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なぜか、「読みやすい本だね」と言われる

特に意図したわけではないのだけれど、読んでくださった方からは、「読みやすい本だね」と言われる。
時代小説というのは、読みにくい地名や人名、肩書が並び、小難しい本だと思われているのかな。

書きたかったのは、人と人との心の交流、温もり、そして思いやり。
名もなき町人たちの生き生きとした姿、
名もなき武士たちの、矜持。

読んでくださった方たちには、どんなふうに伝わったのだろう。

九十代の両親曰く、「短編なので、区切りよく読める」
知人曰く、「文章が読みやすい」

確かに、この一冊に八つの短編が入っているので、一作一作は短い。
ちょっとした合間合間に、一作ずつ読んでもらえると思う。

加えて、私はもともと児童文学を書いていたので、知らず知らずのうちに、わかりやすい文になっているのかもしれない。

買って、読んでいただく本だもの、楽しんで読んでいただきたい。
勉強じゃないんだから、難しいなあと思いながら、ページを行きつ戻りつしながら読んでいただくものでもないと思う。

すっと読めて、でも読み終わった時には、何か心に残るものがあったと言っていただければ、作者としては最高の誉め言葉をいただいたと思う。


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