ベイスターズ　今シーズンの陣容と来シーズンへの展望

先発

今シーズンの陣容
ケガなどがあったものの、右では平良・大貫・井納・上茶谷、左では今永・濱口でローテーションを組めます。さらにバックアップとして、坂本・京山・ピープルズは谷間としてはまずまずの成績を残しています。阪口・中川・櫻井は順調に育成が進んでいますが、中川・櫻井については今後も先発でいくのか微妙なところです。浅田・宮城は二軍でも上位の投球回を投げており、数年後に期待です。東はTJのため、来年戻ってくるか微妙で、来年の戦力としては計算できないでしょう。

来期の展望
ローテ級の6人については、井納を除く5人が20代で大きなケガがなければ来年も一軍で投げることになるでしょう。井納も大ベテランという訳ではないのである程度計算できそうです。また、坂本・京山は一軍でも結果を出しており、来シーズンの飛躍が期待されます。
阪口は一軍の壁に跳ね返されてしまったものの、二軍では成績を良化させており、大学4年の世代になる来年はもう少し上で見たい選手です。
総じてローテ級の6人と坂本・京山がいる先発陣は来期もクオリティの高さを保つことができると感じます。一方で、今季高卒3年目勢の先発やブルペンデーなど駒不足も露呈しました。

中継ぎ

今シーズンの陣容
明確には決まっていないものの、エスコバー・石田・三嶋が勝ちパターンです。
また、僅差や相性次第で平田・パットン・国吉が起用されています。
ビハインドでは武藤・伊勢・山﨑が多く起用されました。
山﨑・パットンの不調で早々に勝ちパターンの再編を余儀なくされましたが、石田・三嶋が現在のポジションに収まったことで崩壊することなく戦えました。
絶対的な力がないため、リリーフ勝負では後塵を拝すことが目立ちましたが、総合的に枚数は多く、良くやっているといえるでしょう。

来期の展望
山﨑の復活次第で勝ちパターンの陣容が変わってくるので一概には言えませんが、エスコバー・石田・三嶋・パットン・山﨑はAチームとして考えられる戦力です。ただし、石田は先発に戻る可能性があるので一枚欠けてしまうかもしれません。
伊勢がルーキーながら素晴らしい成績を残しており、来期は勝ちパターンへの昇格も見えていることは今シーズンの収穫であるといえます。
今シーズンは一軍での登板が少ない投手でも三上・砂田・田中健の復活や齋藤の飛躍などは現実的に期待が出来そうです。

捕手

今シーズンの陣容
今季一軍で起用された選手は戸柱・伊藤・嶺井・高城の4人のみでした。
戸柱がメインで起用されることが多く、嶺井・高城は相性次第という起用でしたが、伊藤が戻ってきたことで混沌としています。
戸柱は大貫・平良といった制球が良い投手と相性が良く、嶺井は井納、高城は濱口が登板する際に多く起用されました。

来期の展望
戸柱にしても伊藤にしても圧倒的なものはなく、来期はこの二人がメインで起用されることが多くなりそうです。嶺井は守備で、高城は打撃に信頼を得られていないので、正捕手を任されることは現時点では難しそうです。
若手では、山本がメインで起用されており、バッティングで序盤は苦しんだものの、徐々に成績を上げています。形が良く、二軍でなら来年は三割を目指せるレベルにあると思います。また、肩は横浜の捕手陣では最も良く、二軍では圧倒的な盗塁阻止率を誇ります。キャッチングやブロッキング、インサイドワークが向上すれば一軍も遠くないでしょう。

内野

今シーズンの陣容
1Bロペス、2Bソト、3B宮崎、SS大和がベースの布陣でした。ロペスが不調の期間はソトが1Bを守り、柴田・倉本は相性や調子次第で流動的に2B、SSのポジションを務めました。柴田はさすがの安定感があり、倉本も今シーズンは動きが良く、打撃も好調です。中井もSS以外のポジションをこなせるユーティリティ性で重宝される存在です。唯一固定されていたのが3Bの宮崎で、やや衰えを感じるもののまだまだレギュラーは健在でしょう。

来期の展望
3Bの宮崎以外は来季も流動的になりそうです。
ロペスは衰えが目立ち、正直来年は代打メインとしていきたいところです。残りのシーズンを一軍で終えれば来年は日本人登録となることは編成的にも大きいでしょう。
ソトは流出の心配がありますが、残留してくれるのであれば、1Bメインとしたいのが個人的希望です。2Bで出場することはアドバンテージになりますが、一年を戦い抜くのは厳しいと感じます。現実的には、1Bと2Bを半々くらいの起用になるでしょうか。
SSは今シーズン同様、大和・柴田・倉本で流動的な起用とみられます。どの選手も悪くはないものの、決め手に欠けるので柔軟な起用がベストかと思われます。
2Bもソトの起用と大和・柴田・倉本の起用の2パターンになりそうです。下からの突き上げがあるとすれば、伊藤裕が一番手です。バッティングで成績を残せれば、2Bの起用も増えていく可能性があります。

外野

今シーズンの陣容
佐野・梶谷・オースティンがいる外野陣はリーグでも屈指です。
また、神里もオースティン、梶谷の不在時にCF、RFで起用され、課題はあるものの4番手としては十分な成績です。
乙坂・桑原・細川・蝦名・楠本らも起用されましたが、厚いレギュラー陣に対抗するような結果は出せませんでした。

来期の展望
梶谷のFA、オースティンの去就によって、レギュラー不在のポジションが出てくるかもしれません。佐野のLFは固いですが、最悪CF、RFを一から争う可能性があります。期待の選手が多いですが、今シーズンの梶谷・オースティンの成績を上回るのは厳しいでしょう。
全員残留であれば、佐野・梶谷・オースティンの布陣になると思いますが、誰かが流出した場合は神里・楠本・細川・蝦名などの中から今年の佐野のように一気にレギュラーとなる選手が出てくることに期待する形になりそうです。