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死を覚悟させる台詞 (769文字)

 ミステリ小説『死亡フラグが立ちました!』(七尾与史著 宝島社文庫)ですっかり有名になりましたが、映画やドラマには「この台詞を言ったヤツって先が長くない。」ってことよくありました。
  例)「生きて戻ったら、彼女に告白するんだ。」等。

 この台詞を言うことが「死亡フラグ」と命名されたことから、映画やドラマで明白な死亡フラグが立つことは少なくなったように思います。

 私が記憶する最も印象的な死亡フラグは、映画『ラストシューティスト』での末期癌の老ガンマン役のジョン・ウェインと医師役のジェームズ・スチュアートとの会話です。(死亡フラグというより、告知というのが正しいのでしょうが。)

医師:(ガンマンに対して)君は末期の癌だ。かなり痛みがあると思うが、痛いときにはこのアヘンチンキを飲むように処方するよ。
ガンマン:でも先生、アヘンは体によくないんじゃないか?
医師:そうなんだが、そうなる前に君は・・・。

と、いうものでした。
 アヘン中毒になる前に死期が来るってことですね。

 調べてみたら、「アヘンチンキは、アヘンを含有する水薬(チンキ剤)です。アヘンは、薬用のケシの実からとられる医療用麻薬で、主成分のモルヒネのほか各種のアルカロイドが含まれ、その作用はかなり強力です。」とありました。

 現在は1.7人に1人が癌になると言われていますので、私も将来癌を発症すると考えておくべきでしょう。仮に末期癌になったとしたら、恐らく激痛に苦しむことになると思います。そうなったら、私は医師に「アヘンチンキを処方してくれませんか。」と頼むつもりです。
 末期癌だということ自体強力な死亡フラグだと思いますが、さらに自分から死亡フラグを立てにいく姿勢。
 これって、ジョン・ウェインを超えるかな。


#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門 #死亡フラグ #アヘンチンキ

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