勢いって大事
よく言うよね。
『結婚は勢いだ』とか、『勢いに身を任せたらなんとかなる』とか。
実体験を記します。
※何の参考にもなりません故ご容赦を
19歳で生まれ育った町を飛び出した。
何もない閉塞的な田舎から出たくて出たくて仕方がなかったからだ。
貯金なんてまったくなく、
所持金1万円だけ握りしめ裸一貫にほぼ近い状態で故郷を捨てた。
その当時、現在の夫と付き合い始めて1年半ほど経っており、
あてもないし頼るところもなかった私は、隣市に住む夫の実家に間借りをさせてもらうかたちで転がり込んだ。
(ちなみに現夫には父親しかいません。
あのとき私のことを快く迎え入れてくださり本当に感謝しています。
義父とは現在離れて暮らしていますが、とても良好な関係です。)
無知で社会経験も浅く、
役立つ資格も持たず(運転免許AT限定、英検4級)、無職のまま、全財産1万円だけの事故物件のような私。
今だったら病んでる。
しかしこれはまさに、
『若かったから勢いだけでできたこと』と言えよう。
無知だからこそ何も怖いものがなかった。
資格なんて持たずとも、健康な身体さえあれば働くことができるし。
無職もすぐに解消されると自信に溢れ、
仕事さえ見つかればお金だって手にできる。
最高じゃん、わーい\(^o^)/
無職で無知な無双状態。
私は何の知識もなかったから、
母から「一番最初に役所に行って手続きするんだよ」とのアドバイスを受け、
すぐさま役所に行き、住民票を取得、彼氏(現夫)家族との世帯を別にする手続き、警察署にて免許証の住所変更など、
担当窓口の方々にはそれはそれは親切な説明と手続きをしていただいた。
このことがあり、こういった関係の手続きに苦手意識がない。
午前中は職を探しにハローワークに赴き、
帰宅してからは彼氏(現夫)宅の家事をするような日々。
たまにプレステでドラクエをしていた。
全クリまではならずだったけど。
自分でも舐め腐った性根だったと思う。
髪の毛は明るくキンキンだったし、一つ目受けた会社の面接でも自分の希望勤務を要求しまくり不合格。
無知って恐ろしい。
それじゃいかんとそこから私は改心したのです。
見た目から変えようと思い、髪の毛も真っ黒に染め、
二つ目の会社の面接では、一切の勤務希望を口にせず、「もし入社できれば御社の先輩方に可愛がって頂けるように頑張ります」とだけ伝えた。
そしたら見事に採用。
入社後に先輩から聞いた話によると、
「採用されたのは若いっていう理由だけだった」とのこと。
社会経験が浅ければ浅いほど会社に染まるということだったのでしょうね。
無知で良かった。
まぁちなみになんですが、
私その会社に勤めて丸20年を迎えました。
そこからの結婚、家の購入など、人生の大きな決断や選択も勢いによるものが多く、
これも若さゆえ、怖いもの知らずが功を奏したとも言えよう。
結婚式を挙げるとなったときも貯金は雀の涙ほどでしたし、
家の購入時も頭金なんて頭になかったほど貯金できていなかったし、
もちろん互いの親から金銭援助なんて毛頭なかったので、
いま思えば、、
『若いって凄いな』
俯瞰でその一言に尽きます。
『なんとかなる』
根拠のない漲る自信を動力に、ずっと突飛な行動を取ってきた。
石橋を叩いて渡るような性格だったら、あのときある程度の貯金をしてから実家を出ただろう。
しかしそうしたことですべての歯車が狂い、
いまとはまったくかけ離れた人生になっていたかもしれない。
タラレバになるけども。
アラフォーの現在、勢いでどうにかなるなんて考えは消失してしまった。
社会経験を積み、自分を取り巻く環境が大きく変わりしがらみも増えた。
何より家族という守るものがある。
自分ひとりだけの人生でなくなったのだ。
しかし、ふと勢いだけに任せて決断したいときがある。
あのときのエネルギーがほしい。
エネルギッシュなお前(若い私)に会いたい。
過去の私に会って色んな悩みを相談したい。
きっとね、こう言うよ。
「なんとかなるからやってみ」
「勢いって大事よ」
ってさ。
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