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ANGEL 「1」

 ある日 大天使様から教会に呼び出された。
「ベルお前は、まだまだ未熟者じゃ
なので 地上に降りて修行をしてくるのじゃ」
僕の名前はベル地上に舞い降りた。
小さな白い羽を広げて
ふあふあ舞い降りた。
僕の髪はくるくるパーマの金色の髪
青い瞳に白い肌
くちびるは薔薇のように赤い
ベルは街路樹を歩く
タバコの煙 お酒をあびるように飲んでる人
道ゆく人に怒鳴り声を浴びせる人
街のモニターに映し出された暗いニュース
サイレンの音が鳴り響く
ベルの心はクタクタになり倒れ込んでしまった


 あらすじ

天空でいつも落ちこぼれの天使のベル

そして弟のリンク

大天使様は、もっと地上の人達の事を

学んでほしいとベルを地上に降ろした。

地上に降りてさまざまな感情に気づく

悲しみ苦しみ絶望感喜び嬉しさ楽しさ

色々な感情をベルとリンクは感じ取る

どんな旅が待っているのだろう

落ちこぼれの天使の不思議なファンタジー小説

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なんだか良いにおいがする。

まな板でトントンする音

お味噌汁のにおい


ご飯の炊けるにおい


玉子焼きの焼ける音

ベルのお腹からグーッと音がした。


「あら〜起きたのね〜あなた昨日倒れたのよー
びっくり!して部屋に連れて帰ってきたの?」

ベル「あっ あっ ありがとうございます。」

「私の名前はスワンよろしくね」とにこっと

  微笑んだ、

「僕の名前はベル」


スワン「さぁさぁ温かいうちに朝ごはん食べましょう」

スワンはベルに微笑んだ。



僕とスワンの出会いの始まりだった。


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スワンは男の人だけど女の人の心を持っている
素敵な女性だ。
髪は肩まで伸びて背も高くて目もクリクリして心の綺麗な女の人
夜になるとクラブで働いている。
僕の事は何も聞かないでいてくれた。
スワンは朝帰ってきて夕方になると仕事に行く
スワンが「ねぇベル今度私の休みの日ショッピングに行かない?ベルの服買いに行きたいの」
スワン「だって ベルその服一枚しかないでしょ」
その服というのは 真っ白なズボンとテイシャツ上下の事だった。
ベル「でも‥」
スワン「子供が遠慮しない」
ニコッと笑った。
数日後アパートの下から声が聞こえる。
「ベルー降りといでー」
窓から下を見た ベルにとって
車に乗るのは、初めて
ベルは下に降りてスワンの車の助手席に座った

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お店の中は、白意外の色の洋服がいっぱいだ。
スワンが「ベルこの青色のシャツと あっ!
オーバーオールも可愛い」
スワンはウキウキしている。
スワンが選んでくれたシャツとオーバーオールを買ってもらう事にした。
色違いの黄色のシャツと
ベル「なんだか お母さんみたいだ」
その後 ぶらぶら歩きながら2人で食べ歩き
をした。
スワン「お腹いっぱーい」
ベル「僕もー」あははと笑った。
スワン「ベル ここに来て初めて笑ったね」

ベル「本当だ」と言って安心してポロっと涙をこぼした。

スワン「なんでー泣くのー私いじめてないよー」と慌てている

スワンには話しをしなくちゃ信じてもらえないだろうけどとベルは思った。

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ベルが「スワン 話しがあるんだ」
真剣な表情でスワンに言った。

スワン「なぁにーココアでも入れるね」

スワンがテーブルにココアのカップを2つ置く

2人で椅子に腰をかけた

ベル「落ち着いて聞いてほしい ‥僕は僕は
天空から地上に降りてきた天使なんだ」

スワン「ん?」

スワンが立ち上がってレコードの針をおろした

オールディーズの曲が流れる

スワン「なんとなくだけどね私知ってたんだよね‥ベルの背中から白い羽が見えたんだよ
ここに連れて来た時」

ベル「‥」

ベル「知ってたんだね知ってて優しくしてくれてたんだね ありがとう」

スワン「でも‥私は悪いやつかもよーなぁーんて」あはは

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ベルは何か何かわからないけど
言葉で言い表せない
「不安」という気持ちになった。

大天使さまの言葉「修行 」「未熟者」
ベルの頭にグルグル渦巻いた。
ある夜ベルはこっそりとスワンが働くクラブに
姿を透明にして店に入った。
「いらっしゃいませ」スワンの声だ。
お客の中に見覚えがある1人の女性と男性の姿
ベルは「どこで見たんだろう」
ベルはじっと考えて思い出した。
「あれは 天国と地獄の選択しなければいけない時 大天使様が地獄を選択したんだ」
ベル「どうやって地上に降りたんだろう」
ベル「じゃあスワンは?誰なんだ?」
ベルは店を後にしてアパートに戻って
スワンが帰って来ても
僕はいつもどうりにしていた。

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ベル「おはようスワン僕このアパート出て 
そろそろ家に帰るよ」

スワン「なんで?ここが嫌になった?
だめよ帰さない」

ベル「なんで?スワンには とても感謝してるよ でもそろそろ家に帰らないと」

スワン「私にも役目があるの ベルを連れて行くって役目が」

ベル「‥やっぱりそうだったんだね」

ベル「スワン君はいったい何者なんだい?」

スワン「教えられるわけないじゃない
やっと地上に帰る事が出来たのよ
また、地獄に行くなんて嫌」
スワンは興奮しながら泣き叫んだ。

ベル「スワン君はとても僕に優しくしてくれた
感謝しかないぐらいだよ
大天使様もわかってくれる
でも‥スワン僕をどこに連れて行こうと
してたんだい?」

スワン「悪魔にベルを連れて来るように命令されたの」

スワン「ベルを連れて行ったら地上で生活出来るって言われたの でもねベルとの生活楽しくて‥連れて行く事が出来なかったの」

ベル涙ぐみながら「うんうんスワンありがとう 

スワンを助けるから地上で暮らせるように」

ベルは背中の羽を広げて天空に飛びたった。

天空に帰ってきたベルは大天使様に
助けを求めた。

大天使様「ベルお前は感情を手に入れたの
じゃな 少しの間に成長したようじゃ
スワンの事じゃがなぁ
どうして地獄に行く事になったか
わかるかのう
理由があるから地獄に落ちたのじゃ
スワンも人として成長しょうとしているのは
わかった。
お前を助けてくれたのも天空から見ていた
スワンは地上で暮らせるようにしょう」
ベル「ありがとうございます」頭を下げた。

天空の天使達もその話しを聞き
「僕達も悪魔と戦うよ」とベルと一緒に地上に降りた。

場所は、スワンの働くクラブだ。
悪魔達が人間の姿になりお酒を飲んで騒いで
いた。
ベルと天使達は手を取り合い
街全体を清めた。
外の空気も澄んでいる
今まで隠れていた野良猫がチラホラ出て来た。
ベルはスワンの側に駆け寄った。
ベル「スワンこれで地上に住めるよ
また、僕も遊びに来ていい?」
スワン「ベルありがとう もちろん遊びに来てね本当にありがとう」
ベルは天使の羽を広げて
手を振りながら天空に帰って行った。

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#ファンタジー小説部門応募作品

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