絵で戦うか字で戦うか

フォロワー20↓、同人歴半年の弱小字書き。大きめジャンルのマイナーカプが自カプ。
そんな私は絵ではなく字で戦うことを選んだ。

元々、二次創作を始める何年も前は絵描きだった。と、言ってもどこかに発表したりはしてない。こっそり描いてただけだ。しかし、周りの上手さと伸びない自身の実力に折れてしまった。

文字は逃げだという人がいる。文字書きは簡単とか、何かと下に見られがちである。
だが、私は逃げではなく「あえて」文字書きを選んだ。
先述したことがあると逃げに捉えられると思うが、しっかりした理由がある。
絵と文、どちらもメリットデメリットがあるのだ。

まず、絵描きは圧倒的有利である。当然だが、二次創作するようなジャンルは大抵「イラスト主体」ジャンル。漫画、アニメ、ゲーム。イラストがメインだ。
ともなれば、そのジャンルを好む人間もイラストを好む。つまり、「見てもらいやすい」わけだ。
あとは時間をかけずにさっくり「萌え」られる。視覚で捉えてそのまま「萌え」られるので、そこまで深く好きでないものでも選別せずに見る人もいるだろう。いいねやRTなど結果に繋がりやすい。
ただ、そのためには実力がいる。イラストは一目で何が起こっているのか分からなければ意味が無い。実力をつけるため時間が必要だ。見た人に分かりやすく優劣をつけられる。
また、ストーリーを深く描くには不向き。

では、文字はどうだろうか。
人を選ぶ。文字を読むのが元より苦痛に感じる人もいるだろう。
拡散力に期待は出来ない。「萌え」に至るまでのプロセスが長いからだ。イラストや漫画のような瞬発力はない。
だが、明確に有利に働く点がある。ストーリーの深みだ。文字を綴るのはイラストを書くよりは時間が少なくて済む。同じ作業時間なら文字の方がより多くの情報をしたためられる。ワンドロワンライ企画が立ち上がってるCPもあるだろうが、あれを見れば一目瞭然。絵描きは線画でなんとか仕上げてワンシーンだが、字書きは短いながらもストーリーが出来上がっている。一時間という同じ時間を与えられながらここまではっきりと差が生まれた。

私が拡散力のない字書きを選んだのは絵が描けなくなった「逃げ」ではなく、このより多くの解釈を詰め込めるメリットが自分に合っていたからだ。

私という人間が筆を取ったのは攻めキャラ実装に伴い、自身の解釈を詰め込みたかったからである。攻めキャラは夢女子に好かれ、夢カプが多かった。
しかし、私は受けキャラとの関係を好んだ。攻めと受けは互いに兄と弟である。攻めから受けへの描写はあれど、受けからのアクションは原作内では見られない。原作ゲームは情報量の少なさ故に二次創作が盛んなコンテンツなので、割とよくあることだ。

絵描きとして再び頑張ることも一瞬よぎったが、燃え滾る解釈は漫画で描くにはあまりにもポコポコと湧いてくる。
字書きとして筆を取り、今に至るまで15作品程度合計20↓万字書いたが、それでも書ききれていない。これを漫画で消費するのはほぼ不可能であろう。

最初はほんとに見られなかった。見つけてもらうのに何ヶ月もかかった。
そもそも人口が少ない。それでも着々と固定ファンは付き、ROM専の方もTwitterフォローや支部のブクマを残してくれるようになった。

字書きは逃げでは無い。強く思う。
字書きとしての誇りを今では持っている。

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