指導記録 私立医学部編 浪人生Mさん

入塾 高校3年生の冬

Mさんが当予備校に入塾されたのは高校3年生の冬でした。入塾時は志望大学の赤本の添削をして欲しいという希望で添削のみの指導でした。しかし、結果は不合格と結果は奮いませんでした。現役時は数学は得意科目で過去問もそれなりに解けていましたが、英語や理科の学習が不十分であり、安定して合格する実力がまだ足りなかったことが原因です。

また、高校が進学校でなく、周りに医学部受験をする友人や医学部受験を熟知した指導者がいない環境であったため、適切な学習ができていなかったことも大きな原因であったと考えらます。ただ我武者羅に頑張るだけでなく、きちんとした方向性の勉強のサポートがある環境に身を置くことはとても大切です。

S予備校で浪人開始

現役で医学部に合格できなかったため、大手予備校のS予備校の国立医学部コースに入りました。しかし、大手予備校では質問をしたいときに質問できないこと、予備校の授業だけでは不安であること、予備校の授業も含めて勉強全体の管理をして欲しいということからセカンド予備校として当予備校に継続して通っていただきました。現役時は私立医学部専願でしたが、浪人開始時は国立医学部を目指して勉強を開始しました。

基礎固めの春

浪人生活を始めるにあたり、一から基礎を詰め直すことが必要でしたので、毎週単語テストを行いました。英単語の暗記は英語学習において一番大切ですが、予備校の授業では自分で暗記することが前提で授業が進んで行きます。浪人を開始するにあたり、5月までに必ず英単語、英熟語を完璧にしようとお話しし、きちんと学習できているかを確認するペースメーカー的な役割として毎週の単語テストを実施して欲しいとの希望であったため、単語テストの実施に至りました。実際この単語テストを行い、早期に標準的な単語には困らないレベルに仕上がったことが医学部合格の鍵になったと思います。

授業ではS予備校の授業で生じた疑問に全て答えるという形態をとりました。科目は数学と化学を中心に英語や国語など全科目の疑問に解答しました。当予備校の授業で特徴的なのは生徒さん自身に説明してもらうということです。きちんと理解していないとなかなか他人に説明できません。例えば化学の揮発性と不揮発性混合気体の処理について、どのように考えたら良いのか?ただ問題が解けるだけでなく、この問題のテーマ理解、別の問題になっても解くための抽象化といったことができなくては意味がありません。

浪人期夏 私立医学部に変更

S予備校の1学期が終了し夏期講習が開始する前に面談の末、私立医学部一本に絞ることを決断しました。理由としては国語の勉強に苦労していたこと、科目を問わず共通テスト形式の問題が苦手であること、今年で必ず医学部に合格したいということが挙げられました。大手予備校や高校では国立医学部を推奨する場合が多いですが、確実に医学部に合格したいのであるなら私立医学部に絞った対策が有効です。私立医学部と国立医学部の対策は根本的に異なる場合が多いため、きちんと対策をしないと私立医学部の合格は難しいのです。よくある失敗として共通テスト前は共通テスト対策ばかりしてしまい、私立医学部の対策が間に合わず、私立医学部の不合格で自信を無くし、国立医学部も失敗してしまうというものです。Mさんの強みとして変なプライドが無く、こちらの指示を素直に受け入れることができたことが挙げられます。この夏前に私立医学部に絞ったことがMさんが1年で医学部合格できた大きなターニングポイントになったと思います。

浪人秋 演習を積む

夏休み終了までに基礎の学習を終えることができたため、宿題として演習教材をお渡しし、授業中に解説するといった形式に移行しました。数学は複素数や図形問題といった苦手分野の演習、化学は有機化学のやや難しめの構造決定の問題、英語は英作文の練習といった独学では勉強しにくい分野の演習を進めていきました。

直前期 過去問添削

直前期は受験する大学すべての過去問の添削を行いました。英語は英作文と和文英訳の添削を中心に、減点されないための書き方を伝えました。数学は部分点の取り方、どの問題をとるべきかの取捨選択を伝え、得点率を最大化することに拘った練習を行いました。

また2次試験対策として、面接と小論文の練習を行いました。面接は実際に過去に聞かれた内容をもとに即座に答える練習を行いました。面接の練習は実際にするか否かで本番の緊張度合いが大きく変わります。小論文対策は実際に書いて練習するだけでなく、アイデアの練り方や文章構成の考え方も伝えました。

最終結果

最終的に福岡大学の医学部に正規合格し、進学が決定しました。他にも併願校の合格がありましたが、福岡大学の立地やキャンパスが気に入ったそうで、正規合格の後に即決したそうです。大手予備校にただ通っているだけだったら1年で医学部の合格は難しかったかもしれません。自由に質問する、私立医学部の過去問の添削を受けるといったことは大手予備校ではなかなか難しいです。上手く当予備校を活用して合格していただけたと思います。

追記
現在私は医学部予備校レユシールという予備校をプロ講師と共同経営しており、東大理三志望の受験生を中心に医学部受験生を指導しています。実績のあるプロ講師と高い学力を誇る東大理三生講師による完全個別指導により医学部合格まで徹底的にサポートする予備校となっております。また医学部予備校という名称ではありますが、私自身の経験を活かし、理科三類以外の東大受験生の方も多数指導しております。特に独学での勉強が困難な東大現代文の添削指導は多くの東大受験生の方に受講していただいております。興味をもっていただいた方は以下のリンクから当予備校のホームページをご参照ください。

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