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いくつになっても留学を続ける理由、現地に行くことで見つけられた、自分をごきげんにする方法

皆さんこんにちは。WEBライターの、おただです。

「旅って日常から離れて、本当に自分のやりたいことだけやる。まっさらな自分でいられる場所」。

そう笑顔で話してくれたのは、還暦を迎えても留学へ行くほど、パワフルなKUNさん。
KUNさんの趣味は旅行に行くことと、アルバム作り。たくさんの写真を見ながら、このときの旅はこんなことがあったなと、もう一度旅に行ったような感覚になれるところが好きなのだそうです。

旅ならではの趣味をお持ちのKUNさんに、旅の魅力を伺いました。



旅は日常から抜け出してホッとする時間

ーー2つの趣味はどちらも旅が関係していますね。旅が好きな理由を教えてください。

旅は日常から抜け出して、ホッとする時間をもつことができるから好きですね。自宅にいると夕飯作りや洗濯など、やらなければならないことが目の前にたくさんあります。

しかし旅に出れば、それをできない空間へ行く。ある意味諦められる感じでしね(笑)。行きたいところに行き、食べたいものを食べる。本当に自分の好きなことだけできる時間が得られます。また帰ってきてからも思い出話として、もう一度楽しめるところも魅力ですね。


やりたいことを探すなかで見つけた留学

ーーそんな旅の魅力を受けて、24歳の頃に初海外で留学したと伺ったのですが、なぜ留学へいこうと思いましたか?

本屋で、たまたま見かけた旅行雑誌がきっかけです。アメリカやフランスなどさまざまな国について紹介している雑誌がありまして、そのなかにあった留学の欄に目がとまりました。

当時の私は、留学とは大学で英語を勉強している人が、海外の大学に留学するなど、特別な人しか行けないものだと思っていました。しかし個人でもできることを知り、旅行会社に勤めている友人に相談したことが始まりですね。

海外に行ったことがなかったので、どこの国でも良いなと思いました。最終的に、一番治安が良さそうという理由でカナダに決めました。

ーー当時はもう社会人ということで、会社を辞めることに不安はありましたか?

不安より、ワクワクの気持ちの方がありましたね。保育士として働いていた当時、特に目的は決めず、何かあったときのために月々少しずつ貯金をしていました。そのことを知った園長先生から「このお金は誰かのためではなく、あなたの足しになることに使うんだよ」と私に言ってくれたのです。

園長先生の言葉から「使うなら何にしよう?」と意識するようになりました。そのため、私にとっては、「やっと私のやりたいこと見つかった!」という気持ちが大きかったです。

2016年にカナダ旅行で訪れた時に立ち寄った、当時の語学学校

ーー旅行雑誌と園長先生との出会いをきっかけに留学へ行くことが決まりましたが、英語は勉強されていたのですか?

英語は中学と高校時代で勉強したぐらいで、特に習ってはいませんでした。今のようにオンライン英会話など、気軽にできるものはありませんでしたし、仕事が忙しくて教室に通う暇もなく、慌ただしい日々を過ごしていました。

英語は得意ではありませんでしたが、自分の好きな教科でしたし、話せない人が勉強する場所なのだから、大丈夫だろうという謎の自信がありましたね(笑)。

ーー英語が好きになったきっかけはありますか?

中学で初めて英語にふれたとき、パズルみたいで面白いと思ったことです。全く知らない言語を、解明していく感覚ですね。そのため勉強というよりは、謎解きすることが楽しいから、英語に対して苦痛には感じませんでした。

ーー英語がパズルみたいという感覚は初めて聞きました!そんなKUNさんは実際に留学に行く前と行った後で何か変化はありましたか?

留学したことで、英語に関わる仕事をしたいと思ったことですね。留学するとお店でのやり取りや、電車の中で聞こえてくるアナウンスなど、生活するすべての音が、英語で耳に入ります。帰国して、周りの音が日本語に変わったとき、英語のない生活が寂しいと感じました。

行く前には考えていませんでしたが、英語に少しでもふれられる職に就きたいと考えるようになりました。そして帰国後は、英文簿記の学校に通い、外資系企業で英文会計の仕事を始めました。

前職は保育士をしていたこともあり、留学へ行かなければこの仕事はできなかったと思います。


実際に行ってみて感じた、日本とバリ島の子育ての違い

ーー留学を通して、KUNさんの仕事にも新しい選択肢が広がったのですね。それからは家庭をもち、海外からは離れていましたが、去年バリ島へ留学されていましたよね。

偶然知り合いから英語の勉強会に誘われて、なんとなく入ったことがきっかけでした。仕事を辞めてからは、長い間英語から離れていたので、久しぶりに聞いたり話したりすることがとても楽しかったです。

勉強会に参加してみて、「あ、そういえば英語好きだったわ」と思い出すきっかけでした。それからは、24歳の頃に行った楽しい留学を、もう一度体験したいと考えるようになりました。

保育士として働いていた経験から、海外ではどのように子育てしているのか、ずっと気になっていました。留学することで、学校の先生たちから何か聞き出せないかと思い、行くことを決意しました。

実際に聞いてみて、バリ島は私が小さい頃の環境に似ていると思いました。なぜなら子供を両親だけでなく、祖父母も一緒に見ててくれる環境があることですね。

またご近所さんも当たり前のように協力し合いながら、みんなで育てていると感じました。だからこそ、自然とひとりで子育てしている感覚がないように思いました。

バリ島で生活してみて、レストランで子供が泣いていても、子供だから当たり前と、受け入れている姿勢を感じました。
しかし日本では静かにという雰囲気があるように、私は思います。

誰もがはしゃいでいた子供時代があるからこそ、もっと寛容に見守ることができるのではないかと、改めて考えるきっかけになる留学でした。

語学学校卒業の写真


私にとって旅とは、日常から離れて、まっさらな自分でいられる場所

ーー今まで旅のなかで、さまざまな文化や人にふれてみて、価値観が変わったことはありましたか?

先ほどお話しした、バリ島で海とお日様を見ていれば自分がご機嫌になれると、見つけたことですね。今までは保育士やOLとして忙しく働いていて、自然を感じたいと思うことはありませんでした。

しかしバリ島へ行ってみて、「今日も良いお天気だな」「今日はキレイな月だな」と感じる心の余裕がもてるようになりました。それからは、忙しくても、ちょっとお日様見てみようなど、自分が元気になれる方法を見つけられたのは、旅のおかげですね。

留学中何度も通ったお気に入りのビーチ


ーー去年からの留学への熱意は消えず、来月にはフィリピンへ行くそうですね。還暦を迎えても、留学に挑戦する理由はありますか?

自分のなかで、留学は挑戦というよりは、純粋に英語の勉強や文化にふれることが楽しいから、行くという感覚。
周りからは、「1人で留学に挑戦するなんてすごいね」と言ってもらいますが、自分ではすごいことをしている自覚はあまりないです。例えばディズニーランドへ遊びに行く時に「すごい!頑張ってね!」とは思わないですよね(笑)。それぐらい留学は私にとって、楽しい場所。

ーー心から好きなことに目を向けて行動するKUNさんは、とてもステキですね。最後にKUNさんにとっての旅とは何ですか?

日常から離れて、自分のやりたいことだけできる、まっさらな自分でいられる場所ですね。やりたいことだけできるから、自分の本当に好きなものが見つかったのだと思います。

あとは知らないことを知れる楽しさ。今はインターネットでさまざまな情報を調べられます。それはとても便利で、何でも知ることができますが、実際に足を運んで見に行くことが大事だと感じました。

ーーなるほど。そう感じた体験はありましたか?

バリ島には日本で言う、七五三のような儀式があります。もちろんインターネットで検索すれば、出てくる情報です。しかしこの情報を文章で読むことと、実際に子供の儀式をしたお母さんから話を聞くことは、違うと思いました。

語学学校の先生から「うちの子が産まれたときは、こうなふうにしてたんだよ」と実際に話を聞くと、そのときの情景も一緒に感じられました。

おじいちゃん、おばあちゃん、近所の人が来てくれて嬉しかったと話す先生のステキな笑顔から、本当に子供が産まれて嬉しい気持ちで、儀式を行なったということが、とても伝わってきましたね。

これからもさまざまな国へ行って、いろいろな人や文化にふれていきたいです。

仲良くなった先生たちと正装をして寺院へ

編集後記

今回のインタビューを通して、自分のやりたい気持ちに気がつくことが大切だと感じました。KUNさんはとにかく楽しいことへのアンテナが常に動いているからこそ、すぐ行動に起こせたのだと思いました。
いくつになっても好奇心旺盛なところが、今のKUNさんを作っていることが伝わってきました。
来月はフィリピンへ留学予定とのこと。KUNさんのさまざまな人と文化にふれる旅が、今後も楽しみです。


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