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月白風清

はじめに。

おはようございます、こんにちは、こんばんは!りあんと申します!
久しぶりの投稿?となります!えふえふさんに和風曲の考察したら楽しそうじゃない!?とアドバイスを頂いたので、考察させていただこうかなと思います。
YouTube投稿済みの和風曲(四字熟語シリーズ)を4つ連続で投稿する予定です。

今回は月白風清
考察しがいがありそうな楽曲なだけに、Google先生に聞いてみると考察がいくつか出ている状態でした。ただ、いつも通りの完全なる自分の解釈をしたいなと思っておりますのでご了承ください!(1部被っている可能性もゼロではございません)
苦手だなという方はブラウザバックをお願いいたします。

設定など

あの、持論なんですけど名前をつけると親近感が沸いたり内容がスっと入ってきたりしませんか?
ということで今回も、勝手ながらお名前をつけさせていただきます。センスないのは温かい目で見守ってあげてください、、
この楽曲には女性と男性が登場します。
女性の方は和風曲のMVによく登場してくる彼岸花の別名、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)より《華 はな》男性の方は《天夢 てんむ》という名前にしようかなと思います。

そして、この曲には歌われてはいないものの、MVに登場する台詞のようなものがあります。その文は『』で囲って区別いたします。黒は天夢、白は華の心情のように思えますのでそれも絡めて考えてみたいなと思います!(背景色を記載しますので参考にしてください)

それでは、拙い文章になりますが読んでいただけたら幸いです!
歌詞は全て記載されているかと思いますが、考察などを割愛している部分もございます。

本編

白い月夜に消えてった 君が居た 君が好き

月白風清

初っ端の月夜に消えるという表現、わたしはどうしても竹取物語、およびかぐや姫を連想してしまうので、今回はその物語と絡めた解釈をします。
ちなみに先ほど付けた天夢という名前、竹取物語の帝のモデルとされる天武天皇からお借りしました。そのまま使うのは違うなと思ったのと、このシリーズはずっと夢見心地のような雰囲気を感じまして、、完全な当て字となってます。

話を戻して。
この場面ですでに華はいません。今はもう居ない華を想う天夢の歌と解釈していきましょう!
最初から好き、というストレートな感情が入ってきている素敵な歌詞ですよね。

『ずっとずっと 言えなかった』(黒)

月白風清

好きという言葉をこんなにも最初に歌っているのにも関わらず、華には言えてないんです。なんて奥手な男の子、、
ちなみに1stアルバム収録のこの楽曲は、初兎さんによるセリフとしてこの部分が音として流れてきます。
初兎さんの声とあいまって儚さがプラスされており、心がきゅっとします、ぜひ聴いてみてください。

少し冷えた空 光隠す雲
いたずらに笑う横顔ただ見てた
『忘れたくなかったから』(黒)

月白風清

少し冷えた、という表現から夕暮れ後すぐというよりはすっかり日が落ちた頃、19~21時頃でしょうか。雲が月の光を隠したことでより辺りは暗くなり、遠くは見えなくなっているのでしょう。
そんな中でも楽しそうな笑顔が見えるということは、かなり接近している状態ですよね。暗闇だから自分の目線になんて気づかないだろう、あなたを目に焼き付けておきたいという想いのもと、ただただ華を見つめる甘酸っぱい情景が浮かび上がってきます。

君と夢の中 続く鈴の音と
重なる足音が二つ響いてた 嗚呼
『君と歩きたかった』(白)

月白風清

華と別れ、寝床について夢の中でもまた華と会っている天夢。続く鈴の音、ということは先程と同じような服を着て、お散歩の続きをしているのでしょうか。
歩く足音が重なり、歩幅を合わせながら歩いていく2人。夢の中ということもあり、頭の中にその風景と音が残っていきます。夢の中でも2人で歩くことを、2人とも望んでいるんですね。

平安時代辺りの人々の感覚として、夢に人が出てくるということは「夢に出てきた人が夢を見ている人に強い思い(おおよそ恋愛感情)を抱いている」という考え方になるそうです。
少し分かりにくい気がするので具体的に思い浮かべてみましょう。これを読んでくださっているあなたに好きな人がいると仮定します。その人への想いがある程度強くなっていくと、その人の夢の中にあなたが出てくる、ということですね。
例として出したものの良くも悪くもないものになってしまいましたがご容赦ください、、
ということで、この2人は名実ともに相思相愛ということですよね。

夜桜も 花火の彩も ただぼやけて見えてた
君の小さな 震えた声で
「今日も月が綺麗だね」
『もう少しで離れ離れになってしまうとしても』(黒)

月白風清

一般的に夜桜は春、花火は夏。そして月白風清の意味は月が白く輝き、風も涼しく吹いている、秋の夜の風情を形容する、というものなので今の季節は秋。
ぼやけていたのは涙のせいなのかなと思います。別れが近づくことを季節の流れとともに感じ、本当だったら風景の綺麗さを共有する幸せだったはずの時間は虚しさに包まれます。ついに別れの秋に入り、寂しさ、やるせなさはピークでしょう。
それでも天夢に想いを伝えたい華は小さな声でも、震えていても、「月が綺麗だね」と愛する気持ちを伝えます。
天夢も華の気持ちを受け取り、たとえ一緒にいられる時間が残りわずかだとしても華の隣にいることを選びます。
書いていて泣きそうになるくらい純愛です、、
さて、ここからサビに入ります。

笑う君の瞳に恋をして
幾夜のときを君と過ごして
千の秋をいくつ重ねて 君を想う

月白風清

冒頭でも触れられていた華の笑顔。何回も登場しますね、それだけよく笑う明るい人だったのでしょう。
ここで出てくる「千の秋」という表現、一日千秋という四字熟語がベースになっているように思えます。
一日が千年(=千秋)ものように非常に長く感ぜられる、という意味です。
あなたに会いたいと、今も昔も一日千秋の思いで待つ天夢、一途ですね。またこの「想う」という部分、他のところとは違い、過去形ではないんです。華がいた昔のことはもちろん過去のことですが、華への想いは今も続いている、という表現が当たり前かのように書かれています。
パッと見当たり障りのない言葉ですがこれってすごいことだと思いませんか?こんなに想われる華も天夢も素敵な人ですよね。

秋風に吹かれたのなら 2人冷えぬように
寄り添って 白い月夜に照らされて
君と居た『好きだったよ』(白)  恋をした

月白風清

先程の「幾夜のときを」という表現とこの部分から、2人は屋内よりも外で会っていたのだということも読み取れます。騒がれるのが苦手だったのでしょうか、それとも寒い時に寄り添って近づけることが嬉しかったのでしょうか。どちらにしろ奥ゆかしい静かな恋愛をしていたのでしょう。
ここで華からは好きだった、という表現が出てきます。過去形なのはいなくなってしまったからですかね。

彼此 描いて 他愛で重ねる手と手
今じゃ 悠々 幽遠 と交わらない運命よ

月白風清

他愛、とは自分の利益より人の幸せを願うということだそうです。双方とも互いの幸せを願って手を重ね合わせた日。
今では遠ざかり、世俗(関連させて今世)からいなくなり、もう二度と交わることはありません。

どうしたって肩に触れるのは秋の雨
傘を差すかどうか迷うほどの

月白風清

秋雨にはたくさんの降り方があるそうなのですが、傘を差すか迷うという言葉からそこまで強い雨ではないことがわかりますね。ただ秋の長雨という表現をよく耳にするように、期間的には短くはないのではないのでしょうか。
前を向こうと、迷いながらも進もうとする天夢に弱いながらも長い、降り注ぐ涙のような雨は、天夢にどう映ったのかな、と考えると儚くて寂しい気持ちになりますね。

覚えてるかな 月夜に消えた「居たい」
問いたい いたずらな君はもう視界に居ない
あの夜の綻びを繕うように 脳裏 左回る想い

月白風清

この部分、華が天夢に対して「まだ居たい」と言葉を発したということですよね。天夢はそれを今でもはっきりと覚えています。
華とずっと会っていた月の光のもと、消えそうな声でつぶやく華はたいそう儚かったことでしょう。なんでもないよ、そうやっていつもと変わらず笑うあなたはもういなくて、もしもあの夜行動をおこしていたら、もっと寄り添えていたらと想いをかけ巡らせます。

また、この左回るという表現が気になったので少し調べてみると、人は体の構造上、左を選ぶ「左回りの法則」というものがあるんだそうです。また左を選ぶ理由として、安心感を得る、落ち着く、という理由があるそうです。そうやって本能的に華を想っていたのでしょうか、あなたを安心させたかったのに空回りしてしまったのでしょうか。
どんな解釈にしても、天夢の想いの強さが読み取れますよね。

きっと春になれば花は咲くさ
沢山の隠さぬ想いこそ落差 今宵の月も
これから先も 2人で綺麗と感じたかった

月白風清

きっと春にはこの気持ちは晴れる、そう思おうとするのはいいものの、やはり好きと悲しみの2つの感情の落差に揺れ動きます。
月や綺麗な景色をまた一緒に見ていたかったというやるせなさも読み取れる気がします。

紅の葉も 冬の夜空も ただ霞んで見えてた「ありがとう」より「ごめんね」よりも
言えずにいた 「君が好き」
『分かってたよ』(白)

月白風清

紅の葉は紅葉後なので晩秋、そしての空。つまり華はもういません
華がいない景色はどうしても霞みがかって見えてしまう。あの時好きだよとひとこと交わせば何か変わったのかな、そうやって後悔の念は増すばかりです。
ただ、ストレートに伝えていないだけで行動では既に伝わっていますよね。
そんなこと分かってたよ、と微笑む華も共に思い浮かびます。

袖を濡らす君の手をとり
幾夜のときを 君と過ごして
千の恋をいくつ重ねて 君を想う

月白風清

離れてしまうことを嘆いていた華のそばに寄り添ったことを思い出します。
平安時代あたりはどれだけ恋愛をしようとも、むしろ同時期でもどれだけたくさんの女性と関係を持っても罵られたりひがまれたりすることはありません。それが当たり前の時代です。そんな世界なのに、いくら恋愛をしようと思っても頭によぎるのはあなただけ。

秋雨に打たれたのなら 
2人一つの傘に入って 暗い闇夜に迷っても 君が居た
『もしも君に届くなら』(黒)  君が居た

月白風清

秋雨(≒涙、悲しみと捉えます)に打たれても、2人なら怖くない、寂しくない。そんなことを言いながら同じ傘に入って。先が分からない闇の中でも、あなたがいればきっと大丈夫。別れの前にまた距離を縮める2人の様子が思われます。
もしもあなたが今ここにいるなら、いやここに君がいると思って。未だに想い続ける気持ちが届くようにと願います。

『忘れないでね』(白)『忘れないよ』(黒)
『幸せになってね』(白)
『今が一番幸せだよ』(黒)

月白風清

さてこの部分はMV上のセリフ祭りです。
忘れないでねと微笑む華に、忘れるわけないよと微笑み返す天夢。
泣きそうなのに、耐えながら天夢の幸せを願う華に対して、今最大級に幸せだと伝える天夢。
あの、先程から薄々感じてらっしゃると思うんですけど、好きって言えなかった、、と落ち込んでるわりには大胆な行動ばっかりなんですよね。鈍感なのかやり手なのか分かりません困りますね、、少し話を戻して。
あとは想いを口にするだけで結ばれるであろう2人。でもそれを口にしないのは、いなくなると分かっている相手を自分が結ばれてもな、という諦めも含んでしまっているのかもしれませんね。
一見幸せな会話なのに、こうやって歌詞を追っていくとやっぱり儚くて切ない場面です。

笑う君の瞳に恋をして 
ただずっと君だけに 恋をして
千の秋をいくつ重ねて君を想う

月白風清

そしていよいよラスサビ。
やっぱり天夢が最初に惹かれたのは華の笑顔なんですよね。ただ笑顔だけじゃなくって、華の全てに恋し続けている。

喉を枯らせて叫んでも
この気持ちはずっと届かない
白い月夜に消えてった 君が居た 好きでした

月白風清

しかしその気持ちは、絶対に届くことはありません。華と言葉を交わしたこの声を引き換えにしようとも不可能。なんて悲しい、、、
でもやっぱり好きだから、最後にはあなたを想う言葉を紡いで曲が終わりになります。
月夜に居なくなってしまった君がいたこと。好きだったこと。
改めて言い直して締めることでやるせなさも愛の大きさも再確認できる詞でした。

おわりに。

さて、いかがだったでしょうか!
相変わらず文がまとまらず長尺になってしまいました、申し訳ないです、、
四字熟語シリーズは言葉の言い回しが古風なので、より奥ゆかしさを感じられる曲です。リンクを記載しておきますので、聞いたことがない方はもちろん、聞いたことがある方も改めて聞いてみてください!もう少しで100万回再生ですのでぜひ!!!

また、何回も申し上げている通り、この文章は私好みの、私の妄想も入り交じった完全自己満足の文章です。
もちろんあまりにも思考がぶっ飛んでいるわけではないので共感してくださる方もいらっしゃるのですが、解釈違いはあるものですし、私の語彙力、読解力の限界もあります。
今これを読んで下さっている方にしか思い描けない表現がきっとたくさんあります。ぜひ自分なりの解釈してみてください!!めちゃくちゃに楽しいですし、なにより曲ひとつひとつに愛着が湧くのでおすすめですよ◎

それでは、また次回お会いしましょう!長文読んでいただきありがとうございました!


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