IFRS任意適用企業の状況(2023年10月末)
IFRS任意適用企業の状況
IFRS任意適用企業(IFRS任意適用決定会社を含む)の2023年10月末時点の状況について記載します。当該情報は日本取引所のWEBページで公開されており、また旬刊経理情報などの情報誌でも定期的に分析がされていますのでご興味がある方はそちらもご参照ください。最新情報は2023年10月1日号(通巻No.1689)に記載されています。
IFRS(国際財務報告基準)への対応 | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
旬刊 経理情報 2023/11/01 (発売日2023年10月20日) | 雑誌/定期購読の予約はFujisan
適用企業数
日本取引所グループの「IFRS(国際財務報告基準)への対応」によると、IFRS適用済・適用決定会社数 (2023年10月末現在)で276社となっています。
市場別/業種別
市場別の適用会社数はプライム市場222社、スタンダード市場19社、グロース市場35社で全市場の企業数に対する割合は7.2%となっています。
東証業種分類33業種のうち、IFRS任意適用企業が存在してない業種は「鉱業」、「パルプ・紙」、「海運業」、「倉庫・運輸関連業」、「銀行業」の5業種になります。5業種のリーディングカンパニーの決算短信「会計基準の選択に関する基本的な考え方」の記載を見ても、直近で適用予定の会社はなさそうです。また必ずしもリーディングカンパニーだからといって先行してIFRS任意適用するわけでもなく、信越化学工業のように全く適用する気配もみせずに日本基準を継続する会社もそれなりにあります。開示の負担も大きく、決算体制の整備も必要であるため、通常は明確な理由がないのに積極的には適用はしません。
開示タイミング
IFRSの任意適用の最初のIFRS開示を行うタイミングは、年度末が最も多く160社、第1四半期が次いで111社となっています。しかしながら、直近ではむしろ第1四半期開示の方が多く、2023年度以降にIFRSを適用した企業21社中、第1四半期開示は16社、年度末開示は5社になっています。四半期報告書が廃止になって決算短信だけになった場合、会計監査人のレビューはどうなるのか気になります。
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