『磯臭い』に付随する話~3次の繋がり~

今住んでいる場所に近い海は、『磯臭く』ないわけなのだけども、その理由を知ったのは実は調べたからではなくて、人に教わったのだ。

父の、友人の、友人から。

ある日、ほろ酔いの父から突然メッセージが送られてきた。
誰かからの転送だと思われるメッセージと、父の『友人Aさんの友人で、そちらに住んでいるBさんを紹介してもらいました』という一言が。

この年齢にもなって恥ずかしい話だが、過保護な父なのである。

こんな情勢の時に知人が全くいないところに来ているので、それもあったと思う。ありがたく頂いた番号に連絡をしたら、すぐに返信をいただけて、先日やっとお会いすることができた。

『6次の隔たり』という言葉がある。

6次の隔たり(Six Degrees of Separation)とは、社会的ネットワーク理論(分析)で証明されている法則のひとつで、世界中の任意の誰かとの繋がりには平均で約6人の隔たりがあるというものです。逆に言えば、平均6人の隔たりを介せば、世界中の誰とでも繋がっているという「スモールワールド・ネットワーク」の象徴的な事例です。

上記は1960年代の調査結果が元となっている。
実はFacebookが2016年に同様の調査をしており、それによると現在は『平均して3.57人を介すれば誰とでも繋がっている状態である』らしい。

私→父→(父の友人)Aさん→(Aさんの友人)Bさん

父の友人Aさんと、今回私がお会いしたBさん、実は直接的にはしばらく会っていないそうなのだけれど、Facebook上での繋がりがあり、それで今回私を紹介していただけた。
6次の隔たりならぬ、(ほぼ)検証結果の通り、3次の繋がりだ。
Facebook様々である。

Bさんにお会いする前日、勧めてもらった美術館に行ったのだが、とっても素敵な美術館だった。
ちょっと離れたとこにあって、おそらく勧めてもらわなければ足を運ばなかったと思う。そこでは私の好きな画家の特別展がやっていたし、私にとってとても大切で大好きなとある彫刻を模した石像もあった。

「繋がり」に敏感になっていたから、そういった事ひとつひとつに、「ここでこれを見るなんて、運命!?」とドキドキした。

夜にはBさんと翌日の待ち合わせのために、鞄やら服やら身長やら(笑) お互いの情報を交換した。
画像を右に左にスワイプして出会う時代に、写真を1枚も交換せずに待ち合わせをする。なんだか少しくすぐったさを感じながらも、翌日が楽しみで仕方なかった。
最高の美術館を教えてくれた感謝も伝えないといけない。

色々なお話をした。していただいた。
5時半に待ち合わせて、お店の閉まる20時まで、ずっと話していた。
ワンプレートのVegan料理と、味噌チョコブラウニーと、コーヒーだけで。

ここの海が『磯臭く』ない理由を知って衝撃を受けたり、かつてのBさんも今の私と同じような時期に転換期があって共感したり、してもらったり。
それから、おすすめのドーナツ屋さんを教えてもらったりした。

お店を後にして駅で別れたその時には、(父の友人Aさん、その友人である)Bさん、ではなくて、私にとってはもう、この地で出会えたとっても素敵なYさん。

また近いうちにYさんにお会いして、次はおすすめしてもらったドーナツの感想を伝えたいなと思う。
それで、もしいつか父の友人であるAさんに会えたら、Yさんと出会う機会をいただけたことに感謝を伝えないといけない。ついでに、この地の海が磯臭くない理由でも述べておこうかしら。

そんな、とある3次の繋がりが1次の繋がりに変わった、素敵な1日のお話でした。

6次の隔たりの引用元、参考ページはこちら。なかなか面白いです。
6次の隔たり
六次の隔たりとは?わかりやすく解説-SNSで共通の友達が出てくるのは小さな世界を生きているから-





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