小さい政府

小さい政府は、金融機関を勝者に選ぶことに等しく、経済はサービス化し、搾取型経済となってしまいます。脱工業化したアメリカのような状態です。インフレによる収奪が無ければ立ち行かない状態です。

大きな政府は、サービス化への抑制が効くようです。

市場を成功に導く神の手の正体は、人の知的な判断や共感性であり、規制緩和や自由化では無いようです。

優秀な官僚が産業政策を行なっていた日本のかつての経済モデルは、成功していたと言えるでしょう。バブル崩壊と共に始まった新自由主義的なショックドクトリンによって、経産省は産業政策をやめ、市場を自由化する側のアクターに変わってしまいました。日本の経済は、安易な労働ダンピングに頼る脆弱な搾取型経済にシフトしてしまいました。新自由主義=無規制資本主義は、個人化と東京一極集中と少子化を招き、社会を持続不可能にしました。

小さい政府では、人の知的な判断は市場に参加する個人が行いますが、個人は長期的な利益を考えることが難しい。

大きな政府では、長期的な利益や社会的な利益も知的に考慮して計画を立てることができる

個人の利己的な利益追求を規制することにより、集団の長期的な利益を確保すること、それが宗教や集団が持つ叡智であり知恵でした 

国民国家は集団の最たる存在です
国民国家の力を上手く活用することが望ましい。

新自由主義者は、自分たちの利益を拡大するためには政府の立法能力や規制能力を利用しなければならないことをよく理解していた。彼らは、国家には絶大な力があることを分かっていたが、国民には、国家にそんな力はないと信じるよう力説した。新自由主義者が主張する小さい政府は、虚構だと言えます。

どちらかというと、国有化や反市場化は、国家の主権の問題だと考えています 

国際条約によって日本は経済主権を失いました

現実に、国民の安全を守るために、自国資本を反市場化して守らなければならないケースは存在します(経済的な強国が出現した場合など)

反市場的な日本共同体が保有していた資本を、市場化した場合、市場的な合理的なユートピアが来るのでは無く、結局のところ別の反市場的な共同体(中国など)が買収するだけになってしまいました

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