外部への市場化は侵略だ

国有化を禁じられ、赤字になれば共同体と無関係の人間に土地を売る、少子化になれば外資の利益を維持するために外部から移民を入れる。

米国は日本人を守るためでは無く、ゲマインシャフトを不自由にし、国際条約を強制し、市場化された土地と資本を外国人が自由に買えるというCapital Orderを守るために駐留している。

米国は、市場原理主義に反する共同体を解体している。米国は、ロンドンで白人がマイノリティになったのと同じ秩序を、日本に強制している。

自由市場は存在しない。通貨覇権を握り、ドル還流による無限の財布を持っているアメリカと、周辺国の購買力はフェアでは無い。自由化された土地と資本は基軸通貨国が全て買収可能である。ドルブロックを日本国内へと拡大することがアメリカの戦略である。アメリカが浪費したドルを受け取った権威主義的な第三国による日本買収が起きている。

世界のあらゆる土地は、どこかの民族が所有していた。それらの土地は外部へと市場化されることなく、守られていた。外部への自由化・市場化は、侵略と等価である。世界の土地は自由に売買して良い商品では無い。

「個」を全面に押し出した欧米は、産業政策封印と移民推進によって、経済が脆弱になった。東洋の国家資本主義は成功した。あれだけ世界に新自由主義を押し付けたアメリカですら、新自由主義の失敗を認め、産業政策を開始した。

自国内でマイノリティに転落する白人の間には絶望が広がっており、白人は内戦を願っている。新自由主義と移民推進がもたらしたのは、内戦が希望となる社会である。

経産省に主導された国有企業(国鉄、水道)は優秀だった。産業政策は、トヨタや任天堂のようなエクセレントカンパニーを生み出した。日本型社会主義により一億総中流社会が実現した。市場を成功に導く神の手の正体は「人の知的な判断」や「人の共感」であり、自由化や規制緩和ではない。

外資は日本共同体の長期的な利益を考慮しない。外資はゲマインシャフトから女性を引き剥がして労働力として駆り出し、少子化が起きれば外部から移民を日本に連れてくるだろう。

国家は経済発展のためにあるのでは無い。土地と共同体、土地と文明は鎖で繋がれている。個人は共同体無しに生きることはできない。文明の存続を無視した自由化は、内戦への導火線である。内戦の前借りによる経済発展を許してはいけない。


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