ラストマン-全盲の捜査官-のラストを予想

 突然ですがテレビドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』がとても面白いので結末を予想したいと思います。本来なら色々法則やらをまとめてから考察したかったのですが如何せん時間がないので、細かい説明抜きに考察の結果だけを書き起こします。今後何でそのような結論に至ったかの法則等は別記事にまとめます。
※本記事は、第3話までの内容に触れています。ネタバレNGの方は読むのを避けてください。

ラストマンとは

 全盲のFBI特別捜査官の皆実広見と、警視庁の刑事の護道心太郎がバディを組み、事件の解決に挑む姿を描くドラマです。特にFBI特別捜査官の皆実がハンデキャップがあるにもかかわらず、音や匂いを頼りに警察官顔負けの推理や格闘術を駆使して事件解決する過程が見ていて爽快感があります。

登場人物の関係から予想材料を揃える

相棒もののパターンから結末考える

 相棒もの作品は、物語序盤では、信頼関係こそないものの利害が一致し、お互いの能力を補完しミッションをこなしていく過程で信頼関係が生まれ、真の相棒になるというパターンが王道です。ラストマンもこのパターンに当てはまっており、「犯人逮捕のためには手段を選ばない心太郎の行動力」と「FBIの力で日本ではNGとされている捜査方法もできるようになる皆実の権力」を利用し事件を解決しています。そのため、今は警察トップから指名されて組んでいるものの、物語終盤ではお互い信頼関係を築き真の相棒となるはずです。

相棒もののパターン

真の相棒になるためには?

 相棒ものは、双方問題を抱えいます。その問題をもう片方のバディが解決し合うことで信頼関係が生まれ真の相棒になります。

真の相になる図

それぞれが抱える問題

 護道心太郎は、殺人犯の息子でありながらも代々警察官のお偉いさんをしている護道家の養子という肩身の狭い立場にいます。殺人犯の息子であるという劣等感から犯罪者を捕まえる事にに対して過剰なまでの執着心があります。
 一方、皆実広見は、FBIに入れるほど能力が高く、人間関係も円滑に構築できる人格を持っているスーパーマンです。このような外から見て欠点のないキャラクターは、内面に問題を抱えていることが多いです。彼の場合、10歳のころに自宅が火災となった際、額を打ち視神経を損傷し視力を失った上、両親を亡くしているというハードな過去を持っています。この親も自分の眼の光を奪った火災の原因となった人物(以後X)が日本にいて捕まっていないとすれば、皆実広見は、私怨のためFBIになり日本に舞い戻ってきたと考えることができます。

それぞれが抱える問題

Xは両方の目的になる

 それぞれのキャラクターが持つ問題は、一見異なるように見えて繋がるように設計されています。そのように設計することで最終的にお互いの問題を協力して解決する展開にできるからです。そのためXを護道心太郎の目的にリンクさせる事で皆実広見と護道心太郎の問題を共通化できます。関係図より、父親は冤罪で真の犯人がXとするとXを自然にリンクさせることができます。

それぞれが抱える問題ー改

心太郎に葛藤を!

 さらに護道心太郎のもう一つの要素である護道家もXと何かしらの利害関係を持たせることでリンクさせることができます。「犯罪者を許さない」という護道心太郎のアイディンティティは、父親が犯罪者であるという罪悪感とエリート警察一家の護道家人間であるという社会的地位から成り立っています。しかし真実が、父親は犯罪者ではなく、護道家は犯罪者Xと何かしら繋がっているという、真逆であれば彼のアイディンティティは崩壊し葛藤することになります。この葛藤をどのように乗り越えるかが作品で重要なポイントになります。

それぞれが抱える問題ー改2

材料が揃ったので予想をする

皆実広見を孤独にする

 皆実広見は、とても優秀ですが、第一話で自信が発言しているように全盲ゆえ多くの人の助けにより事件を解決するキャラクターです。そのためXの対決の際は、彼を助けてくれる人がいない状況を作ることが必要です。
 皆実広見は、愛されるキャラクターで順々に関係者と良好な関係を築いたいます。しかし私怨でXにしか興味がなく「他人はXを捕まえるためのコマ」だという外面の性格とは逆の考えを皆実広見が持っているとしたら、その性格が公になった時、皆実広見を協力するものはいなくなります。
 仕方なく一人でXを捕まえるため行動する皆実広見ですが、Xの罠にかかり嗅覚と聴覚を封じられ自力でのX逮捕が困難な状態になります。その状態を護道心太郎が助け、当初の目的であるXを逮捕するという筋書きになると予想します。

皆実広見の物語

護道心太郎の葛藤

 バディとして良好な関係を構築していたつもりだったが、皆実広見が私怨だけで動いていることで信頼関係が崩壊します。さらにXを捕まえると護道家が不利になる状況のため葛藤します。
 この葛藤は、同じく正義を掲げているものの心太郎と距離がある佐久良円花がキーマンとなり乗り越えます。この葛藤を乗り越えることで、父親が犯罪者であるにもかかわらずエリート警察一家の養子から成り立っていたアイディンティティは、自分自身の思いから作り上げた確固たるものに昇華します。これによりXを捕まえることで護道家に不利な状況になろうとも、正しい判断のもとX逮捕のため皆実広見に協力することができます。

心太郎の物語

護道家に救済を!

 Xを捕まえることで皆実広見の問題は解決しました。しかし心太郎の方は、Xを捕まえたことにより、Xと利害関係にあった護道家が窮地に追いやられます。この問題を皆実広見が心太郎と協力して解決することで、下記図のようお互い良い状況となり、真のバディとなります。

皆実広見と心太郎の物語

まとめ

 相棒ものの王道パターンからラストマンの結末予想しました。最終回以降に答え合わせするとともに、今回の予想で使った法則等々は別記事にまとめる予定です。


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