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187 「後でやります」というのは罠

 私たちはいつでも心の中で、「これは後でやります」と今やるべきことを後回しにします。そして今の時間は、妄想するのです。

 しかし、次の時間・次の瞬間には、別なことをしなくてはなりません。「後でやります」と思っても、後にはまた別な仕事があるのです。

 いつでも、次から次へと仕事があります。今の仕事をしないままで後回しにしても、次の瞬間には別の仕事が現れるのです。同じ時間で仕事が二つになったのです。では、その瞬間に二つできるかというと、できません。できる仕事は一つだけ。その瞬間も仕事を後回しにすれば、次の瞬間には仕事が三つになるのです。しかし、できるのは一つだけなのです。

 その人が、前の瞬間でやらなかったことと、今やるべきことと、仕事が二つあります。しかし、できるのは一つの仕事だけ。「やれ、忙しい」と思う。悩む。それで人生は失敗してしまいます。

 「忙しい」というのは錯覚です。「忙しい」と思うのは、いくつかの仕事をさぼったからなのです。さぼったものは、もう再生できません。

『一分で読むブッダの教え』第3章 人生の悩みは、仏教で解決する《成功と失敗》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【悩みと縁のない生き方 「日々是好日」 経 (2009年) p38】

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