シーズン３：第４話　遠い人々 Of Lost Things

ダンセーニ卿の邸宅で馬丁として働き始めたジェイミー。心の空虚さを抱えた彼には目の前の仕事、特にそれが彼の好きな馬の世話だったことは随分と心の慰めになったのだろうと思います。馬丁の制服で少し小ざっぱりしたものの、髪を少し伸ばして後ろで縛り、少し顔をかがめて目立たぬように暮らしているジェイミーが新鮮です。

ダンセーニ卿との面接時に「私も２人の子供を亡くしました」と言うジェイミーの表情が悲しくてキュンときました。そっか、フェイスとブリアナを失っているんだもんね。

ダンセーニ卿の娘、ジェニーヴァは美しい外見とは裏腹に人格的に問題があり、馬丁たちに嫌われている。その彼女は自分の父親よりも歳のいった裕福な伯爵との結婚話がまとまっていた。彼女がジェイミーに興味を持ったのは、伯爵が「自分の子がこんな髪で生まれたら殺したくなる」とジェイミーを見て何気なく言ったから、単に伯爵への嫌がらせだろうか？

素性を隠して働いていることをばらすとジェイミーを脅して、夜のベッドへ誘うジェニーヴァ。このシーンでもさすがダイアナ女史！と膝を打ちました。ここも典型的な男女の役割分担を逆にしてやろうということよね！普通は邪悪な男にヒロインが脅されて肉体関係を迫られるって相場が決まっているところを逆転させた訳だ！

ジェニーヴァは嫌いな男に嫁いで処女を捧げたくないから、誰かが必要だった訳だけど、ジェイミーを選ぶとはお目が高い。ドラマではジェイミーが「気が変わったならやらなくていい」、「（痛くないよう）時間をかける」と彼女を気遣うのですが、原作では彼女が途中で「No」と言ったけどジェイミーが止めなかったという話なので、すごく気になっています。

妊娠し、出産時に死んだジェニーヴァ。彼女が妹のイソベルに内緒でジェイミーのことを話しており、ジェイミーは生まれた子が自分の息子だと知ります。イソベルに怒りをぶつけられるシーンで、字幕には出てきませんが、ジェニーヴァは妹にジェイミーに恋していると話していた模様。そうだったんだ！

子供が自分の子でないことを確信していたエルズミア伯爵が赤ん坊を殺そうとしたため、撃ち殺して子供を守ったジェイミー。これでまた刑務所行きかと思って肝を冷やしましたが、娘の忘れ形見の子を愛するダンセーニ卿夫妻の手配により、ジェイミーは恩赦を得ることになって良かった！

決して自分の子だと口にすることはできないけれど、ウィリーの成長を見守るジェイミーの姿は温かくて、２人の子を喪った末に新たな１人を少しでも見守れて良かったねとぐっときました。

ウィリーの後見を頼むためグレイに自分の身体をオファーするジェイミーにはびっくりした。そこまでウィリーが大事ってことなんだね。とまどい、一瞬喜びの表情を見せるグレイだったけど、断り、イソベルと結婚してウィリーを見守るということなので、本当に良かったよ。