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【πEDH】パイオニアEDHの最前線 No.1 - パイオニアEDH通信 Vol.2
こんにちは、ぱいそんです。
パイオニアEDHをしばらくプレイしたので最新の研究レポートを掲載します。
祝、パイオニアEDH公式サイト開設
さて、「よくある質問」のコーナーに以下のような記述があった。
Q.パイオニアEDHはどんな環境ですか?
A.パイオニアと同様、メタゲームが好循環しています。特定のデッキが常に高い勝率を維持することはできず、「ランプ」「コントロール」「コンボ」「ビートダウン」が互いを牽制しています。
どれだけ早くとも5ターンはゲームが続き、様々なデッキにチャンスがあります。
本当だろうか?
どれだけ早くとも5ターンはゲームが続き
これは偽。《暴動の長、ラクドス》から無限祖先の像、5色デッキがとんでもないマナ加速でメドマイ無限戦闘、最初から手札に揃ったサヒーリフェリダーなど、複数の4ターンキルを確認している。《侵攻の伝令、ローナ》の追加で3ターンキルも現実的になった。
前回の記事で平均キルターンは6-7ターンとしていたが、最近はコントロールデッキの隆盛によりロングゲームになる傾向にある。自分の動きを押し付けるデッキ同士の場合は6ターンで終わるが、コントロールが介入する事で7-10ターンのゲームが多数出現するようになった。優秀な妨害や適切な妨害の打ちどころなど研究が進み、最速で仕掛ける優位性が薄れている。
様々なデッキにチャンスがあります。
これは真。《サイクロンの裂け目》を受けても勝てるデッキであれば何を使ってもゲームに参加できる。戦闘を無力化する手段は多数あるので、通常のEDHと同様、戦闘以外の勝ち筋を用意するのが大事になる。
パイオニアと同様、メタゲームが好循環しています。特定のデッキが常に高い勝率を維持することはできず、「ランプ」「コントロール」「コンボ」「ビートダウン」が互いを牽制しています。
これも真。パイオニアEDHはあらゆる戦略にチャンスがある非常によい環境になっている。カードプールは狭いながらも強力な戦略が多数あるので是非デッキ構築にチャレンジしてみて欲しい。
デッキ構築のヒントとなる、仮想敵にするべき強力な戦略や注目の統率者を紹介する。
強力な戦略
私が強いと確信できたパイオニアEDHの戦略は3つ
イゼットターンズ
WUコントロール
5Cランプ
そして可能性を感じる戦略は現時点で2つある。
カウンター不可の海産物
MUD(アーティファクト単)
イゼットターンズ
パイオニアのイゼットフェニックスで見られる《感電の反復》+《時間への侵入》をEDH向けに拡張したもの。
![](https://assets.st-note.com/img/1681496359407-EqL3nqVuQ9.png?width=1200)
追加ターンをコピーすることでターンを獲得し、豊富なドロースペルでデッキを掘り切ってライブラリを《運命のきずな》だけにすることで無限ターンを成立させる。《運命のきずな》が墓地に落ちない事からコンボデッキでありながら勝ち筋を失う事がない。デッキが減るほど《運命のきずな》の含有率が上がって強くなる性質がロングゲームになりがちなパイオニアEDHと噛み合う。
全除去からの被害が少ない
カウンターの枚数が多い
クリーチャーに依存しないアドバンテージ獲得能力が高い
などの点から、環境を定義する後述の青白コントロール相手に有利。クリーチャー主体のデッキの視点では、全除去を有しないイゼットターンよりも全除去の多い青白コンを優先して殴る必要があり、他のデッキを避雷針にしやすいヘイトの低さが強力。
WU(白青)コントロール
パイオニアではカードの質が「クリーチャー>スペル」なのでクリーチャー主体の戦略に寄りがち
マナ加速が弱く、リセット呪文が間に合う
パイオニアのカードパワーと展開力では40もあるライフを削れない
などの要因から青白コントロールは非常に良い立ち位置にいる。パイオニアEDHで一番最初に仮想的に定める必要がある戦略。
カウンタ―で対処できない《至高の評決》と追放する《告別》の二枚看板を同時に受ける事は難しく、破壊不能付与とカウンターのどちらを採用しても裏目がある。
![](https://assets.st-note.com/img/1681495285990-4kw8DqebUV.png)
《精霊龍、ウギン》によるマウントはカード1枚でゲームに勝ちうるポテンシャルを持っている。
![](https://assets.st-note.com/img/1682915150468-5pMsMv8Vg2.png)
一度全体除去で流してから統率者を展開し、相手の展開した残りを《悲劇的な傲慢》で流してしまえば勝利は目前である。
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5Cランプ
パイオニアEDHにおいて最強のマナ基盤は5色。
色を増やすとフェッチランドからショックランドやトライオームを持って来れるので色事故率が2色よりも下がる。M10ランドやスロウランドなどの優秀な土地を多数採用でき、1ターン目にトライオームを処理すれば以降は土地がタップインする事が無い。(逆にこれらの枚数が少ない2色が最も土地事がしやすい)《血染めの月》や《基本に帰れ》等の非基本土地対策も存在せず、色を増やすことに全くリスクがない。
パーマネントをアンタップする効果+《永久の水蓮》は5Cの特権であり、他を圧倒するマナ加速を得る。
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カウンター不可の海産物
打ち消されない海産物を主体としたデッキは研究次第でイゼットターンとWUコントロール相手に渡り合える可能性がある。
《原初の潮流、ネザール》はイゼットターンズと青白コントロールに刺さるカードだ。一旦着地すれば除去する方法は無いに等しく、無限のアドバンテージを供給する。《星界の大蛇、コーマ》はパイオニアEDH界最強のフィニッシャーである。全除去耐性があるだけでなく、海蛇であることから《圧倒的な波》による一方的なバウンスが可能で他のクリーチャーデッキを圧倒できる。
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MUD
いわゆるアーティファクト戦略。
パイオニアEDH界の《Mishra's Workshop》こと《名高い武器職人》のマナ加速やアーティファクトのコストを軽減する複数のカードで大型のアーティファクトを素早く展開していく。「《名高い武器職人》のどこがワクショなんだ?」と思うかもしれないが《探検の地図》で持ってくるワクショくらいの性能はある。あるんだよ。
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《名高い武器職人》→《金粉の睡蓮》→《彩色の宇宙儀》+追加ターンのようなパイオニアのマナカーブを逸脱した動きが可能になる。
アーティファクトは《汚損破》超過という明確な弱点があるが、現状ではアーティファクト除去が刺さるプレイヤーがテーブルに1人いるかいないかと登場頻度が低い。1人にしか刺さらない5マナの全除去は共倒れでしかなく、いずれ抜けるので気にしなくて良い。
ボードコントロールのジレンマ
通常のEDHでは相手にターンを反さずに成立するコンボが多く、ソーサリータイミングで全除去を打つボードコントロールをプレイするのは難しい。一方パイオニアEDHではコンボが弱く、クリーチャー主体の戦略も多いので全除去の通りが良い。ボードコントロール系のデッキが勝ちやすい土壌がある。
そのコントロールを捕食できるコンボで現在唯一発見されているのがイゼットターンズである。
ゲーム展開として
プレイヤーA.Bがクリーチャーを展開
コントロールCが全除去を打つ
イゼットDはドローで手札を整える
プレイヤーA.Bが残りを展開
コントロールCがアドバンテージ源(統率者)をキャスト
イゼットDからCのアドバンテージ源にカウンターが飛ぶ
プレイヤーA.Bの残りがCを攻撃
コントロールCが再度全除去
イゼットがコンボ開始
この様な展開になりやく、コントロールを避雷針にしたコンボが勝利するパターンを繰り返す。
ABから見ると全除去を持つCを先に攻撃せざるを得ない
CはABを対処せざるを得ない
Dは全除去を打たれても構わないので好きな事ができる
ボードコントロールの影響を受けないコンボがコントロールを使役することで生まれるジレンマが解消されない限りはイゼットターンズが最良の戦略と言えるだろう。
ちなみにABがDを殴ると先に殴った方が不幸な目に会う。Cに時間を与える事になるのでそれもまた勝てない選択肢である。
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ここまで読むと青白コントロールをプレイするのは馬鹿馬鹿しく思えるだろうが、イゼットターンズにさえ出逢わなければ天下を取る戦略である。例えば全除去を連打した後に《偉大なる統一者、アトラクサ》を投げるヒストリックブロール最頻出の動きはシンプルながら超強力である。
注目の統率者
筆者注目のメタゲームに適応した統率者達を紹介する。
《乱動追い、カーザ》
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序盤のマナ加速に難があるイゼットターンズの弱点を埋める、統率者領域に置くマナクリ。現在最良の戦略との親和性が最も高い。パイオニアのカードプールには1マナのウィザードが16枚存在ししており、これは《ラノワールのエルフ》が16枚存在しているといっても過言ではない。
1マナウィザード→カーザと動けば3ターン目には5マナインスタント・ソーサリーが打てる再現性の高い動きが他のデッキをテンポで圧倒している。
クリーチャーを並べるので全除去耐性が低下するものの、死んだクリーチャーを探査コストに充てる事でテンポロスを埋められるので全体除去からの立て直しが早く、自分から全体除去をカウンタ―する必要がない。
《ガラゼス・プリズマリ》
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クリーチャーを全く並べないタイプのイゼットターンズ。最速で出す必要も無いので全除去に巻き込まれにくい。《呪文詐欺》などで得た宝物を生贄に捧げずに繰り返し使う事で後半から急速にマナを伸ばす。
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《路上の師、リガ》
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パイオニアEDH界のエドリック。パワー1以下のクリーチャーが殴ることで毎ターン3枚のドローが可能。(PWがいればもっと)
相性が良いカードが非常に多く、見かけよりはるかに強い。アグロ、コントロール、エクストラターンのハイブリッド戦略を取る。
ブロックされないクリーチャーで暗号呪文や《探査の短剣》を通す。小粒のクリーチャーが多いのでパワータフネスを参照する全除去を一方的に使え、ボードコントロールデッキとして立ち回れる。統率者が白3シンボルの信心ギミックを活用できる。攻撃誘発のドロー後に手札11枚でジョルレイルを起動、大衆放棄でナジーラ化など小粒ながら打点を高める手段が多数ある。通常のEDHでは全く見ないカード達を有効活用するので最もパイオニアEDHらしい統率者の1人だ。
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スタックスデッキとしての一面も持ち、《ドラニスの判事》《厳しい試験官》《静寂をもたらす者》などパワー1以下のスタックスを有効活用できる。CIPにフォーカスしたデッキ相手に有利で《虐殺のワーム》に怯える必要は無い。
《ティアマト》
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5Cランプの終着点。手札を使い切ってマナ加速をしても統率者領域から手札が5枚補充される。アドバンテージ源をデッキに入れる必要が無く、構築全体をマナ加速に振り切る事ができる。CIPで仕事が完了するので統率者への除去が意味をなさない。
パワーが7あるので《サルカンの封印破り》との相性が非常に良い。クリーチャーのサイズが小さいデッキはこれ1枚で詰む。
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《空を放浪するもの、ヨーリオン》
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CIPが優秀なパーマネントを使いまわすコントロールデッキ。
CIPで除去やドローが発生するパーマネントを展開し、《ミラーリ予想》や《古術師》で墓地からブリンク呪文を拾い直して盤面をツルツルにしながらドローを進める。
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全除去タイプのデッキと異なり、一度のヨーリオンで除去とアドバンテージ獲得を同時に行えるのが強力。明確な勝ち筋を用意するのが難しいが「相手のやる気を破壊する」という素敵な勝ち筋を持つ。
《古代学者、メリア》
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パイオニアEDH界のウルザ。統率者領域にマナ加速とアドバンテージ源を両方置く過ちデザイン。
デッキに大量の《Mox Emerald》が入っているのでマナ加速は随一。《クルーグの災い魔、トラクソス》を屈伸させる事でデッキを掘り進める。
本人の能力は極めて高いが赤緑のアーティファクト戦略は勝ち筋を用意するのが難しい。《マナ喰らいのハイドラ》や構築物トークンを《タルキール龍の玉座》に座らせる正気とは思えない限界コンボを狙う。
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《老いざる革新者、ジョイラ》
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召喚酔いが明けた3ターン目に複数回アンタップする事で圧倒的な踏み倒し能力を得る。上振れると《王神の立像》が3ターン目に出る。
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起動型効果でアーティファクトを場に出すのでカウンターに当たらないのが強み。インスタントタイミングで《ウギンのきずな》を出せるのでイゼットターンズ相手に有効打を持つ。(ソーサリータイミングでの《ウギンのきずな》は除去を引くまで待たれる上、《カーンの経時隔離》の前に無力)
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《侵攻の伝令、ローナ》
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《モックス・アンバー》と《撤回のらせん》で無限マナを発生させる。コンボがコンパクトで早く、サーチも豊富。メインのコンボが潰れた時のサブプランが開発できればトップメタも夢ではない。
《ジモーンとダイナ》
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統率者領域に置く《成長のらせん》。土地ランプは全除去耐性が高い。《珊瑚兜への撤退》と《死者の原野》で屈伸するので研究次第で化けうる。
強力な戦略への対策
WUコントロール対策
多人数戦におけるコントロールとの戦い方は1v1より複雑で、正しくプレイするにはかなりの経験値を要求する。
・《告別》の通らないプレインズウォーカーでのアドバンテージ稼ぎ
・優先してライフを詰める
・アドバンテージ源を潰す
などが有効である。プレインズウォーカーは本来青白コンを殴るべきであるクリーチャーの打点を吸って逆に悪手になる事が懸念される。
最良の対策はテーブル全体で「とりあえず青白コンを殴り殺してからゲームをしよう」と合意の上で優先的にライフを減らす事。とはいえ2人以上コントロールがいるとそれは叶わない。
イゼットターンズ対策
・非生物呪文キャストでダメージを与える置物
・《耳の痛い静寂》
・アドバンテージ源を潰す
呪文を各ターン1回に制限する《エメリアのアルコン》や《弁論の幻霊》などの《法の定め》系のスタックスはインスタントタイミングで動けるイゼット相手には悪手になる。《耳の痛い静寂》のみ白とタッチしていない純イゼットカラーでは対処が難しく、クリーチャーの展開を阻害しないので有効になる。
アドバンテージ源を潰すプランは対コントロールと比べてかなり難しい。統率者領域をアドバンテージ源にしたデッキは統率者が出てくるタイミングが読めので対処が簡単だ。統率者を止めてしまえば苦しくなるのが目に見えている。一方でイゼットターンズ系のデッキは統率者領域にマナ加速を置き、素直なドロー呪文でアドバンテージを獲得するので対処が難しい。脅威となる物を投げ続けてドロー呪文を打つタイミングを作らせないのが正解なのだが、多人数戦の性で「一番最初に脅威を投げると対処された上、妨害が薄れた次の人が勝つ」いわゆる「振り込む」展開を作ってしまう。誰も「振り込む」ボランティア活動はしたくない囚人のジレンマを利用してゲームをコントロールするため、試合のレベルが高くなるほどカウンターに突っ込む事に恐れて「カウンターかドロースペルか」の2択に対処するのが難しくなる。
「素直なドロー呪文」とは例えばこれある。
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特に《彫像の伝承》《予知覚》《銀の精査》などの5マナ3ドローのインスタントは《ジェイスの創意》系のカードとして親しまれており、これらは地味ながら非常に強いことが分かっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1682879412471-briXZlVY2q.png)
5Cランプ対策
シンプルに統率者をカウンタ―しよう。
MOMが与える影響
最新セット「機械兵団の進軍」がパイオニアEDHに与えた影響を紹介する。
バトル - 包囲戦
バトルは強力なギミックだ。1回キャストで2アクションが稼げるのはマナ加速がギリギリな環境において評価が高い。多人数戦ゆえ、バトルを守れないプレイヤーが1人くらいいるので構築よりも裏返る期待値が高い。
《ゼンディガーへの侵攻》は3マナランプと言っても過言ではない。
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最も注目されているのは《セゴビアへの侵攻》だ。これは3マナで7マナ加速しているといっても過言ではない超高性能なバトルである。
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![](https://assets.st-note.com/img/1682994550965-gLwh4kGDVi.jpg)
召集
召集はマナ加速がカツカツ過ぎるパイオニアEDHにおいて、マナをズルする手段として非常に有効だ。
《回路の完成》は《乱動追い、カーザ》のようなクリーチャーを並べる追加ターンデッキで有効活用できる。ソーサリーを瞬速で唱えられるのもインクのシミではなく、相手の追加ターンに対するカウンター合戦を眺めた後に仕掛けることができるようになっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1682994818510-yZt8aNdcMI.jpg)
《二重視》
今回のMVC(most valuable card)
![](https://assets.st-note.com/img/1682995097262-YtIsFtYT9c.jpg)
元々緑を含まない青いデッキはマナ加速が弱いので相手のカードを《賢いなりすまし》などでコピーして疑似的なマナ加速を得るのが強いのではないかと考えられていた。今回、それを4マナでかつインスタントタイミング行えるようになった。
![](https://assets.st-note.com/img/1682996794627-KxgWnswMZA.png)
例えば《ニクス咲きの古きもの》《全知》《無限への突入》等の超強力な呪文をスタック上で4マナで頂くことができる。4マナで勝てるので非常に簡単だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1682995587948-tTAnAqlraz.png)
《二重視》の登場により、素早いマナ加速から単体で強いカードを唱えて利益を得る戦略が裏目に出る可能性が急上昇した。「スタック上で《全知》をコピーされて《回路の完成》からジェイスの総意系のカードを連打されて負けた」「《ニクス咲きの古きもの》を出したらコピーされて青単がマナを出し放題になった」「《無限への突入》を唱えたら相手が無限に突入した」といったリスクが増えている。
《二重視》の登場以降はコピーされても問題ないカードを中心に戦略を練る必要が出てきている。例えば《ティアマト》のCIPは唱えてないと発動しない。全体除去もコピーされても問題ない。追加ターンは最後に作られたターンが最初に処理されるのでコピーされてもひとまず自分のターンになる。
自分だけ強いカードを出す事は許されないというゲーム性はどことなくヒュージリーダーズと似ている。今後の優れたデッキ構築は単体のカードパワーではなく、カード同士のシナジーを重視した戦略になりそうだ。
もう一つ注意点として、墓地が8枚以上あると両方のモードを使われる事に気を付けたい。探査呪文や《硬化した屑鉄喰らい》等で墓地を7枚以下に保つことを心がける。唱えた段階でモードを2つ選べるので唱えられてからでは遅い。
![](https://assets.st-note.com/img/1682997105640-BHTfeFl051.jpg)
まとめ
パイオニアEDHはまだまだ発展途上で、新弾が追加されるごとに大きく環境が変化する可能性を秘めている。ぜひ皆さまにも新たな戦略の開発に挑戦してほしい。
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