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RとGとBに関して2020.11.06

2020.11.06 内田涼    >>>

R:

マンダロリアン シーズン 2の第二話で、ベビーヨーダがこっそり食べたトカゲの卵子はたしかに赤だった。血潮の赤、生きものの赤が、半透明なオレンジのジェルの中に注入されていた。女の子を産んだ友達に出産祝いを買うときは、なるべく暖色系のものを選ばないように気をつけるのだけど、つい赤やピンクのリボンがついた涎掛けなどを手に取ってしまう。

G:

“グリーン・グリーン”のサビの最後の歌詞『緑がもえる』は、緑が“燃える”ではなく、“萌える”らしいことを最近知った。”燃え上がる緑の木”というのは大江健三郎の三部構成の長編小説で、読んでみたいが、まだ読んでいない。ウィキペディアのあらすじ項には「両性具有の主人公が語り手」とある。

B:

ウルトラマリンは「海を越えてきた青」という意味をもつ。原料であるラピスラズリは、ヨーロッパの外、海の彼方から輸入された貴重な鉱物で、ほとんどの画家は聖母マリアの衣服のみにその青を使ったけれど、フェルメールは侍女のスカートを描く際や、少女のターバンにもウルトラマリンをふんだんに使ったのだった。ジョグジャカルタでムティアがくれた青い花の紅茶は、なるべく白いティーカップで飲むようにしている。見れば見るほど嘘のような青に気をとられて、いつも味が全くわからない。


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