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年金手帳が無くなる!?私たちへの影響は?

20歳になると、学生・社会人に関わらず発行される年金手帳。

そんな年金手帳が2022年4月から発行されなくなるって知っていましたか!?

「なぜ年金手帳が発行されなくなるの?」
「年金手帳がなくなった後はどうなるの?」
「いま手元に年金手帳が無い人はどうしたらいいの?」

今回はそんな疑問を解決していきたいと思います(^^)


1. 年金手帳とは

年金手帳は国民年金や厚生年金といった公的年金制度に加入していることの証明として発行されてきました。

年金手帳には【基礎年金番号】という、年金を受給する際に必要となる大切な10桁の番号が記載されています。

20歳以上60歳未満の人なら必ず国民年金に加入しますので、その時、年金手帳が発行されます。
※20歳未満であっても厚生年金加入の会社員であれば年金手帳が発行されます。

基礎年金番号とは?
→ すべての公的年金制度(国民年金や厚生年金など)に共通して使用されている「1人に1つの番号」です。
年金保険料の納付状況の確認や、年金受給際に必要となります。

※自分の年金情報をいつでも確認できる「ねんきんネット」の登録にも基礎年金番号が必要となります。自分の誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」には基礎年金番号は記載されていませんので注意しましょう!


2. 年金手帳が廃止されたらどうなる?

今後 年金手帳が発行されなくなったら年金手帳を紛失した時や、年金受給などの手続きはどうしたらいいのでしょうか?

 ↓ ↓ 答え ↓ ↓

2022年4月以降、年金手帳を紛失した時には年金手帳の代わりに基礎年金番号が書かれた【基礎年金番号通知書】が発行されます!

ちなみに2022年4月以降、新たに年金に加入する人には年金手帳ではなく基礎年金番号通知書が送付されます

さらに年金の情報はマイナンバー(個人番号)でも管理され、もし基礎年金番号がわからなくてもマイナンバーがあれば年金相談や照会・申請など、ほとんどの年金手続きが可能です!

マイナンバーで年金手続きや確認を行うためには、マイナンバーと基礎年金番号を紐づける必要があります。
ねんきんネットや日本年金機構で紐づけされているか確認を行うことができます(^^)

ほとんどの年金手続きはマイナンバーを使って行えるようですが、「海外に転出する」「国民年金保険料の口座振替の申出」などの場合は基礎年金番号が必要となるので注意しましょう。


3. 年金手帳廃止のポイント

年金手帳の廃止についてポイントを整理しましょう(^^)

①2022年4月から年金手帳が廃止となります。
②年金手帳が廃止されても、基礎年金番号は無くなりません。
③新しく公的年金に加入した人には基礎年金番号通知書が発行されます。
④年金手帳を持っている人には基礎年金番号通知書は発行されません。
 基礎年金番号通知書を手に入れる必要もありません。
⑤年金手帳を紛失した場合には年金手帳ではなく、基礎年金番号通知書が発行されます。
⑥ほとんどの年金関係の手続きは基礎年金番号以外にマイナンバーも使用できます。

こうやってみると私たちに大きな変化は無さそうですよね。


4. 年金手帳廃止の背景

長い間公的年金の手続きにおいて欠かせない存在だった年金手帳。
廃止なんて時代を感じさせる改正ですよね。

ではなぜ今回、年金手帳が廃止となったのでしょうか?

理由を簡単にまとめると、
マイナンバーの導入が進み、年金手帳なしで年金の各種手続きが可能になったからです。

 ↓ ↓ 少し詳しく見ていきましょう ↓ ↓

■ 1997年1月 基礎年金番号の創設
これまで年金番号は国民年金、厚生年金、共済組合ごとに年金番号が振られていましたが、1997年、全ての年金を一括管理するため基礎年金番号が導入されました。

■ 2015年10月 マイナンバー制度の導入
住民票のある住民1人に対して1つの番号(マイナンバー)を割り振るマイナンバー制度。
マイナンバー制度は、社会保障、税、災害対策にかかる様々な機関に存在する個人の情報が同一人物の情報であることを確認するための制度です。

年金の情報もマイナンバーで管理しようと動き出します。

■ 2018年3月 届出や申請書類でマイナンバーの項目追加
年金に関する届出や申請には基礎年金番号を使用していましたが、基礎年金番号が無くても、基礎年金番号が紐づいたマイナンバーさえあれば手続きを完結できるようになりました。

実務上は2017年からマイナンバーによる年金相談・照会を受け付けていたようですが、2018年3月より各申請書類の「基礎年金番号」の項目が「個人番号または基礎年金番号」へ変更となっています。

結果として、手帳という形式である必要性が薄れ、年金手帳そのものが必要なくなってきたのです。

■ 2020年6月5日「年金制度改正法」公布
このような時代の変化から、2020年6月5日「年金制度改正法」が公布され、改正内容の1つとして「国民年金手帳から基礎年金番号通知書への切替え」が盛り込まれました。

つまり年金手帳を廃止して基礎年金番号通知書へ変更しましょう。ということですね。

■ 2022年4月1日 基礎年金番号通知書の交付開始
年金手帳の代わりに交付される「基礎年金番号通知書」はこんな感じらしいです。クレジットカードくらいのサイズ感ですね。

日本年金機構PDFより

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5.最後に

今回は年金手帳廃止の背景とその影響についてお伝えしました。
年金手帳が廃止されても私たちに大きな変化は無さそうです。

ただし年金手帳が廃止されたからと言って基礎年金番号が無くなるわけではありません!! 基礎年金番号が無いと困る状況もまだあるようです。

基礎年金番号が書かれている年金手帳や基礎年金番号通知書は大切に保管しておきましょう。

自分の年金情報を確認できる「ねんきんネット」については、以前書いたnoteがあるので、参考までにどうぞ(^^)


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