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隣の席の学級委員は律儀です

「暇やぁ、、、。」


喉から搾り出すように出た現状報告。
でも、誰にも届くことなくクーラーに吸い込まれる。

なんの気なしに見るTwitterも
ただ更新の変な音を聞くだけに変わってしまって

たまぁに新しいツイートが出てきても
だいたい質問箱の自動ツイート。



もう嫌になっちゃう。


「Twitterサークルって結局なんやねん。」



もちろんそんな質問に答えてくれる人なんかいなくて
結局全部クーラーに吸い込まれる。


こんな憂鬱なのはきっと雨のせい。
だって夏休みも同じような日々だったし。
夏休みはそれでも楽しかったんだから
やっぱり雨のせい。


雨のせいで学校に行けないから。
雨のせいでアイツの文句が聞こえないから。




あ、一応言っておくけど恋しているわけじゃない。
、、、違うからな。






第一ボタンが空いてるとガミガミ言ってくるアイツ
授業中スマホ触ってるとガミガミ言ってくるアイツ
授業中に欠伸するだけでガミガミ言ってくるアイツ






最後に至っては生理現象だろ?


それでもアイツにそんな言い訳は通用しない。


「ちゃんとしなきゃ!!」




この一言でなんだって片付ける。


最初は引くほどウザかったけど
人間というのは不思議なもので
今ではアイツの注意が心地良いbgmのようになった。


別に注意されるのが嬉しいわけじゃないけど
無かったら無かったでなんだか
物寂しく思うようになった。





、、、何1人でアイツのこと考えてんだろ。





急にアホらしくなって
またTwitterの更新音を聞きに行った。




あ、なんかめっちゃ新しいメッセージがある。
しかも1分前。




<あぁぁぁ。暇だぁぁぁぁ。>


例のTwitterサークルとやらの機能。
ていうかこの垢アイツじゃないっけ?
わざわざ新機能使って言うことか?



<○○君何してんだろ?>

俺?
、、、ほぉ。


<いつも注意ばっかり。絶対嫌われてるよ、、、。>



あ、自覚はあったのね。
まぁ嫌ってはないけども、、、。

<○○君って好きな子いるのかな。>



おいおい。とんでもない爆弾放り込んだな。
別にいないけども。


<いないよね。きっと。そうだよね。>


急に失礼じゃねえかこんちくしょう。


<○○君さ>
<第一ボタンとか開けないでよ。ドキドキするじゃん。>
<スマホとか触らず、こっち見てよ。>
<欠伸とかしないで!可愛いから!!>



もう、、、全部なおす。
恥ずい恥ずすぎる。




<でも注意したことでなおしちゃったら?>
<もう、○○君と喋れなくなっちゃう?>
<私それぐらいしか話すことないよ、、、。>
<もう!私のバカ!!
 なんで○○君を学級委員にしなかったの?!>


え。何。
めっちゃ萌えるやん。なんなんこの生き物。
ていうかめっちゃ投稿するやん。ミスってんのに。



<あ、あれ。サークル設定ミスってる?>


律儀。なんとも律儀。
そんなことまで投稿しなくてもいいと思うよ。



返信してやろ。
あ、、、投稿消してやがる。







しばらくして思う。
このなんとも言えない気持ちをなんて名付けよう。
せっかくならセンスのいい1単語がいいかな。



そんな思いを込めてキーボードを打ち込む。




<隣の席の学級委員は律儀です。>
<でも、そこが萌えます。>

もちろん、君だけのサークルに


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