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ANGEL「3」

ストロベリームーン島から天空に戻ったベル
あれから半年の月日が流れた。
大天使様から教会に来るようにと言われた。

ベル「大天使様 何かあったのですか?」
大天使様「今度は、少し難しい村に行ってほしいのじゃ じゃがなぁ今回は、ベル1人で行くのは少し難しいかもしれん なのでリンクと
一緒に その村に足を運んでほしいのじゃ」
ベル「はい わかりました。」
リンクも教会に呼ばれていた。
リンクも「わかりました。」
大天使様「その村の名前は、ねじ曲がった村じゃ危険だと思ったらすぐに帰って来るのじゃぞ」

ベルはリンクと旅する事になった。
リンクは、ベルの双子の兄弟だ。
ベルが兄でリンクが弟なのだ。
リンクも髪はくるくるパーマの金髪で瞳は青く白い肌 唇は、薔薇のように赤い
2人は小さな白い羽を広げて飛び立った。
空から見た村は、とても荒れ果てていた。
ベル「降りてみよう」
リンク「そうだね」
2人は、村に降りた。
どこからか石が飛んできた、
村の住人らしき表情の暗い男が「お前ら
よそ者は入って来るな」と
また、石を投げてきた。
まわりを見渡すと男の人も女の人も
みんな暗い表情をしてボロボロの服を着ている
住人達の雰囲気から悲しみ 怒り 苦しみ
焦り 絶望感がヒシヒシと伝わって来る。
ベルの心の声「ここには子供が1人もいない
ハハまさかね」
リンクが「兄さんなんか少し怖いよ」
ベル「村人達が落ち着くまで待とう」
その夜
ベルとリンクは荒れ果てた村の外で一夜を過ごした。
朝 ベルとリンクは村を歩く事にした。
すると‥湯気が出ている場所を見つけた。
ベル「ここの土だけ温かいリンク掘るぞ」
掘る道具が無いことに気づいた。
天使の力で土を掘り起こした。
2人は顔を合わせて「すごいすごいお湯だ」
「お湯が出て来たー」
2人で飛び跳ねた。
土でドロドロになりながら何個も温泉を作った
住人達がチラチラ様子を伺っている。
ベルとリンクが村人達に声をかけた。
ベル「みなさーん温泉入りませんかー」
リンク「みなさーんすごく気持ち良いですよー」
村人は、怒ってるてまえ素直になれずにいた
コソコソと素直になれない村人は周りに人がいないのを確認してから一人また一人温泉に入っった。
今までの卑屈になっていた自分自身を
洗い流していた。

・:*+.\・:*+.\(・:*+.\(・:*+.\(・:*+.\((・:*+.\((

ベルとリンクは、村人達に提案した。
住人達からしたら こんなよそから来た
それに子供から指示されたくないだろう
それでも
ベルとリンクは提案した。
「田んぼと畑を作りませんか?」
村人から「田んぼってなんだ?
畑ってなんだ?」
ベルとリンクが説明をして納得してくれた。

・:*+.村人から笑顔が増える・:*+.\
ベルとリンクと村の人達で田んぼと畑を
耕す事にした。
お米 じゃがいも 玉ねぎ 人参 キャベツ
大根 さつまいも‥

月日が流れ
少しずつ村に笑顔が増えてきた。
はじめて取れた野菜やお米
みんなで料理を作る事になった。
ストロベリームーン島で教わった
ヤシの葉でお米を炊いて
ヤシの実のジュース
野菜は木の棒に刺して焼いて食べる。
みんなで いただきまーす。
ベルが村人に明日帰る事を伝えた。
ベル リンク「夕ご飯ごちそうさまでした。」
村人「なんか あんたらに嫌な思いさせちまったなぁ」
ベル「いいえ みなさんの笑顔がとても嬉しいです」
ベル「気になってた事あるんですけど どうして子供が一人もいないのですか?」
村人は少し青ざめた顔になった。
そして苦しい表情で
「離れた場所に住んでるのさ」
「ストロベリームーン島って場所に子供達は住んでいるんだ。」
村人「管理人が世話をしてくれてるそうだ」
ベル「そうだったんですね辛いですね」
村人「ああ 」
ベルは、話そうか迷った
今は、話さないほうがいいのかもしれないと
思った。
村人「子供達の母親父親は死んじまったんだ地獄でな」
ベル「地獄で?」
村人「ああ そうだ」
村人「俺はそろそろ寝るとするよ 」と家に帰って行った。

村人達が寝静まってから
ベルとリンクは温泉で肩まで温もった。

リンク「気持ちいいね」
ベル「気持ちいいー」
2人で空を見上げた満天の星空
ゆっくり温泉入って
ゆっくり休んで明日は久しぶりの天空だ。

・:*+.\(・:*+.\・:*+.・:*+.\(・:*+.\((・:*+.\((
朝が来た。
ベルは村人の話しを思い出していた。
少しモヤモヤするけど
今は、これでいいと思う事にした。
ベルとリンクは「お世話になりました」
と頭を下げた。
村人達が「元気でなぁ」と手を振ってくれた。
村人達が見えなくなってから
ベルとリンクは小さな羽を広げて
天空に飛び立った。

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