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237 相違点に興味を持てば平和に生きられる

 我々はみんな仲良くしなくてはいけないと思い、他人と自分が同じであるとするために、必死で共通点を探すのです。これは骨の折れる作業だと思います。なぜかというと、探せば探すほど見つかるのは相違点ばかりだからです。共通点はすべてお釈迦様によって語られているので、探す必要はないのです。我々一般人は、共通点があれば仲良くできると、互いに理解できると思うことと裏腹に、相違点ばかりなら調和はできないという気持ちもあります。それは差別意識以外の何ものでもないのです。しかし、生命は誰であってもうまく仲良くして生きられるうまい技があるのです。それには、相手の相違点を評価するのです。相違点に興味を持つのです。「あなたは私と違ってよかった」という気持ちで生きてみることです。それなら、みんな幸せになると思います。我々は他人に自分を合わせようとして、どれほど苦労していることでしょうか。
『一瞬で心を磨くブッダの教え』第4章 幸福に生きるための秘訣《慈しみ》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【ブッダの実践心理学 第五巻 業(カルマ) と輪題の分析」 藤本晃氏との共著(2009年) p272】

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