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デジタル声優アイドルグループ22/7は、第二章で国民的なアイドルになれるのか


■グループはどのように変化したか

22/7「第二章」は、先輩たちの足跡を背に後輩たちが夢をかなえる物語である。

ナナニジの第一章と第二章の違いを考えることは、その成長と変化の軌跡を見ることでもある。その違いは何か。どのように以前の体制と変化したのか。

後輩メンバーの加入によって、グループは明るくなった

──グループの雰囲気が変わりましたよね。
西條:変わったと思います。私が個人的にだいぶ変わったかもしれない。
新メンバーに「喋ってくれるんですね」って言われることが多いんです(笑)。これまではあまり喋ってこなかったので、新メンバーの力でしかないなって思います。最近、「よく笑うようになったね」って言われます。

22/7、衝撃的な歌詞が刺さる新作。14人で描く世界とは?
新メンバー加入で起きた“ナナニジ”の変化
https://www.thefirsttimes.jp/interview/0000157816/

天城サリー(以下、天城):後輩メンバーの成長を見れた1年だったなって思います。6人の先輩メンバーたちも後輩ができたことで一皮むけて大人になれたし、後輩メンバーたちが入ってくれたことによって、すごく明るいグループになったなと思います。

22/7、“強い意志が大切”と歌う新鮮な新作と自分たちへの期待感。
新メンバー加入から、より活性化したナナニジの今を聞く
https://www.thefirsttimes.jp/interview/0000233112/

──新メンバー8人が加入した22/7。新体制の活動はいかがですか?
涼花 8人入ってくると最初に聞いた時は「私、いじめられへんかな」て心配でした(笑)。
でも実際は「萌先輩〜」ってみんな優しく話しかけてくれて!
新メンバーは明るい子が多いのでグループ全体が明るくなった気がします。

Top Yell NEO 2022 SUMMER 153P
涼花萌

河瀬 私は、まだ一年しか経ってないんだと言う感じですね。3年位一緒にいる感覚です。私も元々途中加入だったんですけど、それ以降で大きなオーディションというのが、ナナニジとしても初めてだったのでどうなるんだろうってメンバーもファンの方も不安があったと思います。
でも、そんな不安があったことも忘れる位、馴染んでいて。14人て振り付けもダイナミックに見えるしユニットの人数も多くなってまた違う色が増えて、ライブを見たときの楽しさも増えたと思います。明るくなったし、活気づいたというか。すごく助けられることが日々多いなと思っています。

VDC Magazine 026 36P
河瀬詩

かなえ「新メンバーの子たちはみんな元気で、楽屋でもダンスの練習でも声が飛び交うんですよね。今までの22/7とは違った雰囲気に私も戸惑ったけどそれももう慣れました。どんどん仲良くなれているので、それがパフォーマンスにも現れたらいいなって思っています。」

アップトゥボーイ2022年9月号 39P
白沢かなえ

──宮瀬さんから見て、新体制になってからのこの1年で、ナナニジというグループはどのような成長してきたと思いますか?

宮瀬 グループの中の話としては、リハーサルがすごく明るくなりました。
これまでは、卒業したメンバーを含め、自分の気持ちを内に秘めるメンバーが多くて。1人で抱えて、1人で解決していくタイプの子が多かったので、あまり他の人のダンスに対してここが違うとか、もっとこうした方がいいかもみたいな声かけを正直したことがなかったんです。
課題はそれぞれが自分で見つけていくものだと言う感覚だったんですけど、新メンバーが入ってからは、新メンバーは初めてやることが多いので、
逆に積極的に聞いてくれる環境になって、そうしたら自然と先輩メンバーたちも「そういえば、これって曖昧だったんだけど、どうだったっけ?」と、先輩メンバー同士でも話すようになりました。明るくなって、活気がついたような感覚です。

VDC Magazine 026 40P
宮瀬玲奈

以前の体制からの変化は、後輩メンバーの加入によってもたらされたものである。
その新たな風が、グループ全体に明るい雰囲気をもたらし、楽曲の方向性にも鮮やかな「変化」をもたらした。

私が加入する前の22/7の楽曲は、一緒に悩んでくれるような、寄り添ってくれる楽曲が多くて、そこに惹かれて入りました。
でも今は私たち後輩メンバーが入って第2章になり、背中を押して引っ張ってくれるような楽曲に変化しているので、私自身も成長しなくちゃ、という気持ちでいます。
『神様だって決められない』を最初に聴いた時は、少し悩みがあっても、そこから引っ張り出してくれるような曲だと感じました。

22/7(ナナブンノニジュウニ)×entax単独インタビュー雨夜音
「絶対に報われるのがこの仕事のいいところ」|entax(エンタックス)
https://www.entax.news/post/202301112000.html

個人的に22/7の楽曲はずっと同じ主人公なんじゃないかなと思っているんです。
第一章の時は辛い気持ちを歌っていた主人公が、前作・9枚目のシングル『曇り空の向こうは晴れている』で背中を押されて一歩踏み出して、今作の楽曲でさらに強い言葉で背中を押してくれているなと思います。
今までは言わなかったようなセリフや歌の言い回しが入っているのでそれを感じるんです。

22/7(ナナブンノニジュウニ)×entax単独インタビュー 椎名桜月
「加入後の2か月は記憶がないくらい濃厚だった」|entax(エンタックス)
https://www.entax.news/post/202301122200.html

グループが大きな変革を迎えると、「過去と現在が断絶されてしまうのではないか」とか「何か大事なものが上書きされてしまうのではないか」みたいな不安を覚えるファンの方もいらっしゃると思うのですが、そうではなく「つながっているんだよ」と示すことがこのMVの目的でもありました。

22/7 曇り空の向こうは晴れている The Animation Note77P
山崎雄太監督スペシャルインタビュー

先輩と後輩の化学反応により、この一年半でグループは大きく変化した。

■後輩メンバーの成長と変化


変化したのは、グループだけではない。後輩メンバーは加入から一年半、先輩の卒業を経験し、成長をし続けている。

白沢かなえが自身の卒業公演で読んだ手紙は、ファンだけでなくメンバーにも大きな影響を与えた。

やっぱり東京ドームに立ちたかった、国民的アイドルになりたかった。
どうせ叶わないだろうなと思ってしまう弱さがあって、目標が言えずにファンの方たちを不安にさせてしまったこと、本当にごめんなさい。それでも、アイドルに対する思いは人一倍強かったです」

【ライブレポート】22/7、ツアー完走! 涙の旅立ち『白沢かなえ卒業スペシャル』も開催
https://www.thefirsttimes.jp/report/0000307011/

この言葉を受けて、夢や目標を口に出すことの大切さを、改めて考えさせられるのではないだろうか。

【22/7 オフィシャルブログ】これは、ラブレター♡(望月りの)

また、以前から彼女たちはグループの目標をはっきりと表現し、それを実現する一歩を踏み出そうとしている。

──今、どんな夢や目標を持っていますか?
麻丘 割とリアリストで、手が届きそうになるまでは大きなことを口にしないのですが、22/7は本当に魅力が詰まっているグループだと思うので、
もっともっとたくさんの人に知ってもらうきっかけを作って、
遠くない日に武道館に立ちたいです!個人としては目の前にある課題に取り組むことで精一杯というのが正直なところですが撮影のお仕事が楽しいので、経験を積んで行けたらいいなと思います。

ニュータイプ2023年4月号 105P
麻丘真央

──では、今後はどのような活動を思い描いていますか?
望月 22/7としてはもっと音楽番組に出たいと言う気持ちが強いです。
特にミュージックステーションへの憧れが強くて、絶対に叶えたい夢の1つです。22/7の曲は本当に素敵なものばかりですし、こんなに原石のようなアイドルたちがいるグループを知らない人がいるのはもったいないと思っているので、音楽番組に出てもっと多くの人に知ってほしいなって。
そのために私が何をしたらいいのか具体的にはまだわからないんですけど、言い続けることが大切だと思うので、やりたいことをしっかり言い続けて、有限実行できるようになりたいと思っています。

──この会場に立ってみたいと言う目標はありますか?
望月 アニバーサリーライブ2022のような大きなライブを、さらにもっと広い会場でやりたいです!先日東京ドームで開催された齋藤飛鳥さんの卒業コンサートを見たとき、その光景に感動してしまって。いつか私たちも東京ドームに立ちたいと思いました。

Top Yell NEO 2023 SUMMER 119P
望月りの

──ちなみに、宮瀬さんから具体的にどのようなアドバイスをもらったんですか?
清井 いろいろあるんですけど、一番心に刺さったのは「夢は口に出した方が良い」と言う言葉。22/7が福岡でライブができるのも、玲奈さんがずっとやりたいと言い続けてきたからかなったことですし、「言わないと伝わらないこともあるから、やりたいと思った事は言ったほうがいいよ」とおっしゃってくれて、その言葉にすごい勇気をもらえたんです。そして、1月に配信したSHOWROOMでは自分の目標と22/7としての目標を書き初めしたんですけど、自分の夢は「挑戦」と書いて、ナナニジとしての夢は「紅白」と書きました。

──「紅白歌合戦」に出たい、と。
清井 はい。すごく大きな夢だし言うのも勇気が言うのも勇気が要ったんですけど、玲奈さんに教わったように目標を高く設定してそこに向けて目指していくのが大事だと思うので、これからも口にしていこうと思います。

──夢を言葉にすることでまた気持ちも変わりますよね。
清井 そうなんです。以前振付師さんに「紅白出ようね」って言われた時、最初はメンバーみんなアハハって笑っていたんです。
でも、振付師さんが急に顔色を変えて、「いや本気で出よう!」って言ってくださって。
それを聞いて夢を夢のままで終わらせたらダメだなと思って、ハッとさせられました。

Top Yell NEO 2023 SPRING 129P
清井美那

彼女たちの勇気と決意は、グループの進化の鍵となっている。

■最後に:第二章が向かう先


結論として、22/7「第二章」は、先輩たちの足跡を背に、後輩たちが夢を追い求め、成長していく力強い物語である。

その成長と変化は、グループの方向性にも反映され、想いは先輩から後輩へと受け継がれていく。

──今回の制作を通して、改めて22/7と言うグループにどのような印象を持たれたか教えてください。
結成時からコンセプトの強いグループだと思っていましたが、先輩メンバーの頼もしさと新メンバーのフレッシュさが交わる中で、作られた枠組みとはまた別に、リアルメンバーたち自身の歩みが物語になっているのだということを強く感じました。

22/7 曇り空の向こうは晴れている The Animation Note 79p
山崎雄太監督スペシャルインタビュー

後輩メンバーたちも泣いてくれましたが、本当にこの1年で成長したし、
自分で道を切り開いていく力のあるメンバーばかりなので私は全然心配していません。

ニュータイプ 2023年8月号108P
白沢かなえ

手紙の反響もたくさんいただきました。
みんながどう受け止めるのかは自由だけど、
良い方向に影響を与えられているといいな。
今まで、6年半ありがとうございました!
今後はみんなに任せるよ!

【22/7 オフィシャルブログ】160。アイドル(白沢かなえ)

──では最後に、22/7第二章の展望を聞かせてください。
西條 第一章は私たち自身が不安定だった事もあって、ファンの方を不安にさせてしまうこともありました。でも新メンバーが入ってきたことによって、良い意味で風向きが変わるんじゃないかなと感じています。
やっぱり新メンバーが8人も入ってきたので、ファンの方からすると今までの22/7とは若干毛色が違うように映るかもしれません。
でも、22/7らしさは残しつつ、新メンバーの子たちの良い要素もちゃんと入った「進化した22/7」にしていけるよう、頑張らないといけないなと思います。「新メンバーが入ってきて良かった」と思ってもらえるように、私ができる事はしたいな、と。

──「22/7のために自分は何ができるか」というのがというのが、今後の西條さんのテーマになるのでしょうか。
西條 はい。5年間を振り返ると、メンバーに何かをしてもらったことが多いんですよ。でもそのメンバーたちの多くが卒業したので、今度は私が後輩たちに何かをしてあげられるようになりたいです。

Top Yell NEO 2022 SPRING 161P
西條和

──今後の活躍については、どんなイメージを持っていますか?
ナナニジで、もっと大きな景色を見たいです。今までの6年間でいろんな経験をしてきて、新メンバー8人が入ってきて、どんどん大きなステージに立ちたいと言う気持ちが強くなっています。私も含めた先輩メンバーたちは6年間の経験があるので、やっぱりちょっとずつステップアップしていくのが現実的な方法だなと思うんです。でも、新メンバーは経験がないけどみんな本当にキラキラしていて、「私たちなら叶えられる!」と言う夢を語る子ばかりで。そんな新メンバーたちが「みんなで国立競技場にいきましょう!」て目をキラキラさせながら言ってくる姿を見ると、いけるんじゃないかって気持ちになります。新メンバーのおかげもあって、ナナニジに入って6年経っても「まだまだこれからだよね!」という気持ちです。
ナナニジはメッセージ性の強い曲も多いので、もっとたくさんの人に知っていただき、いろんな方を勇気づけられるグループになりたいです。

IDOL AND READ 033 120P
天城サリー

先輩たちが叶えられなかった夢をかなえて、大きい会場にメンバーが立つところが見たい。
メンバーは諦めてない。だからファンも諦めるわけにはいかない。
常に各々が出来ることを考え続けたい。


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