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Book / 音楽の感動を科学する

昨年アンビエントミュージックを見様見真似で作り出して以来、サウンドデザインという領域にどっぷりハマってしまっている。
一体どんな空間でどんな音楽を聴くと人は心地よさや楽しさ、また活動的な気持ちになったりするのだろうか。あるいは日常に環境音のようにそよぐ音楽はどんなものなのか、存在するのか。
光のように意識せずとも空間に存在し、それでいて心地よく感じるような音楽をつくりたい。

そんな感じで文献漁り&曲作りの日々で最初に古本屋で手に取った記念すべき本がこれ。

「音楽の感動を科学する ヒトはなぜホモカントゥスになったのか/福井一」

音楽が人間の耳や脳のどの部分で知覚、処理、そして楽しみやくつろぎ、悲しみを感じるのかというメカニズムを丁寧に解いている。
いわゆる感性科学は生理エビデンスを獲得することは難しいが、心理エビデンスを獲得することはできる。本書はその心理効果が現れる時、脳のどの部分が働いているのかを言及し、解明している。
…たぶん。とてもざっくり書いてしまったけどそんな感じ。特に興味深かったのが、人が音楽を音楽と感じる要素。

音楽の定義 
1.音程は広くない 
2.リズム・パターンをもつ 
3.音階がある(4-7音を使うことが多い) 
4.中心音がある(1-2音) 
5.構造を持つ:階層構造、旋律、繰り返し
https://www.kagakudojin.co.jp/smp/book/b68119.html

そりゃあそうだろう、という気もするけどこういう構造を持つと人は音楽と感じる、という点がとても興味深い。例えばこれをひとつずつ破っていくとどのように聴こえるのか。あるいはどれか一点守れていれば音楽と感じるのか。
サウンドをデザインしていく上で結構重要なポイントなのではというところでメモ。

自分の読みがまだ浅いところもあってまだ理解しきれていないので繰り返し読んでみたいと思うものの、僕が知りたかった「どんな音が人を感動させるの?」ということは言及されていなかった。そういう要素を与えてもらえるとグッとサウンドデザインに近づくと思うのだけれど。
まだまだこれから音楽の旅は続きそうです…。

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