加熱式煙草を色々試してみた

加熱式タバコが隆盛を誇って幾久しい。
依然として筆者は紙巻き煙草の愛用者だが、最近は加熱式のみOKな店が増えたこともあって、加熱式もいくつか所持している。
なぜかgloだけは縁がなくて吸ってないが、他はある程度試したのでまとめてみることにした。

iQOS ILUMA
ご存知、加熱式元祖的な位置づけで、かつ加熱式ブームの火付け役。前モデルは発売当初なかなか手に入らず、転売ヤーというダニが居着いていたことも。
ILUMAの前モデルからの大きな改善点は以下の二つ。
・ブレードレスになった。
・挿すだけで加熱を開始してくれるようになった。

○操作性やメンテナンス性
上記の通り、挿すだけで加熱してくれるようになったことで操作性は向上した。
また、ブレードレス化によるメンテナンス性が最も改善されたポイントでもある。

○味
以前のものと比較すると焦げ臭さやポップコーン臭はなくなったとは言えないがだいぶ軽減されているように思う。
筆者はメンソールの煙草が苦手なためレギュラーしか吸ってないが、メンソールならより気にならなくなってるのではないか?と思う。

○価格やスティック
本体価格は安い方でも8,980円と最高値を誇るのでここが最大のネック。
スティックは前述の通り、ストラクチャーが根本的に変わったことによって前モデルとの互換性はなく、今のところTEREA(テリア)シリーズのみとなっている。
個人的なオススメは通常のレギュラー。
○まとめ
・味は本記事中3/4番目と最下位候補。だが大差はないし、正直好み。
・操作性やメンテナンス性の向上により、有効な選択肢のひとつとなったと思う。
・が、依然として価格がネック。

Ploom X
JTがリリースする加熱式煙草のPloomシリーズ、その最新作がこのPloom X。
Techシリーズとの違いとして、リキッド式ではないことと、加熱温度が高いこと、またスティックを使うタイプであること。
システムそのものに大きな変更はないが、空気の流れを変えたことや加熱温度を高めたことによる味の改善が極めて大きい。

○操作性やメンテナンス性
挿すだけでの開始とはいかず、本体中央部に埋め込まれたボタンを長押しすることで加熱を開始させる。
このボタンが独立したハードではあれどぱっと見でわかりづらい。ここはマイナス点。
ブレードがない為メンテナンス性は悪くはないが、先端にフィルターがない関係で完全なメンテナンスフリーには至っておらず、定期的な清掃は必要となっている。

○味
iQOSと比較すると恐らく?グリセリン含有量が多くなっているのかキックは非常に強い。それでいてポップコーン臭はiQOSよりも控えめ。
グリセリン独特の香りがあるため、苦手な人は苦手かもしれないが、平気なら有力な選択肢となるだろう。

○価格やスティック
本体価格、1月16日まで驚異の1980円。ちなみに私はキャンペーン中だったのでスティック3箱も無料でついてきた。この導入コストの安さは大きな魅力。
スティックはメビウスシリーズとキャメルシリーズ。オススメはメビウスのリッチレギュラー。

○まとめ
・味は本記事中2/3位。ポップコーン臭を抑えた上でキック感を強く出しており、物足りなくなりがちな部分を抑えている。
・操作性やメンテナンス性は他の二機種の後塵を拝している。ヴェポよりは当然マシではあるが。
・しかひこの安さは大きな武器。特に加熱式を持ってないけど持っておきたい…けど高い…みたいな人の第一選択になる。
(個人的にJTなんだからPeace製品出せやと思っている)

Lil Hybrid
韓国のKT製品で、恐らく日本で販路を持たない為に販売をiQOSのフィリップモリスが行っている。
大きな特徴は「スティックとリキッド両方を使う」点にある。
リキッドを本体にセットした状態でスティックを差し込んで吸う。スティックを加熱しつつ、同時にエアロゾル化したグリセリンをそのスティックに通して吸う形となり、独特の味をしている。

○操作性やメンテナンス性
こちらも挿すだけで加熱を開始してくれるし、先端にフィルターがセットされて居るためにメンテナンスフリー化されている。
iQOSとの差別点として、本体にLEDディスプレイが搭載されており、そこで電池やリキッドの残量を確認できるほか、喫煙中は残りの吸える回数なども表示されている。

○味
ハイブリッド形式であることにより、リキッドで煙量や喫味を確保しつつ、ポップコーン臭を抑えていて、極めて良好。
味だけなら好みもあるだろうが、個人的にはナンバーワン。

○価格やスティック
本体価格は6,980円とまぁ安くはないがiQOSほど高くもない。ほどほどの値段と言える。
が、ここまでほめちぎったこの機種。スティック系に致命的な欠陥を二つ抱えている。
まず一つがスティックの選択肢が極めて少ないこと。なんとたったの4種類。レギュラーに至っては一つしかない。
そしてもう一つが、リキッドが別売りであること。カプセル買えばリキッドがついてくるプルームテックのようは形ではなく、別々での購入が必須となっている。これが兎に角面倒。
また、吸うときにあまり深呼吸しすぎると、スティックは残ってるのにリキッドがなくなった…なんてことも。(逆もある)

○まとめ
・味は1/2位と、加熱式の代表3機種の中ではトップ。
・操作性やメンテナンス性も、iQOSと同程度を確保しつつ、LEDディスプレイがある関係で恐らくこちらの方が上
・価格も悪くはないが、スティックの選択肢の少なさとリキッド別売りの利便性が大きなマイナス。

ヴェポライザー
ほぼ番外編。
ヴェポライザーは特定の機種名ではなく、言うなれば加熱式の中の一つのジャンルのようなもの。機種としては多くの選択肢があり、値段もまちまち。
特徴として、専用のスティックを使うのではなく、タンクにシャグと呼ばれる手巻き煙草用の葉を詰めて、その葉を加熱し、煙草葉の持つ水分を気化させて吸う形式。

○操作性やメンテナンス性
操作性は機種によるが、いずれも自分で煙草葉を詰める、という作業が必要となる。いうまでもなくすごく面倒。そして何より怪しい葉っぱを取り出して見慣れぬ機械に詰めて吸い込む姿は、とてもとても怪しい。
あらかじめ詰めておいて持ち運べるアルミの筒みたいなモノがある機種もあるが、それでも自分で詰める作業は必要となる。
また、詰めなさすぎると加熱効率が落ち、詰めすぎると吸い口が極めて硬くなる、という慣れも必要な作業。
直接タンクに詰める関係上、慣れないうちはこまめな清掃も求められる。
(慣れるとシャグポンといって、タンクの形に固まったシャグが出てくるような詰め方が出来るようになるのでメンテナンス性は向上する。)

○味
ほぼ無限大。シャグの種類だけで相当数ある上に、それらを加湿したり逆に湿度を下げたりすることで味がかわるが、総じて葉の持つ水分を気化させたものなので煙量はかなり少ない。一応、グリセリンを垂らすこともできるが。

○価格やスティック
価格はピンキリ。5,000円未満~数万。また本体だけでなく、利便性を高めようとするとオプション品みたいなモノの値段もかかるのでまぁ割とコスパは最低。
しかし上記のように煙草葉はシャグを自ら選ぶことが出来る上に、湿度の調整で味に変化も出せれば、ブレンドして自分だけの味を出すこともできる。
個人的なオススメはゴールデンバージニア。

○まとめ
・操作性やメンテナンス性は最低。もはや趣味の域。
・味は自分で調節出来るためどうにでもなる。
・価格はピンキリ。

全体のまとめ
iQOS ILUMA
・値段が高くても良いから最新作を持ちたい。みんなと同じ加熱式が良いという人
・矢継ぎ早なリリースを考えると、スティックの選択肢は今後最も増えそう?
・ポップコーン臭も含めて喫味と考えるなら第一選択。
Ploom X
・まだ加熱式を持ってないけど持ちたい、けど導入コストを下げたい人の第一選択。
・スティックは今後に期待。(Peace系欲しいけどPeace吸う層は加熱式に手を出さないから微妙かなぁ…)
・ポップコーン臭は抑えたいけどリキッド臭も抑えたい。
Lil Hybrid
・ポップコーン臭はなくて良い。むしろ嫌。けど吸ってる感が欲しい。
・スティックの選択肢は最低だしリキッド別売りだけど気にならない。
ヴェポライザー
・凝りたい人。趣味な人。色々楽しみたい人向け。
・加熱式欲しいけど他と違うモノが欲しい。

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