筋肉番付

昔、テレビにかじりついて家族で観ていた番組。
色々と名前を変えて今はスポーツ男子頂上決戦、通称スポダンになったという。
随分爽やかになったもんだ。
金剛くんももう居ないようだ。

昨日は、この番組はこの人なしでは語れないケイン・コスギが出ると聞いて久しぶりに観たら、相変わらず謙虚でストイックで心の綺麗なかっこいいケインが居て感動した。

彼は昔からほとんど感情を表情に浮かべないのだが、時折吠える。
昨日久しぶりにそれを観れて、拍手と共に黄色い悲鳴とは言えない雄叫びをあげてしまった。
半分が脱落してしまう中、47歳で残るケインに胸を打たれたオーバー35は多かったのではないか。

そんな中、その8名に残る事が出来なかった池谷直樹。
私は昔、池谷が嫌いだった。性格が悪そうだし、実際そう取れる発言や表情が出ている。

でも、今はすごいと思う。
池谷が居たからケインが好きだった訳で、池谷が居たからケインがカッコよくて、池谷が居たから張り合いがあった。

現代では、何事にもみんな仲良く、お互いを褒め称えて、それが素晴らしいとする風潮がある。
中には、ずる賢く評価を気にして振る舞う者もあり、叩かれるのを怖がり繕う者もある。

これは悪い事じゃない。自分もそういう、
みんな良い人という展開を好んだり期待する部分もある。

でも何か足りないのだ。
人間は欲だらけの生き物で、それは当たり前の事で、勝ちに貪欲でいいと思う。
だから私は格闘技が好きだけれど、若手がベテランに勝って土下座をするシーンはあまり好きではない。
青木真也は行き過ぎだけれど、負けてしまった選手の腕をあげるかハグだけで充分である。
その一方で大根な煽りVも好きではない。
つまりは本能の言葉が気持ちが一番欲しい。
視聴者はワガママだ。

、、私がか!


でも、テレビはヒールをエンターテイメントとして正当化出来る数少ないツールだと思う。
だから、あまのじゃくな私は、今こそヒールを欲している。
そういう意味で池谷直樹は希少価値の高いヒールだ。ただ、昔観に行ったマッスルミュージカルではヒーローだったけど。

しかし昨日も相変わらず、ニヒルな笑顔を浮かべ、チクりとした発言をする場面が少しあり、これこれ!とご飯がすすんだ。

ただし、佐竹雅昭の腕立て伏せはヒールとはまた違うから、私の中では未だにノーカンだ。
視聴者は厳しい。

、、私っ!だけではないはず!


昨日は色々な世代が居たけれど、やはり圧倒的に若くて綺麗な子が多く、欲を言えばもう少し男臭い古株の方々も出て欲しかったなぁと。

私としては、ハンマー投げの室伏広治、飛猿の野村将希、ルミ子の大澄賢也を期待していたけれど、サプライズはなかった。
照英だけでもお願い出来ないかなと思ったけれど叶わなかった。

だけども、結局最初から最後まで観てしまった。
池谷の走りに歳を感じたけれど、それでもやっぱりレジェンド感はあって、未だに出れるだけでも本当にすごいなぁと思った。
その反面どこか寂しさも感じた。

これは、テレビっ子なら誰でも直面する芸能界の引退した人や見なくなった人のその後を観たいか観たくないかだ。

私はあまり観たくない派ではあるから百恵ちゃんは本当にかっこいいなと思ってしまう。
だからこそ、出ないと徹底してる人を追う記者はナンセンスだと思う。

でも生きる素晴らしさを感じさせてくれる長嶋監督や感じさせてくれた秀樹もかっこいいと思う。
まぁ人によってなのかな。

これは個人的にだけれどジュリーは昔がかっこよ過ぎたから落差で今が少し残念に感じてしまう。
でも普通は極端に太ったり痩せたり筋肉がなくなったりハゲたり、年相応になるだけなのかもしれない。

そういう意味では、郷さん、東山さん、永ちゃんなんかは化け物なのだな。
ケインもその一人で、昔の映像とほぼ変わらない。身体もそのままなのだ。
でも流石にトレーニングをしてきて身体をつくって臨んだと言う。

それでも本当は難しいと思う。
格闘家も歳を取るとパンツの位置が高くなる。
だるんとした腰回りを隠すのだ。
逆に滑稽に見えてしまったりもする。
決してトレーニングをしてない訳ではないと思うけれど、前ほどストイックになれないし、前からただでさえ衰えているから倍くらいやらねばならないんだと思う。

私も昔キックボクシングをしていた時に、
3週間で7キロ落とした事があったけれど、
あの時は前しか見えなくて、愛・地球博に友達と行くとなって、減量してるからと断ったらそれでも来て欲しいと言われ、
美味しそうな世界の料理が並ぶ中、一人だけ持参したササミを食べたのを覚えている。
しかもその頃、熱中症で運ばれる人が沢山居て、水とササミで乗り越えた自分を今褒めてあげたいと共に、今なら絶対出来ないと思う。

格闘技をやめた後も、格闘技を観に行ったりテレビで観た時には決まって血が騒いでその後の何日かは筋トレをするんだけれど、今は1日が限界。
しかも前は、したくてたまらなくてやっていたけれど、今では、するか!と気合いをいれなくてはならない。

それどころか、しなければならない足のリハビリすら怠っている次第だ。
ごめんなさい!

そして、ヒールを欲していても自分はヒールになれない情けなさ。
ごめんなさい!

でも昨日の筋肉番付は、少しだけあの頃に戻れたような気がして本当に最高でした、
ありがとう!

願わくば次回は、さっき名前をあげた方全員と、飯田哲也と松井稼頭央もお願いします!

そして、今夜だけは筋トレとリハビリをやります!
やらなかったら頭を金剛くんにして、明日からハチマキします!

押忍

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