タコ部屋でのいじめ

学生時代、タコ部屋みたいな所で飯場の飯炊き女みたいなことをして、学費と生活費を稼ぎながら大学に通っていた。住込みなので家賃も無料だった。それが大きかった。

女子学生は私だけで、他は皆男子学生であった。

飯炊き女である私は内勤オンリーだったので、肉体労働をしている男子学生からいじめられていた。特に風邪をひくと、「お前外にいかないのになんで風邪ひくのよ」と言われた。

私が内勤だったのは所長の希望だったので、変えてもらう訳にはいかなかった。

ある時から「サル」と呼ばれるようになった。
最初は無視していたのだが、無視していたら仕事にならない状態になり、無視できなくなった。

特に私のことを嫌っていた専門学校生が、ある時本音を言った。

一年先輩の大学生に「この俺様(本当に俺様と言ったので驚いてしまった)があちこち大学を受けまくってどこにも受からなかったのに、どう見てもバカそうなこの女が4大行ってるのが腹立つんですよ!」と。

なんだその逆恨みは、と思った。それも私の目の前で、そんな大きな声で堂々と言うかな。

そして、生まれて初めて、自分はバカそうな顔をしているらしいと驚いた。ブスなのはわかっていたが。

あと、男子学生達は大学生も含めてみな私学に通っていたので、大きな借金を負った状態で働いていて、どんなに辛くても途中で辞める訳にはいかなかったのだ。「お前はいつでも辞めれるからいいよな」と言われたこともある。

ともかく、男子学生達は私をいじめるということで強固に結束していたので、いじめ以外もチームワークが良かった。私は、いじめられるのも給料のうちと思って我慢していた。

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