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インカメラって (446文字)

 民事訴訟では、「インカメラ」という言葉が出てくることがあります。「インカメラ方式で、」とか「インカメラ方式により、」といった感じで使われます。

 「インカメラ」のカメラというのは、裁判官の私室という意味で、「インカメラ(in camera)」は「裁判官の私室で、非公開審理で」という意味になります。

 このカメラという言葉はもともとは部屋という意味で、昔部屋を針穴写真機にして壁に外界の風景を映した(上下が壁の映像は上下が逆になります。)ことが元になっているといいます。

 部屋という言葉がなぜ裁判官の私室に限定されて意味するようになったのか分かりませんが、インカメラ手続という審理手続があり、「準備室等の法廷とは別の非公開の場所で、専ら裁判官のみにより、当事者や代理人を含むその他の者の立会いを排除すると同時に事後の開示も認めない方法で実施されます。

 裁判官のみで行われる手続きですから、裁判官を信用することが前提になります。裁判官が買収されるような国では成立しない裁判手続きです。

#インカメラ

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