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読書メモ「エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」

表記本を読んだので感想を記載します。

サラスバシー教授のエフェクチュエーションに関して非常にわかりやすくまとめてある入門書になります。とても読みやすかったです。

エフェクチュエーションの論理は、こうした不確実な新しいチャレンジに取り組む際に直面する問題に対して、大きく見方を転換してくれるものだと考えています。たとえば、「何をすればよいかわからない」という目的が曖昧な状況があったとしても、「手中の鳥」と呼ばれる手段主導で着手する原則を活用することで、「ゴールが明確でなくとも、手持ちの手段に基づいて、まず一歩を踏み出すことはできる」と考えることができます

第1章 エフェクチュエーションとは何か

⇒エフェクチュエーションが不確実性が高い時に有効な考え方だという事を示した例です。大きな会社で、自身の職種が上がっていく毎にこのエフェクチュエーションの考え方が有効になるのでは?という仮説を持っています。それは権限/責任があるほど不確実性に向かうケースが多くなるからだと思っています。

予期せぬ事態は避けられないことを前提としたうえで、最悪の事態が起こった場合に起きうる損失をあらかじめ見積り、それが許容できるならば実行すればよい、という基準で意思決定を行っていたのです。これが、「許容可能な損失(affordable loss)の原則です。」

第3章 許容可能な損失の原則

この感覚でGOを行っていく事も決定権をもつ管理職になると良くわかるなーという感覚があります。出来るだけ一歩の幅を小さくして早く回転させるという事が大事かなと考えています。また、本文では、「行動しない事の機会損失」を考慮することが大事とも書いてあってわかりみが深い内容でした。

予期せぬ事態は不可避的に起こると考え、むしろ起こってしまったらそのような事態を前向きに、テコとして活用しようとする傾向が見られました。こうした熟達した企業家の思考様式は、「レモネード(lemonade)の原則」と呼ばれます。

第4章 レモネードの原則

⇒ 起こった時にてことして活用するという事は中々難しいなと感じていますが、そのためにはリフレーミングや手持ちの手段の新しい発想が重要と書かれていました。この考え方は自分には足りていないなと感じています。

今だ市場が存在しない新規の事業であるならば、誰が顧客で、誰が競合になるかは、事後的にしかわかりようがないと考え、むしろ交渉可能な人達とは積極的なパートナーシップを求めようとしていたのです。こうしたエフェクチュエーションを構成する思考様式は、「クレイジーキルト(crazy quilt)の原則」と呼ばれます。

第5章 クレイジーキルトの原則

⇒積極的なパートナーシップで活路を開いていくという事は経験している内容なので、まさにという感じでした。わりと最近も重視している内容だなと思っています。

「飛行機のパイロット(pilot-in-the-plane)の原則」です。一言で述べるならば、「コントロール可能な活動に集中し、予測でなくコントロールによって望ましい成果に帰結させる」という思考様式になります。

第7章 飛行機のパイロットの原則

⇒今までの4つの思考様式によって駆動される、サイクル全体の考え方となっています。コーゼーションでなくエフェクチュエーションという事をわかりやすく伝えているのがこの原則となります。本書でも自らを取り巻く半径2メートルの世界を変えることが重要と書かれていて、素敵だなと感じました。

感想

上記は簡単に5つの原則部分を抜き出しましたが、本書では実際にこれらの5つを組み合わせた事例として、アイスホテルやサイボウズさんの事例が紹介されていて、その事例がとても分かりやすく理解をサポートしてくれます。私自身、役職が上がってからこのエフェクチュエーションの考え方を非常に大事にしていて、それが成果につながる感覚も強くあるので(まだつながってはない・・・)、引き続き大事にしたい考え方となっています。
ありがとうございました。

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