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読書メモ「匠Method: 〜新たな価値観でプロジェクトをデザインするために〜」

表記本を読んだので感想を記載します。

普段からデザイン思考のフレーム使ったり、キャンバス書いたり、過去にはMBAの勉強してたりする中で、匠メソッドについてはそういったフレームをバランスよく位置付けたフレームとして気になっており、何回かコミュニティでも概要を聞いていて、気になったので本を読んでみました。前から、アジャイル/仮説検証の考え方が強い時になっていたのですが、創始者の萩本さんって、オブジェクト指向をずっと学ばれて、豆蔵起こした人だったのですね。という事を知って納得でした。

気になった点

価値は存在しているものではなく、デザインし共感するものである

第1章より

⇒本書では価値の話が多く書かれています。価値をデザインし作り出すという点やコントロールできる価値に集中するといった内容が印象的でした。

デザインする価値にはビジネスの利害関係者(ステークホルダー)の価値も含まれています。たとえば、お客様、企業パートナー、親会社、子会社等のステークホルダーの価値をデザインすれば、ビジネスに必要なWin-Winの関係を最初から意識することが出来るようになります。

第2章より

⇒ステークホルダー毎の価値、またそもそもステークホルダーの洗い出しが合っているかという点はとても大事だと感じました。

「そもそも成功するビジネスモデルは、ステーホルダーの価値のバランスをうまくとったビジネスモデルである」という匠Methodのコンセプトから考え出されたものです。

第4章より

⇒上記ステークホルダーの話と同様ですが、ステークホルダーの価値のバランスをうまくとるというのが良い記載だなぁと思いました。

「Howからの突き上げ」ですが、これはイノベーションという言葉を私なりに説明するためにつくった言葉です。世の中で起こってきたイノベーションは戦略から始まるものなどではなく、ほとんどは実際に手段を実行していく過程で創発的に生まれるものだと思うのです。

第5章より

⇒この章では匠Thinkとして思考の体系を書いていて上記はそれの一部分なので、戦略の重要性も説いてはいるのですが、この創発的なイノベーションについては本当にそうだなと感じています。

「制御可能で制御価値のあるものから手を付ける」という考えのもと、価値をデザインし、要求構造でやるべきことを価値基準で絞り込みを行い、プラン化していくことなのです。

第5章より

⇒制御可能な価値から手を付けるというのは良い言語化だなと思いました。

みんなで考えることの楽しさは、関係者(ステークホルダー)の価値をデザインする際に、相手の立場になってうれしいことを一生懸命考える、そのことが家族の団結力の形成につながり、新しいマンションを購入しようというプロジェクトの強い意志(動機)につながったのです。

第6章より

⇒6章以降はいくつかのプロジェクトで匠メソッドを使った時の事例を説明してくれていますが、この「楽しさ」にスコープするのはとても大事だと思います。

感想

全般的にステークホルダーにスコープした価値という点がとても良いと思いました。またその価値についても「制御可能な価値」にスコープしながらバランスをとって育てていく考えは取り込んでいきたいなと思います。

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