見出し画像

【読書メモ】リノベーションまちづくり 清水義次著

〇リノベーションまちづくりとは?
大きなリノベーションまちづくりと小さなリノベーションまちづくりを組み合わせることでエリアの価値を高め、都市の課題を解決することができる。
大きなリノベーションまちづくりとは、自治体の遊休不動産の活用。
小さなリノベーションまちづくりとは、民間の空きビル等の不動産の活用。

〇都市の課題とは?
自治体の財政危機(税収・地方交付税減少 × 支出增)
産業(特に地場産業)の疲弊
人口(特に生産年齢人口)の減少
医療・介護費、生活保護費の増大
中心市街地の業務・商業の衰退
郊外住宅地の空き家の増加
遊休ストックの増大 (建物、公園、田畑、森林)
雇用の喪失
コミュニティの崩壊
民間(市民・企業) 自立心の欠如
社会変化への対応力 (マネジメント) の欠落

〇小さなリノベーションまちづくりのプロセス
・地元の意欲あるテナント向に家賃設定を柔軟に検討できる民間の不動産オーナーを見つける
・運営管理を行う3〜4人の信頼できるチームをつくる
・5年以内の事業計画を立てる
・地元のテナント候補者を見つける
・テナントを付けてからリノベーションを行う
・運営管理を行う

〇大きなリノベーションまちづくりのプロセス
・都市政策を検討し策定する (行政)
・民間主導の小さなリノベーションプロジェクトを起こす(民間)
・スペースの運営管理を開始する(家守チーム)
・リノベーションスクールを立ち上げる(行政)
・家守会社を複数立ち上げる(民間)
・リノベーションまちづくり推進協議会を組む (半官半民)

〇リノベーションまちづくりの可能性を見極める方法
1〜2日かけて以下を見極める
・リノベーション可能な遊休不動産が密度高くあること
・裏路地で新しい街のコンテンツが生まれていること
・街の客層に若いお洒落な女性客がいること

〇定量的なマーケティング調査
・人口・世帯数・年齢構成の推移
・所得
・通りの歩行者通行量推移
・店舗数・店舗構成・売り場面積・年間小売販売額推移
・事業所数推移
・従業者数推移
・生產高
・交通(集中交通量、交通手段別トリップ構成)
・駐車場台数(駐車場面積)
・公共施設の分布と利用者数
・観光施設利用者数推移
・宿泊客推移
・主なまちづくり・市民活動団体(組織、会社)
・主な大学、専門学校 他
・賃料相場(店舗)
・賃料相場(事務所)
・賃料相場(住宅)
・地価(路線価他)推移
・空き店舗、空き家、空きビル、空き地、駐車場状況
・固定資産税課税額推移

〇定性的なマーケティング調査
・毎日歩くコースを変える
・時間が少しでも空いたら知らない路地を入ってみる
・1ヶ所に立ち止まって、座り込んで街行く人を観察する
・時間帯を変えてまちを観察する
・面白いもの、面白い店を見つけたら、必ず立ち寄ってみる
・類似する事例を体験してみる
・中・長期トレンド化する動きを掴みとる

〇エリアマーケティング
テナントとその顧客層の仮説を立てる。
スモールエリアの範囲は端から端まで徒歩5分の半径200mの円。

〇結果として生まれるスモールエリアとはどのようなエリアなのか?
徒歩回遊圏で、あるイメージが充満しており、歴史的コミュニティの要素があり、経済利害が一致したエリア。

〇まちづくり会社の三種の神器
ガントチャート
組織表
キャッシュフロー計算書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?