皿が苦手な皆伝の灼熱Pt.2ハード日記

 昨日(2019/8/18)灼熱 Pt.2 Long Train Runningをハードし、未難が4になりました。今年の7/15に卑弥呼をハードしてからおよそ一ヶ月ということで、自分にしては珍しく譜面研究が上手く行ったので、その感覚を忘れないために、そしてnote作成の練習を兼ねて、今回やったことについて共有したいと思います。

自己紹介(IIDX関連)

 PENDUALで皆伝になり、ダラダラと年間800クレ前後プレイして来ました。今年の5月頃から後述する理由でモチベが上がり、今作(Rootage)は初めて1000クレを超えるバージョンになりました。また、BMSも時々プレイしていて、執筆時点で発狂八段です。
 クリアランプは未ノマゲ0、未難4(黒イカ、X-DEN、冥、灼熱)、未エクハ79(☆12全体の24%)、フルコン23です。☆12の皿曲はほとんどエクハしておらず、灼熱1よりも先に2をハードすることになってしまいました。本記事はそのような皿が苦手な方に向けて書いています。

灼熱Pt.2ハードまでの流れ

 この項では意識したことや気持ちの変化について書いていきます。自分語りは良いから早く譜面の話をしろという方は、飛ばして次の項に行ってください。

 卑弥呼をハードしてウキウキになった私は、未難のメンツを見て、いい加減に皿と向き合うことを決意しました。この時点で灼熱2の最少BPは約70で、☆12唯一の未ノマゲでした。灼熱1はノマゲこそ点いているものの、今作の最少BPは80あり、トリル地帯に若干の癖が付いていることもあって、次のターゲットは灼熱2とすることにしました(実際はX-DENも並行してプレイしていましたが、手応えを見て途中から一本化しました)。とりあえずノマゲを点けるべく、特に対策せず何度かプレイしたところ、普通に目で見てプレイするだけではゲージが保てないことがわかりました。

 そこで、まずは有志作成のハンドクラップ動画(https://www.youtube.com/watch?v=_AI5-MWJUa4)を音声のみ聞き流して、何となくのリズムを掴むことにしました。人によってはこの時点からガッツリと座学する流派もあると思いますが、自分は音ゲー以外も含めてイチから覚えるというのが苦手なので、このような時はまず全体像を把握するところから始めています。
 ハンクラは曲に対して皿がどのようなリズムで配置されているかを知るにはうってつけですが、局所的に難しいリズムを理解することには不向きです。そこで、おなじみTextage(http://textage.cc/)を参照することで、聴覚的なインプットに視覚的な情報を組み合わせて、リズムパターンを少しずつ咀嚼していきました。

 ここまでの座学と並行して、ゲーセンに行くたびに数回ずつ灼熱2をプレイしていましたが、以前より安定感はあるもののガクッとBPが減るという感じはありませんでした。方針を掴みかねていたところ、ふと見たdolce_iwate Channel(https://www.youtube.com/channel/UCVbTqPzmorYfPotO6IMelkA/featured)の配信(7/26のARENA回だったような気がする……)で、DOLCE.プロの「灼熱の皿は遅いから遅い曲で練習したほうが良い」という旨の発言を聞いたことが転機になりました。
 BPM180を超えてくるような速い連皿と同じように灼熱(BPM153)の皿を回すと、ほぼ間違いなくBADが出てぐちゃぐちゃになります。そもそも連皿は往復で2枚取れるため、16分が降ってきても実質8分の速さで腕を動かせば良いのです。流石に中速BPMの8分で全力になっていては☆12は叩けません。16分の連皿は難しいので全力で腕を動かさないといけない、と固定観念があった私にとって、ここに気付けたことが今回 最大の収穫だったかもしれません。大切なのは腕を追い着かせることではなく、きちんとリズムに沿って制御することだったんですね。

 皿のような癖要素を鍛えるためには、エクハが安定しない程度の難しさの譜面を練習するのが丁度いいです。今回私は、主に灼熱1の灰(☆10)とSAMURAI-Scramble穴(BPM150、☆11)を練習曲にしていました。どちらも奇数・偶数皿を不規則に含み、適度に異なるリズムの鍵盤も混ざってくる良譜面です。練習の際には、BPだけでなくスコアも気にしながらプレイしていました。回しすぎでBADハマりすることを防いだり、偶数皿との絡みで引きで止めるor引きで始める、といった技術のためには、リズムを意識して丁寧に皿を回すことが必要だからです。

 皿に向き合い始めて約2週間、灼熱2にノマゲが点き、☆12全クリアを達成しました。その時のリザルトがこちら。

やったー!景気づけにとりあえずPFを10分やってみると、いきなりBSS地帯を抜けて終盤まで辿り着きました。えっ、イケるんちゃう?
 そうです、ここからがIIDXの闇、逆ボは決して惜しくはなく、あと1ノーツは永遠に超えられません。案の定、私は1時間連続でPFをやり腕がおかしくなるなどの蛮勇を振るい、筐体の前で悪態をつく良くないプレイヤーとなりました。あちらが通ればこちらが通らない。そのうちに安定していた所が急に出来なくなる。おそらく1週間で100回はプレイしたでしょうか。

 ただ幸いなことに、私には似たような経験が複数あり、それらの記憶が助けとなって、腐らずにやり遂げることができました。具体的には、
・前述の皿の地力上げを続ける
・皿以外の要素(物量、CN、スコア狙いなど)も皿と同じくらいやる
・腕に疲労を溜めないよう栄養や睡眠に気を配る
・モチベが下がったら焦らずにゲーセンに行くのをやめる
といったようなことを、粘着や譜面研究と並行して行いました。こうしてみると大仰ですが、要するに単曲のランプ狙いに固執しないということに尽きます。最悪なのはプッツリと糸が切れてしまうことなので。これによって、この期間も他の新規エクハなどの成果はちょこちょこ出ていました。

 そして、お盆 最終日の日曜夜、久しぶりに空いているゲーセンで、一番お気に入りの筐体を確保することができました。判定調整を交えながら皿含む☆12を十数曲プレイし、まずまずの手応えを得たところで、PFを10分やってみることにしました。
 すると、直前にプレイしたLevel One(BPM173)のおかげか、灼熱2の序盤~中盤にかけての安定感がいつもと全然違います。BSS地帯を抜けてゲージがたっぷりあるのをチラ見し、冷静になれと自分に言い聞かせました。ここからハマってゲージが溶けていった回が複数あります。何とか持ちこたえて最終盤に突入し、覚えたリズムを反芻しながら食らいついて、ついに夢にまで見たリザルトが画面に映し出されました。

 今作プレイ回数は120回。BPは37で、初ノマゲから実に17も減っています。ちっとも惜しくないやんけ!こうして見ると、最終盤が全然できていないことがわかります。結局は耐えゲーだったことを考えると、やっぱり地力を上げるのが大事だったということですね。ちなみにこの日は黒ペンも最少を更新し、鍵盤もそれなりに調子が良かったです。

譜面について

 人によってはここからどうぞ。以下では偉大なるTextage(http://textage.cc/score/23/_syaku_2.html?2AC00)を参照しています。

 大前提として、以下では乱常備での攻略法となります。これは私が正規鏡の粘着が苦手なだけで、メリット・デメリットはわかりません。灼熱1と違って正規鏡が簡単だという話はあんまり聞きませんが……。

 まず、ハード狙いをする上で気付いた大事なこととして、
・BSSは全部捨ててもゲージは減らない
・24分は16分で回して1枚捨ててもゲージは減らない
といったことがあります。自分はこれだけでも相当に安定感が増しました。ただし、どちらを実践する上でもハンクラとはリズムが変わってくるので、その辺りの修正には慣れが必要だと思います(そういうやさしい灼熱2みたいな動画 作ったら需要あるかなあ)。

 以下は各論です。
・~33小節
 ここまででゲージが安定しない人は地力を上げましょう。17小節で多少削れても回復できないと困ります。
 強いて言えば、26~29小節

で4回来る16分トリルをきっちり取ることでしょうか。普通トリルは意識しない方が良いんですが、27・29小節ではトリルの配置によっては運指に工夫が求められることがあるので、気を抜いてるとガッツリ削られることがあります。

・34~41小節

一見33小節までと変わらないように見えますが、裏拍から入る皿が増えています。気分良くノリで回しているとハマるので、きちんとリズムを意識しましょう。
 また、41小節の連皿は、42小節に来るBSS(といっても捨てるので1枚の皿です)を含めて5連皿で覚えてしまいましょう。

・42~51小節

 最初の鬼門です。BSSを捨てるという選択をした場合、鍵盤が非皿側に寄ったとしても絶対にBSSを取ってはいけません!なぜならそれによって皿の枚数が変わり、それ以降の押し引きが全部変わるからです(BSSの終わりの皿は単独では回せません)。逆にBSS中に鍵盤がどこに来ようが安定して取れるよ~という方は、そのつもりで最初から覚えましょう。
 こうして見ると、全ての小節で皿が微妙に違っていることがわかります。めちゃくちゃ嫌らしいですね。逆に言えばこの地帯の難しさはBSSによるものでは無いということです。鍵盤は比較的 簡単なので、慣れれば回復も夢ではありません。
 47小節のような連皿+乱打は他の高難度曲でも最近よく見かける要素で、苦手な人も多いかと思います。コツはしっかりと8分のリズムを意識することでしょうか。

・52~59小節

 52・54小節のような後ろに余裕のある24分はBADハマりの心配が無いため、全力で回して4枚取りに行って良いと思います。反対に、56小節のような24分はなあなあで済ませます。すなわち、16分の12連皿のように取ってしまうということです。
 59小節の連皿は60小節の頭の皿と合わせて7連皿として覚えましょう。こういう展開の切り替わりは穴場です。

・60~67小節

 特徴的な2連皿×2が小節の前半に出てきます。こういうリズムはハンクラを聞いた方がわかりやすいでしょう。
 嫌らしいポイントとして、60~63小節では一度目の2連皿に16分遅れるようにして2連鍵盤(正規だと6→4あるいは2→4)が来ます。ここの皿と鍵盤が同時にくると思い込んでいるとポロポロBADが出るので気を付けましょう。
 また、62小節の24分皿は16分だと思い込んで1枚捨てると圧倒的に情報量が減ってお得です。このあとも似たような譜面は多いので積極的に16分だと思い込んでいきましょう。

・68~75小節

 今度は2連皿×2が小節の後半に来ます。ここは慈悲深い回復ポイントで、73小節の24分を無視すれば、70~74小節までずっと同じリズムです。この8小節で体制を立て直して、落ち着いてラスト8小節に挑めるようになると、グッと勝率は上がると思われます。

・76~83小節

 正直なところ私には難しすぎて良くわかっていませんが……、それでも77~81小節は先ほどの8小節と同じく、小節後半に2連皿×2が来ていることがわかります。あとは79小節の9連皿をしっかりつなぐことや、80小節の12分(本当に最悪)で回しすぎないことは大切だと思います。
 82、83小節はここまでと全然リズムが変わります。簡単な方に変わっているので、しっかりと把握してウイニングランにしたいところです。

まとめ(と宣伝)

 ここまでの内容をまとめると、
・中速の☆10~☆11皿曲で地力上げをする
・24分は捨てて、覚えるリズムパターンを減らす
・粘着はしても良いけど、闇雲にはやらない
・皿以外、音ゲー以外もちゃんとする
といった感じです。大したプレイヤーでもない私がここまで偉そうに書いてきましたが、等身大の攻略法を求めている方の助けになれば幸いです。

 ところで、今年の春頃からとある理由でIIDXモチベが上がっていたと書きました。その理由は、つい先日行われたコミックマーケット96にて、サークル「AA(A)AAA」さんの新刊『AA(A)AAAの金色提言』に寄稿させて頂いたことです。

私は、ロジスティック回帰分析を用いた皆伝合否指標についてと、グリコレーティングを用いた☆12難易度推定についての記事を書いています。他の皆さんの記事も、全てのIIDXプレイヤーにとって面白くて為になる内容であること間違いないので、興味のある方はぜひお手にとってください。

 初めてのnoteということで、長文乱文になってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

 Twitterもやってます。


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