「今の囲碁界と囲碁普及コンテンツの問題点」のその後

「今の囲碁界と囲碁普及コンテンツの問題点」の投稿から一週間も経っていませんが、個人的に思うことがありまして、筆を執らせていただきました。

まず、「ここまで反応をいただけるなんて思ってもみなかった」というのが本音です。

Twitterでのインプレッション数が26000を超えたのは初めてですし、noteの方も1000人以上の方に見ていただいたのは初めての経験でした。

(正直なところ、ここ数日ビビり散らかしていました)

<Twitter>

画像1

<note>

画像2

もちろん、俗に言う「バズる」はおろか「プチバズ」にすら遠く及びません。
しかし、ここまで多くの方に見ていただけたことにまずは深く感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。

Twitterの方では見ていただくだけではなく、様々な方がRTやいいねをしてくださいましたことにも深く感謝申し上げます。
引用RTでは賛同の意や危機感を示してくださった方が多くを占めていましたが、内容についてご指摘をくださった方もいらっしゃいましたので、この場において、ご返答をさせていただきます。

①「配信で専門用語なんか使うなというのは圧倒的反対。初心者を大事にすべきだとしても、習得者向けの配信だってコンテンツとして当然大事。アベマの将棋や麻雀だって専門用語飛び交ってるよ?初心者向けの配信と習得向けの配信を両方やるのは良い案だと思う。」

→このご指摘は仰る通りだと思います。習得者用のコンテンツももちろん大事です。Abemaの将棋や麻雀でも専門用語が飛び交っているというのもご指摘の通りです。なので、ご指摘の最後の文にあるように、分けてしまえば問題は解消されるかと思います。
習得者用のコンテンツでは、専門用語が飛び交ってもよいし、隅の死活や攻め合いの検討をしてもいいし、高段者の質問コーナーをやっても良いと思います。
(逆に習得者向けのコンテンツを排除するのは、それはそれでダメだと自分は思います)

②「例えば「素人用の解説を設ける」という提案がありましたが、果たしてそのコンテンツがどれほど視聴されるのかが疑問です。ゲームの特性上、どうしても変化は他のゲーム(ここではe-sportsのようなもののことを指す。)に比べて少ないので、初見の方がその配信をずっと楽しんで見続けることができることは難しいのではないかと思いました。」

→このご指摘につきましては、少し疑問がございます。確かに、ご指摘の通り、囲碁は変化が少ないですし、初見さんが楽しんで見続けることは難しいです。その中で、どれだけの視聴数が出るのか。
少なくとも、記事で例に挙げたRainbow Six Siegeなどのe-Sportsと比較したら、圧倒的にe-Sportsの方が視聴者の数は多いでしょう。
事実、前回の記事で例に出したRainbow Six Siegeの大会の視聴回数は玄人向けが48万回、素人向けが31万回。それに対して、囲碁のタイトル戦の配信の最多視聴回数は10万回。
一つの配信で3倍から4倍の差があります。

ただ、だからといってやらない理由はないと自分は思います。
今の配信コンテンツの現状は初心者さんや初見さんを機能的にも環境的にも排除する構造になってしまっています。
初心者さんや初見さんが配信を見続けられないからといって、彼ら用の間口がなくすというのは、普及への態度としてはどうなんでしょうか?

もちろん、普及ではなく高段者との交流が目的というのなら、今の初心者さんや初見さんに優しくない高段者とプロ棋士のサロン状態を続けても良いと思いますし、それでしたら初心者さんや初見さん用の配信など無用の長物です。やるだけ無駄というもの。

ですが、果たして配信はそのような目的で行っているのでしょうか?
自分はこの配信には普及の目的も入っていると考えています。
でしたら、今の初心者さんや初見さんお断りの状況はどう考えてもよくありません。
見続けられないコンテンツでも囲碁への間口を用意するという意味で初心者さんや初見さん用の仕掛けを充実させたコンテンツは必須だと思います。

また、ご指摘にあった、変化が少ないという点は、自分も頷くところです。進行がゆっくりとしたタイトル戦をぶっ通しで見られる初心者さんや初見さんはそうはいないはずです。
(自分も寝落ちするでしょう)

少し、記事の本旨とは離れますが、持ち時間の短い棋戦の開催などはどうでしょうか?
個人的に考えているのは、将棋のAbemaTVトーナメントのような持ち時間5分、一手打つごとに5秒増えるフィッシャールールの棋戦で、陣地と目数を可視化すれば、時間が短い中での陣地と目数がダイナミックに変化する様子が見れるので良いのではないでしょうか。
(もちろん、これが配信を初心者さんや初見さん用のものにアップデートするよりはるかに難しいことは承知しております。ただ、「面白さ」を出すためにも将来的にはやって欲しいと考えています)


改めて、多くの方が見ていただきましたことに深く感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。

皆様のお声が届いて、今の囲碁界が変わることを強く願います。

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