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不確かな記憶『深夜プラス1』 (507文字)

 先日、『誰よりも狙われた男』の映画と原作小説について書いたとき、キャビン・ライアルの『深夜プラス1』に触れたので、不確かな記憶ながらこの作品について書いてみます。

 まず、題名の『深夜プラス1』というのは、午前0時1分のことで、主人公の任務期限(タイムリミット)でした。
 また、主人公の拳銃はモーゼル(今は、マウザーということの方が多いようです。)C96で、携帯には大きすぎる銃です。この銃は映画『殺しの免許証(ライセンス)』で、主人公より存在感を醸し出していました。モーゼルC96は、弾倉が引きがねの前に位置しているユニークな拳銃で、これは、他の銃器メーカーが持っている自動拳銃の特許を侵害しないための設計だそうで、このことを読んだとき「人を殺す道具にも特許があるのか。」と意外な気がしました。

 そうそう、『深夜プラス1』の主人公は元工作員で今はフリーランスのエージェントをしています。まぁ、裏社会の何でも屋ですね。
 この小説では、主人公はある人物の護送を依頼され、期限内にヨーロッパのある場所まで送り届けます。
 もちろん、それを阻止すべくいろいろな妨害や襲撃があります。

 この小説の文体や描写が大人っぽくて、子供だった私には衝撃的でした。「これがハードボイルドかぁ。」と思いました。

 この小説は、映画『ジャッカルの日』の原作小説を、暗殺者の側から書いたらこんな感じかな、と思います。

 そういえば、お笑いトリオの「トリオ・ザ・パンチ」の故 内藤陳(ないとうちん)さんが、「深夜プラス1」という飲み屋を経営していましたっけ。

#深夜プラス1 #内藤陳 #モーゼルC96 #創作大賞2024 #エッセイ部門
 

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