見出し画像

緩和ケアってなに?がんと非がんの緩和ケアの違いって?

こんにちは!緩和ケア編 第一回は「緩和ケアとは?」のお話です

「緩和ケアってそもそも何なの?」こう思う方は多いんじゃないでしょうか?
私は医大生ですが、大学受験の勉強をするまで私も知りませんでした…汗
緩和ケアは終末期医療に関するものだと思っていたので、小論文の練習で「終末期には緩和ケアに切り替えることが大切」と書いて、国語の先生に直すよう言われましたのを覚えています。
この文章の何が変なの?と思った方!今日のnoteは必見です!


そもそも緩和ケアというのは、
「治癒が困難となったがんなどの悪性腫瘍を患った患者さんが、最後まで、その人らしく、尊厳をもって、有意義に過ごすことができるように援助していく医療」
「身体的な苦痛を軽減するための治療を行うだけでなく、精神的な、スピリチュアルな苦痛などをやわらげようとするケア」

なんです。


お気づきでしょうか!緩和ケアは身体的苦痛のケアに限っていないんです!
がん患者さんは腫瘍の痛みやだるさなどの身体的苦痛だけでなく、不安などの精神的苦痛・死に対するスピリチュアルな苦痛・経済面での社会的苦痛などを感じてらっしゃることが多いのです。そういったがん患者さんが抱えるあらゆる痛みを取り除こうとするのが緩和ケアなんですね。


そして「緩和ケアと言えば、がん患者さんに対するもの」というイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、緩和ケアはがんに限らず行われているんです。
ただ一般的には緩和する対象が異なるんです!


腎不全や心疾患のようながん以外の慢性疾患の末期では呼吸困難や嚥下障害、食欲不振などの症状が現れるため、緩和ケアではこれらの症状への対処が主です。


一方でがんはがん以外の慢性疾患などに比べて、腫瘍の進行に伴って痛みがひどくなる傾向が大きいんです。だからひどい痛みによって大切な時間が苦痛になってしまわないように、緩和ケアでは痛みの緩和が主になっています。


そして私が冒頭に書いた「終末期には緩和ケアに切り替えることが大切」という文章はどうして治す必要があるのか?


その理由は「緩和ケア」は「治療を止めてから始めるもの」ではないからです。私は緩和ケアと医療は並行しないと勘違いしていました。
でも緩和ケアはがんと診断された時から始めるものなんです。緩和ケアで患者さんが持つ苦痛を軽減できれば治療を続けようとする患者さんの気持ちを後押しすることができます。そして患者さんとそのご家族の自分らしさを尊重し、QOL(生活の質)が低下することを防ぐことができますよね!


画像1

このようにして滋賀医大リレー・フォー・ライフ・ジャパン実行委員会はまだまだnoteに投稿していきますので、他の記事もご覧ください☆

参考文献
・医学書院 森田達也 木澤義之監修 「緩和ケアレジデントマニュアル」
・国立がん研究センター がん情報サービス 「がんの療養と緩和ケア」
https://ganjoho.jp/public/support/relaxation/palliative_care.html


よろしければサポートお願いします!頂いたサポートは、がん患者さんやがん研究のための資金に使わせていただきます。