もちろん」と元気いっぱい返事をした。

 ※※   モデルを経験した ※※

奥さんはご主人とその夜話し合いをした。
なかなか経験出来る事じゃないから
二人でやってみようとなった。
モデル当日
蓮君が家まで車で迎えに来てくれた。
二人はいつものペアルック
蓮君「いよいよですねー」
奥さん「緊張するわー」
ご主人はソワソワしている
大阪のアパレル会社に到着
奥さんは「主人と習い事みたいな気持ちで楽しもうって話ししたのよー」と笑った。
蓮「楽しむのが一番ですよね」と笑った
不安とワクワクを乗せた車の中
大阪のアパレル会社に到着

 ※※   撮影 ※※

到着するとショップ店員の人達や会社の人達で
活気溢れていた。
蓮「今日は、よろしくお願いします」とまるで
二人のマネージャーのように頭を下げる。
奥さんも「今日はよろしくお願いします」
ご主人も照れくさそうに「よろしくお願いします」と頭を下げた。
この会社の洋服は
どこかレトロでポップな感じがして
奥さんワクワクしている。
ご主人とお揃いの洋服を身にまとい
少しモデル気分の二人
蓮「よく似合ってますよ」と笑顔
緊張をほぐそうとしている。

奥さん撮影前にメイクをしてもらう
ご主人も少ししてもらった。

撮影が始まる

ライトが眩しい 奥さんはモデル気分を味わいながら楽しそうにご主人と撮影

撮影が終わると
奥さん「楽しかったーワクワクしました」
会社の人やショップ店員の人達に
気持ちを伝えた。
ご主人もお礼を伝えて
蓮君の車に乗り
夕食どこかお店に入って食べる事にした。
大阪といえば串カツかなぁとなり
三人で串カツを食べに行く事になった。
調べて通天閣辺りにあると書いていた。
いざお店に到着
ソースは二度漬け禁止
車なのでお酒は飲めない
何種類か頼む事にした。
豚と椎茸じゃがいもやウヅラの卵
色々‥
熱々の揚げたては本当に美味しい
奥さん「蓮君とても良い経験出来たよ
ありがとうね」
ご主人モグモグと食べている。
蓮「僕も楽しかったです。」
その後
蓮は二人を家まで送り届けた。

 ※※   ショップにポスターが! ※※

数日後 奥さんの携帯に大阪のアパレル会社から連絡が入った。
ショップに二人のポスターが飾られると
電話で伝えてくれた。
奥さん「きゃーっ!信じられない」
子供のようにはしゃいでいる。
奥さん「お父さんお父さん 店にポスター飾られるんだってー」
ご主人「おーっ!本当かー」
奥さん「信じられないね」
二人で笑った。

奥さん「コーヒー飲む?」
ご主人「飲む」

 ※※  休日 ※※

今日はご主人お仕事休みなので
淡路までドライブがてら美味しい物を
食べに行こうと計画をしていた。
車に乗りBGMを流す
ジュディアンドマリーの曲が流れる
橋を渡り
淡路島に着いた。
奥さん食べたい物いっぱいある
玉ねぎのフライやらソフトクリーム
しらす丼ぶり
パンケーキ
ゆっくりと楽しみたい
帰りは温泉に入って帰りたいなぁとか
頭の中がハートマークになっていた。
お土産屋さんに入ると
玉ねぎのUFOキャッチャーがあった。
奥さん「すすごい!玉ねぎのUFOキャッチャーがあるよー」興奮気味
ご主人「やってみたら?」笑っている。
奥さん「うん やってみようかな」
奥さん「もう少しもう少し」
奥さん「もう一回」
奥さん「うーん取れたー」
ご主人「やったなぁ」
二人で達成感を味わった。
その後は玉ねぎのフライ しらす丼ぶり
パンケーキにソフトクリームを食べてから
温泉にゆっくり入って
家に向かった。
久しぶりのドライブ
もう夜だ星が綺麗だなぁ
BGMのジュディアンドマリーが心地よい

 ※※   ポスターを見に行く ※※

今日は、蓮君とかなでが家に来る
どうしてかというと
みんなでポスターを見に行くのだ。
いつもと変わらず朝のコーヒーの香りがする。
奥さん「コーヒー飲む?」
ご主人「飲む」
トーストとスクランブルエッグとサラダ
テーブルに並べて「いただきます」
お昼前二人が家に来た。
かなで「お母さん用意出来てる?」
蓮「こんにちは」
奥さん「用意出来てるよー」
ご主人も忘れ物が無いか確認している。
蓮君の車に乗り
ショップに向かう。
BGMは、ブルーノマーズの曲が流れる。
ショップに到着
奥さん「私だぁ」
ご主人も「おーっ」
かなでも蓮君も写真を撮っている。
奥さん「良い記念になったなぁ」
つぶやいた。
かなでがチラッと嬉しそうにこっちを
見たような気がした。

 ※※かなでと蓮※※
高校卒業後二人は疎遠になっていた。
高校時代は、仲の良い友人だった。
特に付き合うとかではなく
仲の良い仲間 友人の一人
それが
父と母の一枚の写真をきっかけに
また、繋がりが出来会う事が増えた。
たまに二人で仕事が終わった後ご飯を
食べたりと高校時代のような
気をつかわない関係になった。
父と母の写真の事で
赤い三角屋根の家に行って
ご飯を食べたり
今度は、お姉ちゃんも実家に子供連れて
帰って来るって電話があった。
赤い三角屋根の家は不思議な家だな
子供の時はあまり感じなかったけど
人が集まる家だ
今日は、蓮と待ち合わせのカフェで
かなでは一人でふと考えていた。
そろそろ蓮が店に来る時間
チリーンチリーん店の扉が開いた。

蓮「よっ」と手を挙げた。

※※   猫の茶々 ※※

茶々の一日はのんびり自由だ。
寝たい時にゴロゴロ寝て
ご飯を食べたい時に食べ
散歩に行きたくなったら
赤い三角屋根の家の隙間から出て
猫仲間たちに会いに行く。
猫山の仲間達はノラ猫もいるが
飼い猫も何匹もいる。
茶々は飼い猫だとわかるように
奥さんが茶々の首輪に鈴をつけてくれた。
茶々にはマイルールがある。
外に遊びに行っても夜には帰るのだ。
朝帰りはしないと茶々は決めている。

猫山に到着した茶々
猫たちとボス猫入れて10匹いる。
いつもならボス猫は夕方から参加する。
茶々「今日は、何して遊ぶにゃ?」
ボス猫「街に行ってみるのも良いかもにゃ」
他の猫達「いいかもにゃ」
猫達は、一列に並んでトコトコ歩く
トコトコ  トコトコ
猫好きのおばさま達に会ったら
ゴロニャンとスリスリすると
あら可愛いとなでなでして
おやつを少しくれる。
そしてトコトコ  トコトコ
また歩く。
夜になりボス猫が姿を消した。
いつも夜になると どこかのビルの屋上にいるらしいと風の噂で耳にした。
ミステリアスな猫である。
茶々は今度ついて行ってみようと思った。
謎多きボス猫
茶々は赤い三角屋根の家に帰って来た。
隙間からスッと入って
ご飯を食べてリビングに置いている
茶々のベッドで丸くなって寝た。

 ※※ 奥さん仕事に行く※※
奥さんは少しパートで働こうと
面接を受けた。
会社の寮の仕事だ。
ご主人にばかりに頼ってはダメだと思った。
ちょうど家の近くで募集があったので
応募した。
奥さん「出来るかなぁ」と不安
面接してくれた社長さんが「ご飯を作ったり
運んだり後は掃除したり
ゆったりとマイペースに働く事が出来ますよ」
と言ってくださった。
奥さん「ありがとうございます。」
基本一人の仕事だから人間関係のストレスが
無いかもしれないと思った。
採用になり働く事にした。
面接してくださった社長さん
とても優しかった。
仕事をいただけて感謝しかない。
奥さん「頑張ろ 私も自立しないとね」


※※ 家族って 奥さんの独り言 ※※

一人一人家族でも価値観って違う
いくら娘でも主人でも
一人一人考えかたって違うから
いったん受け入れて
私の考えを伝えていこうと
いつも思う。
でも‥そんな甘くはないけどね
私が間違ってる事もいっぱいある
かチーンってくる事もある
難しいなぁ人間って
上手く言葉で伝える事が出来たら
悩まなくていいよね
だって完璧な人っていないと思う。
人間だもん
間違ってる事 正論で伝えたら
傷が深くなる。
言われたくない事
みんな違うよね
嬉しい言葉も違うよね
難しいなぁ人って

 ※※  娘達へ ※※

私には二人の娘がいる。
今、お父さんと二人になって思う事がある
私は子育て出来てたのかな?
あの時あんな怒りかたしなげれば良かった。
寂しい思いさせたかなぁ?
不器用なお母さんでごめんね
成人した娘達は母に寄り添ってくれる。
本当にありがとう
娘達から学ぶ事いっぱいある
大好きだよ
お母さんより

 ※※ ※

いつもの朝
ご主人が起きてくる
茶々もゴロゴロしながら眠たそう
サイフォンコーヒーを入れる
コーヒーの香りが好き
いつもの会話
奥さん「コーヒー飲む?」
ご主人「飲む」
奥さん「今日のお休みどこか行く?」
ご主人「うーんそうだなぁ バーベキューは?
雨降ったら出来ないけど」
奥さん「いいねー」
奥さん「かなでと蓮君誘ってみようか?」
ご主人「そうだな」

※※  バーベキュー ※※
今日はバーベキュー日和だ。

朝から奥さんとご主人大忙し
お肉の用意や野菜を切ったりしている。
そこに かなでと蓮君が手伝いに駆けつけて
くれた。
奥さん「今日は、お姉ちゃんと子供達も来るからね」
かなで「わぁ 久しぶりに会えるなぁ
子供達も少し大きくなってるだろうね」
奥さん「電話して聞いたら来るって言うから」
ふふと笑った。
庭でバーベキューする事になった。
少しずつ みんなで用意していると
おばあちゃーんと元気な声
みんなで久しぶりーの声
かなで「お姉ちゃん元気だった?」
葵「元気だったよ かなでは?」
かなで「うん元気」と言い終わると
いつもの姉妹に戻っていた。
かなで「旦那さんは?元気?」
葵「元気なんじゃない?色々あるのよー」
意味深な言葉を残した。
後々その言葉の意味を知る事になる。

バーベキューをどんどん焼きだした。
みんなでワイワイ ワイワイ
肉 肉 肉
ビールにジュース麦茶
夕方までバーベキューは続いた。
子供達は疲れて眠ってしまった。
茶々がリビングからゆっくり出てくる
子供達の顔を見て不思議そうにジーッと
見ている。
茶々も少しおすそ分けをもらい
ごきげんだ。

※※    ご主人ジムに行く ※※
昨日は、食べすぎてしまった。
ご主人「少し体動かさないとなぁ」
車に乗ってジムに到着
僕はジムに行くとプールで泳いでる。
クロールを4往復し
その後は水の中で歩くを繰り返す。
時々年を感じてしまう。
いや年齢は関係ない!
気持ちは若くいようと独り言
あーっ泳ぐとスッキリするなぁ
さぁ家に帰ろう!
車に乗り家に向かった。

 ※※  蓮の心の中 ※※

最近モヤモヤする。
どうしてだ?
あっ!そうだ かなでと再会して会うように
なってから胸が苦しくなっている。
俺は恋をしているのだろうか?
そういや かなでって彼氏いるのかなぁ?
聞いた事ないぞ?
今度聞いてみようか?
いや もし「いるよー」なんて言われたら
俺「そうなんだ」しか言えない。
うーん  うーん
まぁっ!考えても仕方ないや
そんな話しの流れになったら
聞いてみょうかな。

 ※※   雑誌のインタビューの巻 ※※

奥さんとご主人ショップのモデルをして
ポスター飾っていただいた後
奥さんとご主人にインタビューのお話しがきた
すごく嬉しいお話しだけど
奥さん喋るのが苦手なのだ。
ご主人にも話すとフリーズしてしまった。
そこで奥さん蓮君に電話をした。
内容を話すと
蓮「僕がフォローしますから是非インタビュー
のお仕事しましょうよー」
奥さん「本当に喋ると空気読めない人って思われてしまうかも」
蓮「練習しませんか?明日僕仕事休みなので
お家伺います。」と言い蓮は電話を切った。

翌朝 ピンポーン玄関のチャイムが鳴った。

奥さん「はぁーい」
「蓮でーす」の声
ご主人今日は、仕事で家にいない。
奥さん「おはよう蓮君 今日は、よろしくお願いします。」
蓮「いえいえ 少し僕も緊張してきました。」
奥さん「そうなの?」
蓮「はい」とにこやか
奥さん「コーヒーとお茶どっちがいい?」
蓮「じゃあコーヒーで」
奥さん「はい  じゃあ椅子に座って待っててね」
蓮「はい」と椅子に座る。

コーヒーの良い香りがしてきた。

奥さん「どうぞ」と蓮の前にカップを置いた。
奥さんも椅子に座ってコーヒーを一口飲むと
奥さん「どんな質問が来るかしら」
蓮「そうですねーいつもご主人と服のコーディネート合わせてるんですか?とか」
蓮「どこで服を買われてるんですか?とか
聞かれるような気がします。」
奥さん「ちょっと待ってメモ取るから」
奥さん「今日、主人が帰って来たら
メモ見せて 説明するわ」
蓮「はい」と言いクククと笑いを我慢して
その後 蓮は爆笑した。
奥さん「えー!?なんでー笑うの?」
蓮あはは あはは お腹を抱えて笑っている。
蓮「もうすごく真剣なので バカにしてるわけじゃないんです。なんかわからないけど
ツボにハマってしまって」
奥さん「あっそう」と納得してるような
してないような感じで苦笑いをした。
奥さん「まぁいいわ 少し夜練習してみるわ」と少しワクワクしている奥さんだった。
蓮「はい」

 ※※  インタビュー当日 ※※

近くの喫茶店で、インタビューを受ける事に
なった。

記者の人「今日はよろしくお願いします。」
奥さん「こちらこそよろしくお願いします。」
ご主人「よろしくお願いします。」

記者の人「ポスターとても素敵でした。
雰囲気がとても良くてお話し聞いてみたいと
思いました。」

記者の人「今日のお洋服とても素敵ですね
いつも お揃いの服着られてるんですか?」

このコメント練習したぞー「心の奥さんの声」

奥さん「はい 全部がお揃いではないのですが
そうですね お揃いの柄とか色とか私がワンピースだったら主人のシャツの柄が一緒だとか
楽しんで選んでいます。」

記者の人「そうなんですね素敵💓」

記者の人「最後に写真一枚撮らせてください」

奥さん「はい」

記者の人「写真撮りますよーはいチーズ」

記者の人「お疲れ様でした。今日は、ありがとうございました。」

奥さんとご主人も頭を下げた。

奥さん「緊張したぁー」

ご主人「うんうんそうだな」

ゆっくりと家に帰った。

奥さん「帰ったらコーヒー飲む?」

ご主人「飲む」

 ※※  蓮とかなで※※

今日は、かなでが家に来るとLINEがあった。

蓮君も来るらしい

奥さん あらたまってなんだろう?と
思ったが

深く考えていなかった。

リビングで茶々がゴロゴロしながら

何やらボールで遊んで楽しそうだ。

ポリポリ餌を食べながら遊びながら

奥さん 茶々のお茶目な感じ大好きで

写真と動画を撮りながら

奥さん「茶々?時々どこに出かけてるの?
まさか!茶々も働いてるとか?」
茶々「‥にゃー」と返事した。

ご主人はお仕事なのだ。


玄関のチャイムが鳴る

ピンポーン

奥さん「はぁーい」

かなでと蓮君だ

奥さん「入って入って」

奥さん「蓮君どうしたの?そんなスーツ着て
結婚式でもあるみたい」ふふと笑った。

かなで「蓮が話しがあるんだって」

奥さん「そうなの?」

蓮「はい」

奥さん「まぁ座って座って」

二人は椅子に座った。

蓮「あのーお父さんは?」

奥さん「あー仕事なのよー」

蓮「‥またのほうが良いかもですね」

奥さん「どうしたの?気になる」

かなで「私達付き合う事になったんだ」

かなで「それで お母さんとお父さんに話しだほうがいいってなって」

奥さん「そうなんだ」

奥さん「でも嬉しい二人お似合いだもん」

二人照れ笑い

奥さん「今日泊まったら」

奥さん「夜お父さん帰ってくるから その時
話してあげて喜ぶわ」

蓮「いいんですか?」

かなで「うん泊まるー」

奥さん「パジャマお父さんのだけど用意するね」

蓮「ありがとうございます」

かなで「今日のご飯なにー?」

奥さん「鶏の唐揚げよー」

かなで「やったぁ お腹すいたー」

奥さん「あらあら子供みたい」あはは

奥さん嬉しそうに笑った。

 ※※※

「ただいまー」

かなで「お父さん帰って来た」

奥さん「おかえりなさーい」

蓮「おかえりなさい」

ご主人「おー蓮君こんな時間に珍しいねー」

蓮「夕ご飯ごちそうになりました。」

ご主人「そっかぁ ゆっくりしていったらいいよー」

奥さん「今日ね 蓮君とかなでが話しがあるんだって」

ご主人「へーなんだろう?」

ご主人「蓮君今日スーツなんだねー結婚式でもあったの?」

蓮「いえ違うんです。」「あのーお話しがあるんです。」

ご主人「うんうんなんだろう?」

蓮「あのーかなでさんとお付き合いしています。」

蓮「それでご報告をしたいと思って」

ご主人「そうかぁ 蓮君なら嬉しいよー」

蓮「ありがとうございます。」

蓮「嬉しいです 良かった良かった」と涙目に
なった。
かなで「蓮 何泣いてるのよー」とかなでも泣きそう。

奥さんも嬉しそうだ。

ご主人も唐揚げをモグモグ食べながら嬉しそうだ。

奥さん 「蓮君お風呂沸いたから入ってきたら?
パジャマ置いとくね」
蓮「ありがとうございます。」

奥さん「かなで良かったね」

かなで「うん」

 ※※   奥さんパートで働く ※※

家から歩いて15分ぐらいの場所に
職場がある。
奥さん 車の免許持っていないから
徒歩でトコトコ歩いて行く。
奥さん「はぁー着いたー」
奥さん「さぁ 今日の夕飯は何かな?」
お鍋にお水を入れてコンロの火をつける
豆腐とワカメを入れてお出しを入れて
最後にお味噌を入れて味噌汁完成
後は、食材が届いてるのを見て
湯せんの食材一品と
煮物は手作りだから
小芋の炊いたんを作る。
人数分に分けて ご飯を炊いて完成
その間にと事務所の掃除と廊下の掃除
トイレの掃除してと‥
19時になったら
お盆に乗せて夕ご飯持って行く。
後は食べ終わった食器洗って終了
お疲れ様でした。
さあお家帰ろ
今度は、お父さんのご飯用意しなきゃ
トコトコ歩いて家に帰る奥さんでした。

 ※※  奥さんの独り言 ※※

休日 奥さん考えた。
やりたい事リスト作ってみよう。

ソロ活をやってみたいと前から思っていた。

別に友達がいないわけじゃない。

1人で ランチ行ったり

1人で 映画観たり

1人で カラオケ行ったり

1人で少し贅沢したり

奥さん「茶々はいつもどこに行ってるの?」

奥さん「楽しい?」

茶々に色々話しかけている。

奥さん「お父さんはジムに一人で行ってるもんね」

奥さん「ねー茶々ー」

茶々「‥‥」

色々やりたい事あるなぁー

 ※※   孫の発表会 ※※

今日は 孫の 翔のダンスの発表会
一生懸命 練習して今日はお披露目の日
でも‥雨が降っている。
傘を持って行こう。
娘の葵と翔「かける」弟の陽「ひなた」
4人で会場に向かった。
小学一年生の翔
娘達二人の発表会を思い出しうるっときた。
電車で四人で会場まで行く間
二人の孫達目を離すと違う方向に行ったり
しながら迷子になりそうになる。
なんとか会場に到着
翔のチームの順番が来て
ドキドキしながらの発表会
大きくなったね
また、来年のダンス楽しみにしてるよ

 ※※   娘と孫とランチ ※※
久しぶりに葵と孫と発表会が終わった後
お腹空いたーと四人でお店を探して
色々食べられるブュッフェを食べに行く事になった。
ピザもあるし唐揚げもポテト
子供達が好きな物がたくさんある。
デザートも食べれるよと言うと
翔と陽「やったぁ」
葵とも久しぶりにランチだし
いっぱい話ししたかったけど
バタバタとゆっくり話し出来なかった。
葵「お母さん今度話し聞いてほしい事あるの」
奥さん「うん いっぱい聞く」
奥さん「今度ゆっくり家においで」と伝えた
葵「うん 行く」と笑顔
孫達は、ポテト ポテトとお皿に山盛り
ポテトを盛り付けている。
二人で「美味しい」と話している。
奥さん「平和だなぁ」と思った。
帰りは手土産に御座候を買って持って帰った。
今日は、雨降ってたけど
明日は、晴れるかなぁ
孫と娘に手を振って家に帰った。

 ※※  いつもの朝 ※※

昨日は雨だったけど今日は晴れた
ご主人眠そうに起きて来た。
奥さん「コーヒー飲む?」
ご主人「飲む」
サイフォンコーヒーをカップに注ぐ
テーブルにスクランブルエッグと
トースト サラダを置いた。
「いただきます」
奥さん「昨日の翔の動画と写真携帯に送るね」
ご主人「うん送ってよ」
奥さん「うん送るね」
茶々もカリカリとご飯を食べている。
奥さん「茶々今日はどこにお出かけするの?」
茶々チラッと奥さんを見て「にゃー」とお話し
をする。
奥さん 少し茶々のお散歩について行きたくなったが‥やめとこって思った。
茶々も猫たちのコミュニティがあるもんね
ご主人「仕事に行って来るよ 行ってきまーす。」
奥さん「行ってらっしゃーい」
茶々も赤い三角屋根の家の隙間から
出ていった。
奥さん「行ってらっしゃーい」
茶々はトコトコとまるでスキップするように
外を歩いていた。
奥さん「楽しそう」と声に出した。

続く


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