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247 時間を無駄にしている場合ではない

 人はだらだらと時間を盗ろうとします。

 けれども、こちらにも時間はない。だから「早く言いなさい」と言うのです。相手は「なぜそんなに急ぐのですか。私の話はまだ終わっていないでしょう」という気持ちかもしれません。

 けれど、自分の人生を全体的に見たら、もう残りが少ないのです。だから私はその残りで、まだまだ言っていないたくさんのこと、人類が知らないたくさんのことを言って、人類のために残しておきたいのです。

 自分の死を感じ、自分が毎日毎日、衰えていくのだとわかると、いても立ってもいられない気持ちになるのです。だから、仕事を頑張るし、親の面倒をみることも頑張る。さっさと結婚して、子供が生まれたら「のんびり落ち着いてはいられない」ということで、やるべきことをてきぱきとこなすのです。

『一分で読むブッダの教え』第4章 命を理解し、老病死を恐れずに生きる《老いと死》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【出家の覚悟日本を救う仏教からのアプローチ」南直哉氏との共著 (2009 年) p191】

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