年末のあいさつ__2_

2019を振り返って

今年も残すところあとわずかになりました。この一年、描いてきた作品にお付き合いいただきありがとうございました。とっつきにくい漫画を描いてるなとは思いつつも読み続けてくれて本当に感謝しています。コリアンダークシティの20話が今年最後の更新になりそうなのでちょっとこの一年を振り返りたいと思います。

今年二月から「ハウス オブ ザ で」を描き始めて中盤あたりからこの話を描き終えたら力尽きるかもしれないと思っていました。あまりにこのテーマを伝えたいという気持ちが強すぎて、終わった後、すっからかんの灰になるんじゃないかと。そんな時、確か6話目の後だったと思うんですが漫画原作者の星野茂樹さんが僕のことを記事にしてくれたことが今年一番大きな出来事だったと思います。

何度もこの記事擦ってすいません。実は星野さんの漫画「ことなかれ」を持っていたのでこの時、頭が真っ白になって本気で吐きそうになりました。
この出来事が描き続ける原動力に変わり、まだ終わってもいない「ハウス オブ ザ で」の中で次のコリアンダークシティの伏線を張ることにしました。それが9話目の最後のコマ、僕が漫画を二度と描かないというセリフ、本編と全く関係ありませんしこのことに触れないままハウス オブ ザ では終わります。この時、嫁にも「この漫画大丈夫?方向性間違ってない?」と言われましたが頭の中はコリアンダークシティの構想でパンパンだったと思います。

そして先日、大きな出来事がもう一つ。こちらも漫画原作者の猪原賽さんがまたしても僕のことを記事にしてくれたこと。この一年で二回も漫画原作者の方に記事にしていただけるとは思いもしませんでした。

しかも二回も。今年厄年なんですが厄払いちゃんとしといてよかったと思いました。ここまで来たら描き続けるしかないなと思っています。本当にありがとうございます。

そんな一年でしたがプライベートではポルターガイスト現象が多かった(特にお盆時期)こと、実際にユタに会ってお話できたことそして

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ユタ(沖縄の霊媒師)だった嫁のおばあに漫画に描かせてもらってますと報告できたこと。

そう考えるとこの一年、濃い一年だったと思います。

コリアンダークシティはまだ終わりませんがもう少しお付き合い下さい。
よろしくお願いします。

最後に
僕が二十代前半の時、漫画家を目指し雑誌にも掲載されてた時期、一番面倒を見てくれた担当の方にこう言われました。「君の漫画はマニアックすぎるからもっと王道の漫画を読みなさい、タッチとかめぞん一刻とか」
「あと、これは君にはオススメしないけど俺が一番好きな漫画、狩撫麻礼さんのボーダーとハード&ルーズ。あれは人生が狂うぐらい面白いから。あれを読んだから俺は漫画編集の仕事を選んだ」と。

その後、挫折し漫画家を諦めた後、僕は漫画をまともに読める状態ではなくなりました。どちらかと言えば漫画を嫌悪する気持ちが強かったと思います。心が弱かったんだと思います。
そんな状態にもかかわらず、僕は狩撫麻礼さんの漫画だけは真剣に読んでいました。ボーダーがかろうじて僕と漫画を繋ぎ止めてくれていました。

2018年にお亡くなりになられもう作品が読めなくなるのは寂しいですが、今回僕が描いた「voice of living dead」は自分の中でですが狩撫麻礼さんがこの漫画を読んだらどう思うんだろうと思いながら描き上げました。

もし、見える世界と見えない世界が本当にあるのなら、読んでくれてたらいいのになと思いながら、これが2019年最後の投稿になります。

それではみなさん良いお年を。

励みになります。ありがとうございます。