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『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』を読んだ感想  

自分は本を読むことが好きです。本が好きで,いろんなジャンルについての本を読んでいます。

今回は,森岡毅さんの『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』を読んでみて,その感想について述べていきたいと思います。

この本を選んだ理由

この本を読んでみたいと思った理由は,下の動画がきっかけです。

この動画での森岡さんの話が面白いと思い,森岡さんの本を読んでみようと思ったところ,『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』があり,面白そうと思い,選びました。

この本は,著者である森岡毅さんがUSJをV字回復させるまでの流れと,アイデアの神様を呼ぶ方法である「イノベーション・フレームワーク」についての内容が書かれている本です。

感想

森岡さんがUSJをV字回復させていく話は,失敗が一度も許されない中,考え抜いたアイデアを次々に成功させていて,まるでドラマを見ているような感覚になり,読む手が止まらないほどでした。

また,アイデアを作る確率を高める方法である,「イノベーション・フレームワーク」について言語化されていて,多くの人がアイデアを作ることができそうと思わせて,自分自身の勉強になり,読んでよかったと思う本でした。アイデアを作るのに困っている人は,読んで欲しいと思った本でした。

この「イノベーション・フレームワーク」は,

①フレームワーク
②リアプライ
③ストック
④コミットメント

の4つからなる。

特に自分自身の勉強になったのは,①のフレームワークの中の数学的フレームワークについてです。

この本で,フレームワークを使う理由として,

アイデアを生み出すに当たって,最初に最も大切なことは,何を必死に考えれば良いかわかっていることです。
どのようなアイデアを考えなくてはいけないかがわかっていなければ,漠然と広すぎる可能性の中から,何の手がかりもなくアイデアを探すことになります。
それでは効率が悪すぎるのです。
ですから「フレームワーク」という道具を使って,探すべきアイデアの「手がかり(必要条件)」を推理して導き出すのです。

と書かれています。

フレームワークの中で,著者の森岡さんがよく使うフレームワークが3つあり,それが

①戦略的フレームワーク
②数学的フレームワーク
③マーケティング・フレームワーク

です。

戦略的フレームワークとは,

戦略を考えるときのフローを利用して,考えるべきアイデアの必要条件を導き出す方法

と書かれています。

具体的には,目的,戦略,戦術の3段階を必ずその順番で考えることの事です。

本で挙げられている,簡単な例を挙げると,男性が彼女とケンカした後,どうやって仲直りすればよいか,その仲直りのアイデアを考えたとします。

このとき,戦略フレームワークでは,具体的なアイデアをいきなり考えるのではなく,

まず目的を設定します。ここで,目的は「彼女と仲直りすること」です。

次に戦略を選択します。戦略は,例えば「彼女の好きなもので歓心をかう」とか,「彼女の信頼する人に仲介してもらう」などがあるが,ここでは,「彼女の好きなもので歓心をかう」を選んだとします。

すると,最後に考えるべき戦術(つまりアイデア)の範囲がすごく絞れる。

「好きなもので歓心をかう」と戦略を決めたので,「好きなもの」以外を考える必要がなくなる。

それにより,例えば,好きなアーティストのコンサートのチケット,彼女が欲しがっていたバッグ,彼女の好物のロールケーキ,などアイデアがいくらでも出てきやすくなるということです。

数学的フレームワークは,戦略フレームワークの最初の目的の設定でよく使うフレームワークの事です。数学的フレームワークは,宝がどこにあるのか,足して100になる仮説を立てて検証するやり方のことだそうです。

これも,本にある具体例を紹介します。例えば、なぜ集客が下がっているのかの「原因」を捕まえることを考えたとします。これをやみくもに探していては非効率なので,効率的になるように考えるのですが,数学的に考えられない人は,「原因」に対して,

「子供連れファミリーの集客がさがっているのか?あるいは女性の集客が下がっているのか?」

と仮説を立ててしまうそうです。これは,子供連れファミリーの客と女性の客を足して100パーセントにならない,女性と子供連れファミリーには「重なり(母親)」がある,ファミリーでない男性を考慮できていないため,ダメな仮説の立て方だという。この仮説の立て方だと,問題の原因を見失う可能性があるという。

一方,数学的に考えられる人は,

「11歳の以下の子供の集客が下がっているのか?12歳以上の集客が下がっているのか?」
「子ども連れファミリーの集客が下がっているのか?それ以外の集客が下がっているのか?」

と仮説を立てるそうです。これらの仮説は、足して100パーセントになる。

このような仮説を立て続ければ,問題の原因にたどり着くことが可能であると述べています。

自分は、この数学的フレームワークの足して100パーセントになる仮説を立てて検証するやり方が,自分にない考え方で勉強になり,すぐにでもできそうだと思った。

もし,この記事を読んでくれた方で,記事では触れなかった,リアプライ,ストック,コミットメントについて知りたいという方がいましたら,ぜひ読んでみてください。

今回,森岡毅さんの『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』の感想を紹介しましたが,自分は、今,他の森岡さんの本である『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』,『誰もが人を動かせる! あなたの人生を変えるリーダーシップ革命』を読んでいる途中です。

その2つの本の感想も記事にしていこうと思います。

ここまで読んでくださり,ありがとうございます。

最後に,自分が読んだ,読んでいる森岡さんの本のリンクを載せておきます。


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