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約束
遥:おはよう!
○:おはようございます。
遥:ねぇ、昨日のジャンプ読んだ?
○:、、、やばかったですよね、ワンピースとヒロアカ。
遥:せやねん!もーほんまやばいよな!
ほんまどこまで沼らしたら気ぃすむんやろか?!
○:あれ絶対作者1人じゃないっすよね!
ほんまなんなんすかね!
めちゃくちゃ関西弁喋ってるけど、僕は群馬出身だ。
遥:ごめんごめん。朝から喋りすぎたなぁ。
今から朝練やろ?頑張ってきーや!
○:はい!いってきます!
めっちゃ手振ってくれんだよな、遥香さん。
推せる。
▽
林:んで?今日も返せずにきたんや。
○:んなこと言われても、あれだけジャンプの話で盛り上がったら
返すタイミングなんてないし、、、
林:はぁ、、、何回言うねんそのセリフ。
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「君にこの本を預ける。私の大事な本だ。なくさんといてな?」
「返却す条件は、立派な男の子になったら。」
「それまで、ちゃんと持っといてね。」
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一か月前、遥香さんにそう言われた。
○:それに、立派な男の子になったら返すって約束なんだ。
林:はぁ、、、
生徒会長で学年トップの成績とってんのに、
まだ立派じゃないって言うの?
○:そうだけど、、、
まだまだな気がするんだ。
林:具体的な指標は?
○:特に、、、ない。
林:なぁ?ゴールが定まってない努力は無駄ってあんたが教えてくれたんやで。
あんた自分のこと言われへんやん。
○:もういい。
林:ちょ、待ちぃや!
▽
はぁ、、、
あの時の小説もう読んでくれたやろうか?
「立派な男の子」って、ちゃんとわかってくれてるやろうか?
遥母:隣の子、本返してくれたん?
遥:ううん。まだ。
遥母:というか、なんで「立派な男の子」になったらなん?
それさえなければ、スッと返してくれたんちゃうの?
遥香:学校の帰り道、○○君が話しててん。
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林:○○はさ、もし恋人ができたらどんなことしたい?
○:うーん、、本とか交換しあいたい。
林:え?なんで?
○:恥ずかしいって。
林:ええやん。聞かせてよ。
○:、、、遥香さんがそういうの好きらしいから。
林:遥香さん?あーあの隣の?
その人のこと好きなん、、、?
○:うん。
でも遥香さんは俺なんかよりもっと立派な人がタイプだろうから、、、
林:、、、じゃ、じゃあ、立派な人になったらええんちゃう?
きっとそれやったら、付き合ってくれるんちゃう?
○:そーかな、、、。
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遥:きっと覚えてへんねやろうけどな、、、
遥母:まぁ分かりにくいとは思うけど、辛抱強く待ってみれば?
両思いっぽいし。
遥:、、、うん。
▽
林:待ってって!
○:なんだよ!
林:あんたさ、「立派な男の子」の意味わかってへんやろ?
○:はぁ?意味もくそもないだろ?
林:ほんまわかってへんな。
○:どういうこと?
林:あんたが自分に自信を持ってへんのは一緒におるからわかってる。
ちっちゃい頃から一緒の遥香さんなら尚更や。
だから遥香さんは、自信を持って欲しかったんやって!
君はもう充分立派やって、気づいて欲しかったんやって!
○:なんでそんなことを?
林:そんなん、あんたの思いがわかってるからやろ?!
○:でも、遥香さんはもっと立派な、、人、、と、、
林:やっと気づいたんか。
自分が言ったんやで。立派な人になったら付き合いたいって。
○:、、、ありがとう。
俺、今日返すわ。
林:ほんまに手間かかるやつやで、、、
○:ってかなんで林が泣いてんだよw
林:うるさい!さっさと行け!この鈍感野郎!
○:へいへい。
ありがとな!
なんだそういうことだったのか。
もっと早く気づけばよかった。
▽
遥母:遥香?晩御飯の買い出し行ってくれない?
遥:いいよー。
いや〜今日はお散歩日和だなぁ、、。
、、、○○君と一緒に歩きたいn
○:遥香さーん!
え?○○君?ってか学校は?何してんの?
遥:何してんの?学校は?
○:朝練終わったんで帰ってきました。
それよりこれ、貸してくれた本です。
遥:あ、、、
○:ほんとはもっと早く立派な男の子になれたらよかったんですけど
遥:ふふっ、、、君はもうとっくに立派な男の子だよ。
○:それと、、、これ僕の好きな本なんですけど、、、
遥:貸してくれるの?嬉しい!
○:、、、僕、人に本貸したことないんです。
、、その、、好きな人と交換したくて、、、
遥:へ?
○:、、遥香さん。僕の恋人になって本の感想を聞かせてください!
遥:、、、、
○:ダメ、、ですよね、、
遥:何言ってんの?早くしないと置いてくぞ?
○:へ?
遥:どうせなら、あたしの部屋で一緒に読まない?
○:へ?オッケーなんですか?
遥:置いてくぞー
○:待ってくださいよ遥香さん。
遥:遥香。恋人なんだし、さん付け禁止ね?
○:、、、はい!!
終わr
遥:ただいま〜
○:おじゃまします、、、
遥母:おかえり、、、ねぇ、晩御飯の買い出しは?
遥:あ、、、、
fin
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