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シーズン2:第1話 鏡の中にあるごとく Through a Glass, Darkly

タイトルは86年に作家デビューしたカーリーン・コーンの同名タイトル歴史小説から取られているようですね。イングランドとフランスの貴族社会の小説のようなので、フランスに舞台を移したシーズン2にマッチするからでしょうか。ダイアナが『アウトランダー』を執筆し始めたのが88年とのことなので、彼女がコーンの作品から何らかのインスピレーションを受けた可能性あり。日本で翻訳出版されているのでしょうか?(調べても見つからず)

シーズン1のラストシーンから、次はフランスで何が2人を待っているのだろうとドキドキしていた視聴者を裏切るオープニングに驚いたファン多数では。クレアが元の時代に帰っている!?ジェイミーがカローデンの戦いで死んだ?クレアのお腹の子はシーズン1の終りに明かされた子なの?と結果を先に見せて視聴者を困惑させておいて、時間を戻し、順次その謎を解いていく手法です。そうきたか!

ぎこちなく気まずいクレアとフランクの再会。彼女の帰還をとにかく喜んで受け止めようとするフランクが気の毒過ぎる。でも悲しみの底にあるクレアの気持ちもわかる。そんなクレアに寄り添って「幽霊を探して一生を無駄にしてはダメ」とアドバイスするグレアムさんの言葉は実に賢明だと思う。やり直そうとするフランクがクレアの妊娠を知って打ち砕かれるシーンでは彼の中に少しランダルが残っているのかもと想像させられました。シーズン1でもありましたね。

最終的に全てを受け止めてアメリカでの新生活へクレアを連れていくフランクが飛行機から下りた彼女の手を取ったところで、シーンは転換してクレアとジェイミーがフランスに到着して下船したシーンへ繋がるのもニクイ演出。やったー、ジェイミー登場!

自分たちの手で歴史を変え、カローデンの戦いが起きないようにしようと説得するクレア。最初は懐疑的だったジェイミーを説き伏せて、ヤル気にさせてしまうのだからさすがです。

港での天然痘騒ぎの場面に居合わせたクレアは、率先して騒ぎの渦中に入り現場をコントロールしようとします。使命感というかいつも正義を背負って出しゃばるのが彼女ですが今回はそれが何を招くのか。早速、サン・ジェルマン伯爵(実在の人物らしい)をシーズン2の敵役にしたみたい。

ジェイミーの従兄ジャレッドとジャコバイトの乾杯シーンですが、冒頭のタイトル部でも映像が使われています。水の入ったボールを下に置いて、(スコットランドから)海の向こうにいる正当なスコットランド王に敬意を表しつつ乾杯するそうな。


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