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初めての椎葉村体験記②【0日目】椎葉村への行き方・お得情報を書いてみた

 皆さまこんにちは。
 商業デビューから今月(2024年3月)でちょうど一年が経ちました。小説を書いております、野菜ばたけと申します。

 このページでは『初めての椎葉村体験記』として、町おこし協力隊『秘境の文筆家』に心惹かれた私の、椎葉村までの道中(椎葉村来村0日目(前泊))について書かせていただきます。

・椎葉村に来村予定の方
・椎葉村への来村を検討中の方
・椎葉村への来村に公共交通機関を使って行った際のお得情報を知りたい方

 にとっては、少なからず参考になるかなと思います。
 どうぞ、必要なところを、ゆっくりとつまんでいってください。

※本情報は、2024年2月末日時点のものです。
 来村時には、一応ご自分でも確認をしてから移動される事をオススメします。



1.椎葉村までの行き方

1-1.四国から最安で椎葉村に行く場合(すべて公共の交通機関を使う)

 私の場合、現在居住地が四国なので、四国から九州に渡って椎葉村まで行く、最安&最短距離で行きました。
 簡単に図にすると以下の感じなのですが、すべて公共の交通機関で行こうとすると、船で九州に渡って、JRに乗って日向市駅まで行き、そこからはバスで村に行きます。

 ちなみにこの道のり、7:00から車を運転して八幡浜港に行って、椎葉村に着いたのが、17:30過ぎ。約10時間半の道のりでした。

1-2.飛行機で椎葉村に行く場合(すべて公共の交通機関を使う)

 四国以外からお越しの方や、値段が張っても移動時間を短縮したい方は、飛行機で行く事も可能です。
 図には印を打っていませんが、宮崎市に空港がありますので、そこで降りてJRで日向市駅まで行けば、あとは私のルートと同じくバス移動になります。

1-3.その他(すべて公共の交通機関を使う)

 その他、九州内を電車やバスで移動する事も可能です。
 その場合も、宮崎県内を通って来る場合は、日向市駅まで来た後は私と同じ道を辿る必要があります。
 また、どうやら熊本側からも椎葉村に入る事ができるようですので、調べてみるのがいいでしょう(私は今回調べてません。すみません)。

1-4.自分で車を運転して行く

 自分で車を運転していくという選択肢も存在します。
 というか、バスの本数が少なく、バスで行くと所定の通行ルートを通る関係上、自分で車を運転するより一時間くらい時間がかかります。
 時間に縛られたくない方は、車の方が勝手がいいでしょう。

 ただし、日向市駅周辺から椎葉村までの道は、途中から山道になります(椎葉村自体が山の中ですからね)。大型車両が通ったり、一部離合(車同士のすれ違い)ができない・し難い場所もありました。
 目的地にもよりますが、山での運転・細い道の運転にある程度慣れていないと、不安に感じる道もあるかもしれません。

 ちなみに私は今回公共交通機関を使って行きましたが、理由は地図を読むのが苦手だからと、道路状況を実際に運転する前にまずは自分の目で確認しておきたかったからです。
 一応山道は大丈夫だけど……という方でも、私のようにとりあえず最初は公共の交通機関を使って行く、という選択肢を取るのはアリです。

2.【⚠注意⚠】 実は今、日向市駅~椎葉村(上椎葉)までの公共交通機関(バス)が最後まで行かない!!

  詳しくは後述しますが、現在(2024年2月末時点)椎葉村までの主道が土砂崩れしたまま復旧していません。その影響で椎葉村(上椎葉)までバスが通れません。
 途中の唖谷(おくだに)というところで実質終点です。そこからはデマンドタクシーに乗り換える必要があります

 ただこのデマンドタクシー、事前予約制です。
 予約しておかないと着てくれません。予約を忘れると、最悪山の中腹(道路ではありますが)で、来ない迎えをいつまでも待ち続ける……なんて事にもなりかねません。

 噂だと、前日まで(余裕をもって三日前までくらいに電話をかけておけば確実)予約を受け付けてくれるらしいので、バスを使って椎葉村に行く場合は、忘れず事前に椎葉村観光協会(0982-67-3139)に電話しておきましょう

 尚、このデマンドタクシーは、大きめの普通乗用車です。黒塗りの綺麗な(新しい)車なのですが、同日同時刻に別の乗車者がいる場合、特に何の予告もなく相乗りになる可能性があります。笑
 一人で行く場合は初対面の方と運転手さんとの3人で一台の車に乗る……みたいな事もあり得ますので、「そういう事もあるんだなぁ」と知っておいてください。

 ちなみに、何故私がこんな事を知っているかというと……詳しくは後述をご覧ください。笑

3.日向市駅まで来た後(公共交通機関を使う場合の、お得情報)

3-1.公共交通機関で椎葉村に行く私が、日向市駅でまず行った場所=観光協会

※ここからは、せっかくいい出会いがあったので、軽くお話調で書いてみました。笑
 最後に分かりやすく結論だけ書くので、情報だけすっ飛ばして知りたい方は、3-1の終わりまでスクロールしてね。

 船に乗って、電車に乗って、やってきました日向市駅まで。
 日向市駅の改札を出て左手側。そこが東口になります。
 乗るバスのバス停の名前が『日向市駅東口』だったのですが、バス停に並ぶ前に私が向かったのが、日向市観光協会です。

 別に私、普段から「見知らぬ土地に来たらまずば観光協会へ」という習慣がある訳ではありません。なのに何故観光協会に入ったのかというと、あらかじめ「お得なものがあるよ」と教えてもらっていたからでした。

 日曜日でしたが、観光協会は開いています。
 嬉しい……。ちょっと安心しながら「すみませーん」と声を掛けると、中から職員さんが出てきてくれました。

「あのー、なんかバスの1日乗車券みたいなのがあるって聞いたんですけど……」

 ちゃんと聞いた筈でしたが、正式名称は覚えていませんでした。笑
 それでも心得ている様子の職員さんは、「ちょっと待ってくださいねー」と言いながらゴソゴソと何かを出すそぶりを見せます。

「椎葉村まで行くのに、1日乗車券の方が安いって聞いたんですけど、実際はどのくらい安いんですかね?」
「バスの終点の唖谷(おくだに)までが2200円で、そこから上椎葉までのデマンドタクシーが500円(って言ってたと思うけど、ここは記憶が定かではない)。これから買おうとしているのが2000円だから――」
「あー、じゃあ乗り換えの時点で既に安いんですねぇ」

 とりあえず買い得のよう。じゃあもう予定通り「買い」だなと思っていると、職員さんがこう言いました。

「あ、ちなみに普通の方とプレミアムがあるんですが、どっちにしますか?」
「プレミアム?」
「えぇ。2200円の券で、特定の場所で使える金券が1000円分ついてきます」
「えっ、めっちゃお得じゃないですか!」

 金券が使える場所を聞くと、椎葉村に幾つかと、日向市――先程降りた駅の正面にも物産店があって、そこでも使えるらしい。
 200円でお土産が1000円分買えるんなら、かなり安いんじゃないだろうか。そう思った私は、迷いなくプレミアムを購入。ついでに「28日に返ってくるんだけど、往復分購入できますか?」と聞いたところ「できますよ」と言ってもらえたので、二枚買いました。
 これで金券も2000円です。お土産が2000円買えます。

 私、ホックホク。しかしまだこれでは終わりません。

「まだお時間はありますか?」
「ありますけど」
「アンケートに答えると、ポストカードをプレゼントしてるんですけど……」
「書きます!」

 貰えるものは貰っておこう精神の私、野菜ばたけ。その上実は、日向市駅からバスに乗るまでに30分ほど時間がありました。
 時間も持て余していたのでちょうどいい。そう思いサラサラッと書くものを書いて、ポストカードを頂きました。

 その内の1枚が、ふと目を引きました。洞窟の割れ目から海が見えている、何とも神秘的な場所の写真です。

「ちなみにこれ、どこですか?」

 暇な私は、これ幸いにと暇つぶしにかかります。笑

「あぁそれは大御(おおみ)神社ですね。ここから自転車で20分くらいのところですよ」
「えっ、近い」
「レンタルサイクルをやっているので、そこで自転車を借りれば意外と近いですね」

 率直な感想を述べた私に、職員さんがわざわざ地図で場所を教えてくれました。
 海沿いです。そうか、日向市って海に面しているのか(本当にこの時まで気が付かなかった)。
 そして、たしかに近い。

「行ってみようかな。実は帰りのここのバスと電車との接続、2時間あってちょうど暇だなと思ってたんで」
「それならぜひ。駅にはコインロッカーがありますし、レンタルサイクルは駅前の物産店でやっていて――あぁ、ちょうどその金券、レンタルサイクルにも使えますよ」
「じゃあもし椎葉村で券を使わなければ、レンタルサイクルに使えばいいですね」

 もう全部教えてくれるやん、観光協会(←観光協会はそういう場所。笑)。
 金券をお得にゲットできた上に、いい暇つぶしも教えてもらえた。その事に大感謝しながら、私はお礼を述べ観光協会を後にしました。

【要約】
① バスで椎葉村まで行くなら、1日乗車券(正式名称:県北周遊バスパック)が、お得(2000円)。
② 金券ありきなら、1日乗車券のプレミアム(正式名称:県北周遊プレミアムバスパック)が、もっとお得(2200円で1000円の金券がついてくる)。
③ 帰りのバスと電車の接続(日向市駅)で発生する2時間の待ちは、レンタルサイクルに乗って軽く観光するのも一つの手。

3-2.えっ、バスもう行っちゃった……? からの「初めまして」

※この章も、せっかくいい出会いパート2があったので、お話調でお届け。
 最後に分かりやすく結論だけ書くので、情報だけすっ飛ばして知りたい方は、3-2の終わりまでスクロールしてね。

 日向市駅から椎葉村に向かって行くバスは、日向市駅東口から出る90番バスです。最後に観光協会で乗り口を聞いてみたところ「2番乗り場ですよ」と教えてもらえたので、その乗り口で待つことにしました。
 時計を見ると、予定時間のちょうど7分前。うんうん、いい感じ。そう思いつつ、本を読んで時間を潰します。……が。

 ……来ない。
 もしかしてもう行っちゃった? それとも場所が違う? いやいや待って。バスが遅延するなんてよくある事じゃん。大丈夫だよ。
 そんなふうに、不安になって自分を落ち着けての繰り返しで時間をしのぎます。でも。
 ……ここから出るバス、たしかめっちゃ本数少ないよね。今日のお宿はもう椎葉村に予約してるんだし、もし乗り遅れたら今日は椎葉村に行けない、なんて事にもなり得るんじゃあ?
 そんな事になったらどうしよう。

 元々土地勘もないし、待っているバスの見た目だって分からない。
 その上何故かすぐ近くに、白いミニバンが停まっては人を下ろして去っていく。

「もしかして来るバスもミニバン? いや、むしろこれが来る予定のバスか?」

 疑心暗鬼。疑心暗鬼。疑心暗鬼。
 結局何台目かのミニバンの運転手さんが乗客を全員下ろしたところで、ついに耐えきれなくなりました。

「あの、ここって椎葉村に向かって行くバスの乗車口で合ってますよね? もしかしてもう行っちゃったりしましたかね……?」

 運転手さんに、聞いてみます。
 私の質問に、彼は「上椎葉行はここで合ってるけど、今は椎葉村までは行かないよ?」と答えてくれました。
 「唖谷(おくだに)からデマンドタクシーですよね。電話で予約はしてるんです」と答えると、納得したような顔をした後「じゃあいつバスが来るかだなぁ」と言って時刻表を一緒に確認してくれます。

「ちょうどもうすぐ来るみたいだけど」

 言いながらキョロキョロし始めたところを見ると、どうやらこのミニバンは私が待っているバスではない様子……って、ちょっと待って。

「15:07。他の時間はスッカスカ」
「少ないからね、本数」

 驚いて思わず口に出すと、運転手さんは笑いながらそう言いました。
 知っていました。前情報として、バスの本数が少ない事は。最終バスがこの時間だという事も。
 でも改めてこの時刻表を前にすると、改めて「田舎なんだなぁ」としみじみ感じます。日向市駅周辺は、それ程田舎っていう感じはしないんですけどね。

「あの、もしかして椎葉村まで行かれます?」

 声をかけられて振り向くと、そこには私と同じように大荷物を持った人がいました。

「はい、そうですが……」
「俺もなんです、椎葉村」
「えっ」

 驚いた。だって、まさかこんな所で椎葉村を目指す人に出会うとは思いもしなかった。
 同じ場所を目指す同志との邂逅。すごいな椎葉村、こんな偶然ってあるのか!(←まだ椎葉村には着いてない。笑

「よろしくお願いします」
「あ、こちらこそ、よろしくお願いします」
「あ、じゃあデマンドタクシー、一台でいいよって連絡した方がいいかな」
「たしかに!」

 そう言って、同志の彼――ヒグチさんは、予約先に手早く電話を掛けてくれました。その結果。

「『最初から一台の予定なんで』だって」

 気を回すまでもなかった。思わず二人して笑う。
 そんな事をしているうちに、運転手さんがバスが来つつあるのを見つけてくれて「あれだ」と指をさしてくれました。

 先程からずっと白いミニバンしか止まらないバス停だったから、てっきり田舎あるあるで「バスと呼ばれているミニバンが来る」事を想像した私でしたが、皆さん安心(?)してください。来たのは普通に市バスでした。笑
 親切にしてくださった運転手さんにお礼を言って、私たちはバスに乗りました。

 バスでの道中、どうやらヒグチさんは私と同じ『秘境の文筆家』ではなく、『森のアーティスト』という地域おこし協力隊を志願しに来たらしいという事が判明。
 そしてなんと、明日の朝のスケジュールが一部同じ事も判明。マジかよ、聞いてないよ。笑(どうやらヒグチさんの方ではそんな話がポロッとあったらしい)
 「明日も会えそうだね」という話をし、何ならもしかしてと思って「感情図書館の懇親会にも来ますか?」と聞いてみたところ(この件については、別ページ(1日目)で詳しくお話します)、こちらについては「えっ、何ソレ知らない」との事。ただ、俄然興味を持っていたので「同席できないか、聞いてみるだけタダなのでは?」という話になりました。
 私も、知っている方は多い方が心強いですし、来てくれないかなー。

 そんなこんなしているうちに、唖谷(おくだに)に到着。ここからはデマンドタクシーに乗り換えます。
 降りるともう待ってくれて、スムーズに連結出来ました。
 タクシーは黒塗りの、大きめの普通乗用車です。新しい物らしく、何やら車のメーターディスプレイがデジタルで、めっちゃハイテク。なんか車を横から輪切りにしたみたいな絵が表示されてて、運転手さんとは「何の絵ですか? コレ」という話から始まり、デマンドタクシーの運転手はボランティアでやってて予約が入ると「誰か行ける?」みたいな連絡があるらしい事、タクシーは自家用じゃなく会社からの借り物で、最初は運転しにくかった事などなど……ヒグチさんと共に色んな事を聞かせてもらいながら、上椎葉まで送り届けてもらいました。

 ちなみにここで、なんと今日泊まる宿まで同じ事までも判明。笑
 偶然が重なり過ぎた私は「こういう時、物語だったらこの先必ず何か面白い事が起きるよね」と思いながら、美味しい晩御飯を食べて、大きなお風呂に入って、清潔でオシャレな和室で就寝しました(このお宿には次の日にも泊ったので、詳しくは【1日目】で書こうと思います)。

【要約】
① バスは少々遅れても来る。
②白いミニバンがバス停の近くでたくさん止まるけど、私たちが待ってるのは普通のバス。
③日向市駅から椎葉村までの公共交通機関はバス一本、本数も少ないので、もしかしたら椎葉村まで一緒……いや、宿と明日の行動スケジュールまで一緒の方と同乗する事もある。笑


 ――【0日目】。前泊、完。


次話⇒【1日目】『秘境の文筆家』主要場所(椎葉村中心街)&大河内地区編

Coming Soom……


 

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