女性が男性の身長を語ることついて考えてみた
こんにちは、シンヤナオです。
今日は“男性の身長”について考えてみることにする。
どうしていきなりこんなことをするのかというと、少し前に物議を醸した「身長~cm未満の男は人権がない」という、とあるストリーマーの尖った発言にこの思考は端を発している。
有名ストリーマー・テレビタレント・インフルエンサーなどの影響力が強い女性が、男性の身体的特徴である身長について言及するのは当然ながら強い波紋を生む。是非を問われるなら、炎上商法でも期待していない限りすべきでないだろう。
しかし、いわゆるそういった有名人でない場合、日本中で「~cmはほしい」だとか、甚だしい場合には「チビはムリ」などという矢のような言葉が実際に女性の口を介して音になり、直接男性の耳に届いているように思う。
男性である私もそういった場面には何度か遭遇しているし、目の前で女性が“パートナー男性の理想の身長”を語ることに対して慣れてしまっているのだ。あまつさえ、話の種としてこちら側がそれを利用することすらある始末。
ここでひとつ私の頭蓋の中でまた疑問が生まれた。
『男性の身長』に対して等価値に語ることが出来る女性の魅力は一体なんだろうということだ。
そして考えをめぐらせた結果、私はこう仮説を立てた。
『男性の身長と等価値な女性の魅力は、バストサイズである』
バストサイズ─────
なんと恐ろしい文字列か。この単語の後に何か自分の意志を載せて言葉を紡ぐことは、男性ならば是非とも遠慮しておきたいものだ。
『男性の身長』と『女性の身長』が等価値でない理由
多くの女性にとって男性の身長は高ければ高いほどよいというわけではないだろう。逆に、ある一定水準の身長を越えていれば何cmだったとしても恋愛対象として見られるとする女性が多いと解釈をするべきだ。
では男性から見た女性の身長はどうかと言うと、高くても低くてもよいのだ。
欲を言えば自分よりも女性の身長は低くあって欲しい=自分の身長が高かったら格好がつくと考える男性が多いだけで、女性自身に決まった水準を求めるような意識は無い。
これらは女性側と男性側であきらかに優先順位に違いがあるため、等価値のものとして並べて語るに適切でないと私は考える。
【身長とバストサイズの共通点】
男性の身長と女性のバストサイズが等価値なもの、対になるものではないかと私が考えたことには共通点の多さが起因している。
1.異性の目を引きつける
身長が高い男性も、バストサイズが大きな女性も、異性の視線を強く引きつける。というより、異性でなくてもこれは起こる。それだけ視覚的に強い特徴であるということ。
2.先天的なもの
どちらも遺伝によって形作られ、外科的手術でもしない限り後天的に本人の努力では大きくしようがない。
3.大きく育つことが性的特徴である
男性は女性よりも身長が大きくなるという特徴を持った性であり、女性は男性よりもバストサイズが大きくなるという特徴を持った性であるということ。これらが大きい場合、その場に居るだけでセックスアピールとして強烈な威力をもつということになる。
【男性の身長について語ることの危うさ】
さて、前置きが長くなったが本題に戻そう。
ここから先に述べることは、前述した共通点にある程度納得がいき、私の価値観に多少なりとも共感した人間にしか響かないかもしれない。
じゃあ、いこう。
『女性が男性の身長について語ることは、男性が女性のバストサイズについて語るのと同じくらい危ういことである』
男性の身長と女性のバストサイズが対を成す存在なのだとしたら当然こういうことになる。
焼け死にたくはないので決してやってはならないが、例えば私がSNSで『彼女は~カップくらいは欲しいよな』などと発言した場合、恐らく私は蜂の巣にされてしまうだろう。
では逆に女性が『彼氏の身長~cmは欲しい』などと発言した場合、我々男性は彼女を糾弾するだろうか。いや、しないだろう。それほどにこのシチュエーションに男性は慣れてしまっているのだ。
【指標】
男性の身長と女性のバストサイズが等価値だという前提で話すと、ひとつ気がかりなことがある。
越えている男性はホッと胸をなでおろし、越えられない男性はコンプレックスを抱えているかもしれない大きな壁がある。
“170cmの壁”
これはよく提示される数値だ。
身長170cmというのは日本人男性にとって何がなんでも越えておきたい壁なのである。そして多くの女性もまた、パートナーにはこの壁を越えていて欲しいと思っている。
しかし聡明な女性達はそれを口に出したりはしない。傷つく人がいるかもしれないし、自分が糾弾を受けるかもしれないからだ。冒頭で話したストリーマーはこれをオブラートに包まずそのまま紹介してしまったに過ぎない。
さて、男性身長170cmとは果たしてバストサイズ何カップに相当するのだろうか──────
これは成人男性の身長を割合別で表した円グラフだ。
ここから身長170cm以上の男性の割合を計算すると57.9%が該当する。
某ストリーマーの言葉を引用するなら、全男性の4割程度には人権がないことになってしまう。
これを女性のバストサイズ別人口比率に当てはめることで『170cm以上は欲しい』という発言の重みがわかってくるはずだ。
これは下着メーカーが調査・発表した2018年時点でのカップ数割合の推移だ。
Dカップ以上が2018年時点で53.1%を占め、この割合は増加傾向にあることがグラフから読み取れる。
つまり2023年現在、偶然にも前述した170cmを越える男性の比率57.9%にかなり近い数値になっているはずなのだ。
『彼氏の身長は170cm以上欲しい』
これを同じ割合で女性に向けて発信するとなると
『彼女のバストサイズはDカップ以上欲しい』
と、こうなる。
嗚呼、頼むから私が言ったことにだけはしないで欲しい言葉だ。
【総括】
身長170cm以上の男性は、バストサイズDカップ以上の女性と等価値である。
正直なところ、これには賛否あるだろう。
でもみんな自分が信じたい理屈や、納得した持論を信じればいいと思う。私もそうする。
というわけで今回の収穫は身長やバストサイズのことをとやかく口にすべきじゃないという最初から分かりきった学びだ。
私はもしどこかで『170ない男はムリ』といった声を耳にしたら、口を噤んでその女性の胸部に発言の正当性を持たせられる膨らみがあるかどうかだけは目視で確認しようとするだろうし、『Dカップは欲しいよな』と言い放った男がいれば、彼には身長を訊ねることになるだろう。