見出し画像

子供の情景と自然保護活動

昨年の秋の話です。
mikepunchさんが毎日書かれていた朝の談話室で、シューマンの子供の情景が話題になったことがありました。その時の私とのコメントのやり取りが一つのきっかけになってミケさんが毎日描いた絵から、素敵な絵物語が生まれました。

その絵物語は、mikepunchさんのこちらのマガジンに収録されています。

その物語は絵本になっています。
タイトルは「子どもの情景 ~ちひろとタマと木のおはなし~

絵本は、mikepunchさんのご厚意により、一冊頂戴していましたが、それを読んだ家内が感激して、5冊買って欲しいと言い出しました。
5冊もどうするのかと聞きましたら、自分が支援している環境保護団体の皆さんに読んで欲しくなったから、という返事でした。

家内は、環境保護活動に直接参加していませんが、その活動を金銭的に支援する事業を昨年になって始めています。保護活動には無償の労力の提供も必要ですが、その活動資金も必要です。例えば、家内が昨年関与した活動に、森に生息している夜行性の野鳥を調査するというものがありました。具体的には野外用の録音機器を設置して、録音された鳥の鳴き声からその活動時間や、可能ならば個体数を把握するといったことを目的とする調査でした。録音機材は風雨に耐える仕様ですから、決して安価なものではありませんが、それがなければ客観的なデータを得ることが難しいです。なぜ客観的なデータが必要かと言えば、希少な野鳥が生息しているという客観的なデータがあれば、お役所や開発事業者に対して、開発の見直しを要求する根拠になるからです。

その野鳥調査のプロジェクトですが、私も録音データの解析を引き受けていました。

というか、やらされた。^^;

実際のところ、長時間に渡って録音された自然音を日がな一日、部屋で大音量で流されたら、私の音楽制作活動は不可能。ならば、協力して早めに終わらせるしかない、というのが本音でしたが。
そのあたりのことは、こちらの二つのnote記事に書いています。

家内の話ばかりで恐縮ですが、もう一件面白い支援をしています。
それは、ある電機会社が開発して販売している動物レスキュー・ボックスの開発支援でした。それは何かと申しますと、車などに衝突して負傷した野生の小動物を回収して、動物病院へ届けるための箱なんです。それを常時車内に搭載しておきますと、いざという時に負傷した動物をそれに入れて運べば、動物が車内で暴れる心配もなく、速やかに病院へ届けられるというアイディアです。
対象は、奄美大島のアマミノクロウサギとか、そういう可愛い連中だそうです。
これは環境保護活動を行う企業の商品開発に対するサポートと言う形です。ものが売れたからと言って金銭的な見返りはありません。投資ではなく、あくまでも支援活動として行ったものと聞いています。

こちらにその動物レスキュー・ボックスが紹介されています。

さて、mikepunchさんの「子どもの情景」に話を戻しましょう。
家内がその絵本を読んで、保護活動のメンバーにも是非読んでもらいたいので5冊買って贈りたい、と言い出したところまでお話ししました。
その続きです。

買ったのは昨年のことですが、正月を過ぎ、2月になっても家内は一向に動きを見せません。積んで置く、つまりつんどく状態です。忘れたのかと思いきや、実はバレンタインに合わせて贈ろうとしていたことがわかりました。

下の写真は、私がひそかに入手した、家内の手紙です。
絵本に添付して送った手紙の文面と思われます。
ごみ箱で発見しました。
たぶん、プリンタの調子を見るための試し印刷と思われます。
(もちろん公開の了承は得ています^^)

「かわら! 動くなよ!」
でも大丈夫でした。
かわらは私のあぐらの上でぐっすり眠ってましたから。=^_^=

かわらの背中にのっけて撮ったのはいいのですが、大変読みにくいので、家内から原稿をもらいました。

比企丘陵の各地でがんばっている皆様へ

バレンタインのチョコレートに替えて・・・
プリムローズ跡地は、昨年末の知事意見、今回の環境大臣意見と、ここのところいい方向へ風が吹いてきたように感じます。これまでの皆様の努力が実を結びつつありますね。とはいうものの、まだまだ油断はできない状況です。そして内洞沢、熊井の森、その他の多くの場所では依然として闇の中ですが、あきらめることなく、大切な自然を守って、次世代、さらにその次の世代へつなげてゆきましょう。

お送りした小さな絵本は、琵琶湖の畔に住むイラストレーター「mikepunch(みけぱんち)」さんが自費出版されたものです。シューマン「子供の情景」の各曲をイメージして作った物語なのですが・・・

これを読んで真っ先に浮かんだのが、比企丘陵の自然を守るため、
たたかい続けるあなたの姿でした。
知らなかった者同士が「樹」を縁に知り合って仲間になり、
仲間が増え、味方が現れ、そして・・・
これは、あなたの物語です。


比企丘陵の、いえ、地球上のすべての危機に瀕した森に、
この物語のような幸せが訪れることを祈ります。

みぬまサウルス企画事務所


☆比企丘陵の太陽光発電を考える会のすべての皆様にお贈りしたかったのですが、部数に限りがあるので、今回は個人的にお話したことのある女性の方限定といたしました。ご了承ください。

そして、絵本を読んで頂いた方からは、こんな反応があったそうです。

わたしも ××× になって、△△△エナジー(開発会社)を蹴散らしたい!

(家内へのお礼メールから)

×××は、もちろんネタバレの予防策です。^^

さて、その後の話です。
家内から、再度の注文を頼まれました。
取りあえず二冊ですが、もらいそびれた方がいるのか、それとも別の保護活動の支援を始めるのか。
いずれにしても、mikepunchさんの絵本を通して共感の輪が広がっていくとしたら、ミケさんファンとして、こんなにうれしいことはありません。

そして、うれしい理由はもう一つあるんです。
絵本には私が制作したシューマンのDTMへのリンクがあるんです。
最近その再生回数が増えていまして、喜びが倍増なんだな。^^

mikepunchさんの絵本「子どもの情景」はこちらからどうぞ。



【追記】
この記事を書き終わった時、こんなニュースが飛び込んできました。

実は、家内が支援した環境保護活動は、この小川町メガソーラー問題に対するものだったんです。

熱海で盛り土が崩れて多くの方が亡くなったことも、後押ししたのだと思いますが、これ以上の被害者を出さないためにも、日本の環境行政に間違いがないよう、厳しく注視していかなければならないと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?