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最初の言語の鍵はかわいいにあるらしいー何事も疑うことが大事だ
最近、学部生の講義に潜にゅ…(ゴッホン)いや、混ぜていただいたときに、言語の起源をトピックに扱われていて、面白かったです。
ということで、今回は言葉の始まりを辿っていきたいのですが、結論から述べると、我々言語の初期手がかりはホモ・エレクトスの「ベルベットモンキー」にあるらしいです。
ベルベットモンキーは体長約50cmのお猿さんで、以下のようなお姿をされています。
(出典:https://pz-garden.stardust31.com/reichou-moku/onagazaru-ka/savanna-monky.html)
可愛いでしょう?
一見意味不明に見えた題名が実に真であることが分かると思います(`・ω・´)
さて。ベルベットモンキーちゃんですが、天敵に遭遇したとき。モンキーちゃんたちは対象に応じて鳴き声を使い分けるみたいです。その使い分けが以下のようになります。
①ワシ🦅を見た時の🐵ちゃんの鳴き声
→ そばにいたベルベットモンキーたちは空を見上げて茂みに隠れた
②ヒョウ🐆を見た時の🐵ちゃんの鳴き声
→そばにいたベルベットモンキーたちは木の上に逃げた
③ニシキヘビ🐍を見た時の🐵ちゃんの鳴き声
→ そばのベルベットモンキーたちは立ち上がって草むらを見下ろした
面白いですよね。
一般に「言語」というのは、一定の音の連鎖が意味を持つものであると定義されます。上記の状況別の鳴き声はまさに一定の音が仲間内で意味情報としてやり取りされたのであり、言語進化の初期言語と言えるわけです。
可愛いが言葉の起源にヒントを与えてくれたので、研究者たちはモンキーたちの生態をいろいろ調査しました。そして、化石からあることがわかったのです。
ベルベットモンキーたちは下顎が狭く、舌の付け根から顎が水平なため、多様な音を生成することは難しいということです。すなわち、限られた音で危険警告を発信していたことになります。そういうわけで、研究者の中ではベルベットモンキーの鳴き声は名詞に該当すると考える人もいるようです。(聞き手側のモンキーが対象を区別して対処できるということは、「ヒョウ!」とか「ワシ」とか名詞の方が伝わりやすいだろうという推測から)
一方で、脳科学の観点からすると、ベルベットモンキーのそれは言語ではないと主張します。例えば、我々は多種多様な車を見て、それを「車」だとカテゴリー化します。一つ一つの車はそれぞれ形が違うのにも関わらずです。よって、我々はモノを抽象化して概念化する能力があり、それを駆使して言語を扱うのに対し、ベルベットモンキーの鳴き声はそんな次元ではないだろうというのです。
なかなか面白い議論だなあと思います。
どれにしたって仮説にはなるんでしょうがーー。
考え方次第ではベルベットモンキーたちのそれは形容詞に分類されるとも考えられます。
ワシ→ 高い
ヒョウ→速い
ヘビ→クネクネな
とかね。形容詞で表現してたかもしれません(可能性は低いけど全否定もできない)
あるいは、鳴き声自体には意味がなく、その音程やピッチによって情報が異なるのかもしれません。ほら、女子たちがイケメンを見た時と変態見た時とモンスターを見た時で悲鳴の種類が違うじゃないですか。悲しいかな。
いや、この可能性は早急にきりあげましょう笑
というわけで、いろんな疑問を持つことが研究や考える力の発達に繋がるのだと綺麗にまとめたところで、題名の伏線は回収できたかなと思います。
いや、本当に疑って下さいね?
講義でペアワークをしたときに、私を学部生だと勘違いしていた学生よ・・・
疑ってくれ・・・
fin.
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