レバニラ
レバニラを作っています。鉄分を取らないとと思い鉄分の多い食材を調べたら、赤身の鮪が出てきた。アボカドとごま油とかと混ぜて少し贅沢なご飯にしようか、後でママに味付け聞こうとか思ってスーパーを三軒回ったけれど鮪が刺身しか売ってなくてアボカドも高かったからやめた。京都のスーパーは小さくてあんまり品揃えが良くないところが多い。埼玉のスーパーがちょっと恋しい。本当に生活に特化した街だったと思う。
3軒目のフレスコで野菜もあまりめぼしいものがなく、色々考えた結果レバニラを作ることに決定した。大学生の一人暮らしで作るものとしてはハードルが高い気がするけど鶏の肝が2割引だし、ニラももやしもそんなに高くない、家にあるオイスターソース使いたいということで決定。
ポストに廃品回収のお知らせが入ってた。家に帰りエアコンとホットカーペットの電源を付ける。廃品回収使い切ったケープと乾電池とか回収してくれないかなと思って見てみたけどそんなに都合の良いものでは無かった。多分電化製品とかからレアメタル取り出してお金にするやつ。ヨギボーに座らないですぐにレバニラ作りに取りかかる。レシピ見て、最初にニラを切る。レバー焼きながら切ったら楽だけど、レバー切った後のまな板で野菜切るのは気が引けるから仕方なく先にニラを切る。完成したレバニラを盛るつもりのお皿に一旦置いておく。エプロン付けるの忘れてた。私はBTSのジミンのキャラクターのチミー笑のエプロンを使っている。真緑の布地に真っ黄色のキャラクターが胸にドンと載っているデザインが子供っぽくてかわいい。お料理している私は客観的に見てかわいいのではないかと思う。
鶏の肝の下処理をするってレシピに書いてあったから調べる。牛乳が必要なのか。1週間くらい賞味期限きれてるやつしかないなあ、後で水で流したら大丈夫かなとか思ったけど牛乳なくても良いみたいで安心。レバーをとりあえずまな板に全部置く。表面がやり過ぎなくらいなだらかで、すぐ崩れそうだけど意外としっかりしていて変な感じ。普通のもも肉とかとは全然色とか感触が違う。
実はレバーの下処理中でした。冷蔵庫で20分寝かせ終えたから続きは食べ終わったら書く。
食べ終わった。作りながら考えてたことを頑張って思い出しながら書いていく。考えてたこと思い出すって変な感じ。時系列守りたいけど多分完璧に書き起すのは無理。考えてたこと全部オンタイムでそのまま出力できたら楽。
レバーを切っていた。意外と白いところを引っ張っても肉って崩れないのはもう自炊2年目だから知っている。肝臓も例に漏れず結構頑丈でよかった。最初やっぱり筋肉とか皮以上に臓器だから生々してくて気持ち悪かったけれどすぐ慣れてしまって嬉しいやら悲しいやら。多分二羽分の肝臓が入っているみたい。同じような構成のものをふたつ処理した。結構時間がかかる作業で食べ物に向き合っているっていう感覚があった。人として、近代的な人間としても動物の一種としてもレベルが上がった気がする。私は動物の肉を食べて生きています。肝臓まで臓器まで美味しく食べることができます。ヴィーガンの人は優しいと思う。私は自分の快楽を動物の苦しみよりも優先します。動物の権利についての議論では人間と動物の間に線を引くようにしている。犬も猫も別に好きじゃないし。共感する範囲をだんだんと広げて現在に至ったんだと思うけど、私は新たにその範囲を広げる側に回るつもりは無い。すでに広く価値を認知されたものに甘んじてそれ以上は求めない。ただ、人間の権利は重く扱う。全世界で起こっているあらゆる人権侵害は一刻も早く是正されるべきだ #CeasefireNOW 。動物虐待禁止とかには流石に賛成している。ただ、その理由も人間が見ていて不快だから、他者を痛めつけることによる快楽を動物に対してでも許したら、人間に対する虐待を誘発するからとかいう理由を挙げる。
長いこと生肉と向き合ってるとこんなに真剣に向き合って貰えるなら、食べられるという死に方は結構いいんじゃないかと思った。ティラノサウルスに自分が食べられる姿を想像する。痛そう。でも、人間以外料理しないからやっぱりダメかも。カニバリズム的な思考は中二病チックな気がして恥ずかしい。私が食材になるならなるべく手のかかるものになりたい。簡単に美味しく食べられるなんて嫌。手のかかるものってとても愛しい。食べ物みんな気高くあってくれ。小松菜味は大好きだけど簡単に食べられすぎちゃうのはよくないと思う。もっと気高くあってもいいのよ。手がかかるもの好きだけど赤ちゃんとか愛せるのかな?あまり自信はない。犬とか猫は多分無理。手がかかるはずたけどなんか違う。気高さを感じないからかな。私のいう「手のかかる」ってどういうことなのかもう少し考えたい。
ボウルに生肉を入れて水につけてグルグル掻き回す。血液の塊が肉から離れる。水を流すとネットの中に赤黒いものが溜まる。経血みたい。できるだけ美味しく食べたいしここまで来たら手をかけたいからなるべく血を取り除く。もっとちゃんと血液を取り出したくて、わざわざボウルから取り出してまな板の上で切り直した。肝臓の中に管があることに気づいてしまった。ここあんまり美味しくなさそうだなと思った。一度ザルに移動させる。ボウルに入れて冷蔵庫で寝かせる時間が必要らしい。ボウルの底にカンピロバクター?が付いてそうだから一回洗う。冷蔵庫にカンピロバクターがつかないように。カンピロバクター怖い!ザルからボウルにキッチンペーパーで水気を取りながら肝臓を移動させていく。キッチンペーパーに血の塊が着くと命拾いしたようで嬉しい。ボウルに移し終えたら気持ち多めに塩を振る。冷蔵庫にボウルを突っ込んだ。その間に洗い物を済ませる。白いまな板の上に残った白い筋とかを捨てる。血液と肉塊の着いたまな板は分かりやすくグロテスクだった。流しにあった朝ごはんの残骸のお椀とおはし、まな板包丁とザルを洗う。カンピロバクター怖いからシンクの中まで洗った。洗剤には絶大な信頼を寄せている。蛇口とキレイキレイのポンプのところにもカンピロバクター付いている気がするけどそれは見て見ぬふり。あと10分くらいある。せっかくだから文章にしようと思ってnoteに書くことにして冒頭。
冷蔵庫に入れて20分経過したからやっと焼き始めることができる。まずごま油とにんにくチューブと塩コショウをレバーに絡める。ビニール手袋を使うと抜け道を使っているような嬉しさがある。いい匂い。フライパンにごま油をひく。少し入れすぎた。IHの火力を2にしたけど、なかなかごま油がサラサラにならず耐えかねて4にした。せっかち可愛くない!また2に戻してレバーをいれる。レバーは焦げると苦くなってしまうみたいなので根気よく火を通していく。料理酒を入れるといいと書いてあったことを思い出して慌てて入れた。料理酒として、コンビニで買った日本酒を使っている。日本酒を料理酒にすると、出来上がった料理から日本酒の匂いがすることがあって嬉しい。日本酒大好き。この後もご飯を食べながら誕生日に貰った日本酒を飲むつもり。私の肝臓も頑張れ。日本酒を料理酒として使うことにしたのは、高校の友達の家で日本酒が料理酒代わりだったことがきっかけだ。友達のお母さんが作ってくれた肉豆腐はおいしかった。肉豆腐からもちょっと日本酒の匂いがしていたはず。一回生の夏その友達が家に来た時一緒にえのきと豚肉炒めを作った。何でこんなフライパンが小さいんだと隣でずっと文句を言っていた。今年の頭にその子と会ったときも、まだあのおもちゃみたいなフライパン使ってるのかと言われた。そんなに小さいかな?まあ、おもちゃみたいなフライパンでおままごとみたいなエプロンを着て料理する私は可愛いに決まっているので何でもいい。なかなか火が通らない。本当に手がかかる。でも絶対に焦がしたくないから根気よく向き合う。表面が茶色くなってきて、肝臓らしさが失われていってしまう。生き物が食べ物に成り下がる様は少し悲しいけれどお腹は空いているし仕方がない。あんなにグロテスクだったのに結構簡単にお肉になってしまう。少し表面が茶色くなっているものを発見。フライパンで作り切ろうと思っていたけれど、焦がしたら嫌なので電子レンジを使うことにした。どれくらいチンすればいいのかなと思いレシピを見直したが書いていない。優しくないなと思いつつ、電子レンジの秒数まで求めるのは甘えすぎなのだろうと自分を納得させる。日本酒はフライパンにぶち込むんじゃなくて、レンジでチンするときにいれる設定だったみたい。まあ日本酒の匂いなんてすればするほど嬉しいから許す。一分チンしたけど依然中の方が赤い。もう一分ずつチンすることにしてニラともやしを炒め始めてしまう。自分には少し効率厨なところがある気がしていて、それについてあまりいい気はしていない。おおらかに生きていたい。おもちゃみたいなフライパンはニラ一束ともやし一袋ですぐいっぱいになってしまう。でも、野菜って火を通すと本当にかさが減ってビックリする。昨日もほうれん草がそうなってまた新たに感動した。鉄分強化月間。プラス一分×二回チンしたらいい感じに火が通ったからフライパンに戻す。今日はちょっと野菜の食感を残すようにしたい。炒めものをよくしなしなにしてしまう。それはそれで美味しいけれど。小さじ一杯と少しずつ、鶏がらスープの素とオイスターソースで味付けする。火を止めて少し味見してみる。味付けはおいしい!レバーに臭みはないがやっぱり癖はある。一瞬アボカドと鮪が頭をよぎった。何はともあれ完成✨
レバニラを食べ始める前に冷凍ご飯をチンする。最近日本酒と白ご飯はあまり合わないと思ったから小さめのご飯にした。日本酒は伊勢神宮御料酒の白鷹。最近ご飯を食べながらYoutubeを見てしまうことが多いけれど、今日は最後までレバーに向き合おうと思い、テレビはつけない事にした。食べ始めると味見した時以上に美味しい。野菜も適度に食感が残っているし、なにより日本酒とよく合う。前言撤回、レバニラにして良かった。鶏のレバーが最近食べた何かに似ていると思っていたのだけれど、思い出した。あん肝だ。鶏とアンコウとなると住む場所も姿形も全然違うけれど、肝臓の味という分野においては恥ずかしながら私にはあまり違いが分からなかった。種に関わらず肝臓はだいたい同じ味がするのだろうか。カニバリズムは中二病くさいと言っているのに人間の肝臓に思いを馳せずにはいられない。きっと似たような味がするのだろう。父親は脂肪肝らしいが、脂肪肝だと味が変わるのだろうか。もし私が死んでお葬式を開くくらいなら、私をどう食べたら美味しいか全力で話し合い食べる会を開いて欲しい。ある部位について意見が分かれたら殴りあって欲しい。関わる全ての人に対して、その人の食べ方で殴り合いできるほどの熱意を持っていたいと思った。私はきっとすこぶる喧嘩が弱いけれどそれでもだ。誰の肉のためなら殴り合いできるかなと思って浮かんだのは仲良しの女の子の二の腕。最悪。私の恋愛対象は恐らく男の人だけれど、肉体として女の子はとても魅力的だと思う。男友達の肉の話になったら、「やっぱり素材の味が大事だから、塩コショウ振って焼こうよ」とか適当なことを言って楽な方に行こうとするかもしれない。ごめん。火を入れた肝臓は、食べたことないけれど生の肝臓と全然食感が違くて私が食べているのは偽物のような気がした。生き物ではなく食べ物を食べている。近代的な人間はあまりに料理に凝りすぎて、生き物を食べられなくなったのか。どうか、私が死んだ後はどの部位も全力で料理した上で、生き物としての私も一口ずつ食べてください。カンピロバクター怖くてもそのまま食べてください。もの思いに耽るくらいならそのまま一口食べてみたらいいよ。
今日見たレシピ!!
https://www.kurashiru.com/recipes/65141ce8-2dbc-454a-82c6-f5c8685dc1cc
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