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テイワット悪魔の偽王国説

僕は「今のテイワットは悪魔が支配している」と思っています。以前からこの話はしていますが、物語が進むにつれ新たな情報も得たので再び纏めていました。もっと分かりやすく説明しようと色々まとめるつもりでしたが、細かく説明するのは大変に骨が折れるので大事な部分をざっと説明させていただきます!


◆無相シリーズの謎

無相シリーズにはそれぞれコードネームが付いています。これを研究しているのはスメール教令院ですが、コードネームとネーミング以外はめぼしい研究成果が得られていない。と生物誌に書いてあります。

なぜ急に無相シリーズの話を始めたんだ…?と困惑される方もいらっしゃると思いますが、どうか最後までお付き合い下さい。

無相シリーズのコードネームにはヘブライ文字が使われています。
ヘブライ文字は全22種類ありますが、数字は存在しません。そのため、代わりに数価という特殊な記数方法で数字を表します。無相シリーズにはそれぞれヘブライ数字の1(アレフ)から順にコードネームが割り当てられています。

1.無相の雷「アレフ」
2. 無相の風「ベト」
3. 無相の岩「ギメル」
4. 無相の氷「ダレット」
5. 無相の水「ヒィ」
7. 無相の草「ザイン」
70. 無相の炎「アイン」

このようにヘブライ数字1〜5までは順番に並んでいます。しかし6(ヴァヴ)が欠番になっていて、7(ザイン)の次に一気に70(アイン)まで飛んでいます。明らかに不自然なのですが、なぜそうなっているのかは一切語られていません。

僕は「今のテイワットは教皇が排除されていて、代わりに悪魔が支配しているから」だと思います。

淵下宮の文献に「賢者が死した後、ある者が火を独占した。火を通して自らの巨大な影を作ったのだ」とあります。

「日月前事」より

僕はこの火を独占し、自らの巨大な影を作った人物が「テイワットの支配者=悪魔」だと考えています。

※ただ、この悪魔については完全な悪というわけではなく、プラトンのティマイオスに登場するデミウルゴスのような二元性をもつ悪魔だと考えています。

◆宗教改革と秘密結社

▼神の代理人「教皇」

教皇が排除されている」と言っていますが、教皇とはローマ教皇のことでキリストの代理人です。原神の物語にも旧約聖書の設定が多く用いられています。ノアの洪水バベルの塔の崩壊失楽園などです。キリスト教がモチーフになっていることがわかりますが、キリスト教自体も旧約聖書新約聖書カトリックプロテスタントで分裂しています。
スメールのストーリーでも砂漠の民草神の民対立していました。これはスメールだけの話ではなく、テイワット全体で起こっています。

▼秘密結社と弾圧

スメールをはじめ、秘密結社を連想するようなデザインが施されたキャラクターや設定が多く存在します。この秘密結社に関してはかなり長くなってしまうので簡単に紹介します。

・薔薇十字団
(ファルザン、スメール)
・テンプル騎士団
(カーヴェ、アルハイゼン、ファルザン)
・フリーメイソン
(カーヴェ、キングデシェレト文明)
・黄金の夜明け団
(アビス教団、シャドウハスク、モンド)
・東方聖堂騎士団(OTO)
・イルミナティ
 等

上記のような秘密結社が最盛期を迎えた頃は科学や哲学が急速に発展しました。秘密結社には錬金術占星術カバラ等の西洋神秘主義思想を取り入れたものが多くあります。教皇(カトリック教会)はこれらを学ぶ人々を正統な信仰に反する異端者と捉え、弾圧の対象としました。それが異端審問魔女狩りです。原神にも淵下宮などに「禁書」というものが存在することからこういった異端審問が行われていたことがわかります。 

▼堕落の使徒

当時の神聖ローマ帝国は神の代理人という教皇の立場を大義名分に暴政を敷いていました。
キングデシェレトに王国の統治を任されたオルマズドは欲に溺れ、王都ジュラバドの崩壊を招きます。モンドの旧貴族ローレンス家の主母ヴァニーラーレは神にモンドを永遠に守り抜くという誓いを立て、その証として広場に風神像を建てました。しかし時代の移り変わりとともにローレンス家は腐敗し、神との誓いも忘れさられてしまいます。
旧約聖書のノアの洪水バベルの塔の崩壊は、簡単に言えば神の人類リセット計画です。神は欲にまみれ、悪行を繰り返すようになった人々に対し、地上の生き物全てを洗い流すノアの洪水を起こしました。

日月前事より

山と川が生まれ、大海と大洋が反逆者と不従順な者を運ぶ。」
淵下宮の禁書にはノアの洪水について書かれています。

無学の塔の説明文にはバベルの塔の崩壊について書かれています。バベルの塔には実際にモデルが存在します。紀元前6世紀にバビロンで建造されたエ・テメン・アン・キ(天と地と礎石の家)というジッグラト(聖塔)です。砂漠に建てられた極彩色の塔は当時の技術革新とされました。しかし、その傲慢さが神の怒りを買ってしまったため破壊されたとも言われています。また、塔を建造したのは神が再び洪水を起こした際に避難するためだとの説もあるそうです。
原神にも天が落としたとされるフィンドニールの寒天の釘などがあります。これも堕落した人々やその文明をリセットするために落とされたものなのかも知れません。

▼宗教改革と秘密結社

堕落した神の使徒に対し反旗を翻した人々の中に、秘密結社も関わっていました。
イルミナティ
は教皇・王侯・君主を頂点とする封建制度に疑問を抱いた政治的秘密結社です。
薔薇十字団は1600年代に神聖ローマ帝国(ドイツ)で発足しました。彼らには「教皇制の打破・ハプスブルク皇帝家の支配からの脱却」という目的がありました。

薔薇十字団設立から数年後の1618年に新教徒勢力VS神聖ローマ帝国・カトリック教会の戦争「三十年戦争」が起こりました。これは史上最大の宗教戦争と言われています。結果は新教徒勢力の勝利。ハプスブルク家の縮減神聖ローマ帝国・ローマ教皇の封建体制の崩壊に繋がりました。
主権国家体制が敷かれ、神聖ローマ帝国やローマ教皇の権限は剥奪され、代わりに君主に権限が与えられました。

主権国家体制
各国の個別性および領域支配を前提とし、ローマ教皇や神聖ローマ皇帝ではなく、君主ないし共和国の主権が最高で絶対な存在とされる。

Wikipediaより


簡単に言えば今のテイワットと全く同じです。
のテイワットでは各国の領主である七神独自の統治権が与えられています。
さらに、現在のテイワットでは本来秘術であるはずの錬金術占星術一般的な学術として認められています。 

旅人のボイスより

魔女が迫害を受けているような描写も今のところありません。つまり、教皇による弾圧を受けていた時代は過ぎ去っているということが言えます。

神聖ローマ帝国=ドイツなので、かつての文明を統一していた教皇、天空の王国とははおそらくカーンルイアのことだと思います。

真珠の歌に登場する天空の王国には赤い旗が掲げられています。シャドウハスク・旗令の持っている旗は「王家の旗」とされています。

また、西風騎士団エルマイト旅団の旗も同じような紋章と彩色が施されています。

おそらくかつてはカーンルイアがテイワットの実権を握っていたのだと思います。内部分裂したのか、詳細はまだ分かりませんが…

前述したように同じキリスト教でも旧約聖書新約聖書があります。「旧約」はユダヤ教の聖典で、神の言葉を受けた預言者が神との間に交わした契約という意味です。反対に「新約」は救世主イエス・キリストが仲介する新たな契約を意味しています。天空の王国からの使者は第一の玉座と第二の玉座の2人がいるので、この2人が旧約・新約の違いを表しているかもしれません。とはいえもう少しストーリーが進まなければなんとも言えないです。

▼秘密結社と原神


カーンルイア王家の旗の紋章は秘密結社黄金の夜明け団の紋章によく似ています。


薔薇十字徽章

この紋章はアビスの使徒などにも使われています。ちょっと分かりにくいですが、胸にあるコアのようなものと、武器が十字紋章の形に似ています。黄金の夜明け団は三人のフリーメイソン会員によって設立されました。秘密結社の会員は複数の秘密結社をかけもちしたりすることが多いようです。

原神の中にも秘密結社が存在します。「鐘の剣」の武器ストーリーにクロイツリード・ローレンスという名が出てきます。

おそらく元ネタは薔薇十字団創始者クリスチャン・ローゼン・クロイツだと思います。
ファルザンがキングデシェレトの遺跡に100年間閉じ込められていたという話の元ネタはおそらくクリスチャン・ローゼン・クロイツの伝説をアレンジしたものだと思います。

クリスチャン・ローゼン・クロイツは誰にも自身の墓の場所を明かしませんでした。しかし彼の死から120年が経ったある日、とある薔薇十字団の会員が偶然彼の墓を発見しました。墓の中には永遠に消えることのないランプが灯され、彼の遺体はまるで眠っているかのように腐敗することなく綺麗な状態を保っていました。さらに、彼の墓にはこう書いてありました。「この墓は120年後に再び開かれるだろう」

また、薔薇十字団には6つの規則がありました。その中に「病人を無料で治癒する」という規則があります。アムリタ学院所属のビマリスタンも病人に無償で医療を提供しています。

薔薇十字団の規則
病人を無料で治癒するということ以外、何も告白しないこと。
・ただひとつの習慣を身につけようとせず、訪れる国の習慣に従うようにすること
・毎年Cの日には本拠地の「聖霊の館」に集まること。
・全ての兄弟は立派な人物を探し求め、死後の後継者を探すこと。
・自分の印象、記号、符号にR・Cという文字を使うこと
・この団体を100年間、秘密のままにすべし

話が前後して申し訳ないですが、
クロイツリードは自らもローレンス家の一員であるにもかかわらず、モンドの堕落した旧貴族政権を打倒するために大地を流浪する楽団と共に反乱を起こしました。「笛の剣」の持ち主はこの流浪楽団の一員で夜明けの光剣士と呼ばれていました。彼女の侍従だったのがディルックの先祖です。「暁の騎士」という称号はこの夜明けの光剣士から取ったそうです。

この名前は黄金の夜明け団が元ネタかも知れません。反乱は失敗に終わり、構成員の多くは戦死します。クロイツリードはローレンス家の一員であったため処罰を逃れました。彼はのちに秘密結社を設立します。この秘密結社の大団長だったのが幼い狼の異名をもつルースタンという青年です。彼は淑女シニョーラの恋人です。

クロイツリードが作った秘密結社の名や詳細は未だ明かされていません。彼らはのちに英雄ヴァネッサと共に旧貴族の支配体制を終わらせる革命を起こし、その後ヴァネッサによって西風騎士団が設立されました。この一連の流れはフランス革命をモデルにしているのではないかと思います。

前述したようにフリーメイソンや薔薇十字団、黄金の夜明け団などは錬金術にも深く関連しています。カーヴェの耳飾りにはフリーメイソンの紋章が使われています。


フリーメイソンリーの紋章


上向き三角形と下向き三角形の結合はダビデの星を形成し、男と女、陽と陰、天と地、精神と物質などの「世界の二元性の融和」を表現しています
中央の「G」は至高存在を表し、以下の意味も込められています。

・神(GOD)
・幾何学(Geometry)
・栄光(Glory)
・寛容(Grandeur)
・黄金(Gold)
・グノーシス(Gnosis)

オリンピックの五輪旗のデザインはフリーメイソン会員のピエール・ド・クーベルタン男爵によって考案されました。白(地)に青・黒・赤・緑・黄の6色が使われています。教令院の六大学派シンボルカラーと一致します。ピエール男爵によると「この6色の色を使うと世界各国の国旗のほとんどを描くことができるから」という理由だそうですが、水の青・土の黒・火の赤・砂の黄色・木の緑を表しているという説もあるそうです。原神では黄色=砂時計になっているので、こちらの説が採用されているようです。白は…光?


プロビデンスの目

こちらもフリーメイソンのシンボルマークです。

説明は要りませんね…

テンプル騎士団の紋章

カーヴェのヘアピンがテンプル騎士団の紋章に似ています。(考えすぎかも知れませんが…)

この十字紋章はアルハイゼンファルザンにもデザインされています。テンプル騎士団はフリーメイソンにも関連しています。

テンプル騎士団の正式名称は「キリストとソロモン神殿の貧しき戦友たち」です。ソロモン王の神殿跡地を本部にしていたことからその名がついています。聖地(ソロモン王が統治していたエルサレム)を巡礼する参拝者を護衛する目的で設立されました。

ソロモンは旧約聖書「列王記」に登場するイスラエルの王です。
フリーメイソンの創始者であるヒラム・アビフはソロモン王の依頼を受け、エルサレム神殿を建造したという伝説があります。
フリーメイソンは元々は石工商のギルドでした。会員の紋章にはその名残で直角定規とコンパスが使われています。ファルザンのブレスレットも直角定規の形をしています。

原神の中では「プシュパの歌」の中にソロモン王の伝説が引用されています。また、「アフマルの物語」の中にもソロモン王の伝説によく似た記述が見られます。ジンニーはソロモン王が使役していたと言われるジンという精霊から着想を得ていると思われます。ただスメールの三神(キングデシェレト、マハールッカデヴァータ、花神)のうちの誰がソロモン王だったのか曖昧な書き方がされていてよく分かりません。

テンプル騎士団の最後は無実の罪を着せられ、異端審問によって処刑されるという悲劇的なものでした。

モナやロサリアにデザインされているセレマ六芒星にもフリーメイソンの六芒星と同じ意味があります。

セレマ六芒星


※セレマとは黄金の夜明け団を脱退したアレイスター・クロウリーという魔術師が広めた哲学です。東方聖堂騎士団はクロウリーが設立しました。

僕が「テイワットが歪んでいるのは世界が二つに分かれているから。元の形に戻さなきゃいけない」と言っているのはこれに由来します。
錬金術とは「金」を生み出すためだけの技術ではなく背反する性質のものを調和させるという意味があります。

◆旧約聖書とカバラー思想

秘密結社と宗教戦争が原神に関連があると理解して頂けたところでようやく本題に入れます…

旧約聖書の失楽園の設定が真珠の歌に取り入れられています。食べてはいけないと言われた知恵の樹の実を蛇に唆されたイヴが食べ、イヴに唆されたアダムが食べ、2人が楽園を追放されてしまう話です。エデンの園には知恵の樹以外にも生命の樹というものが生えていました。生命の樹=セフィロトの樹です。原神の世界にも生命の樹が存在します。それがこの秘境の樹です。

 
ロバート・フラッドのセフィロト

エヴァとか攻殻機動隊にもこのセフィロトの樹か使われていますね。

▼カバラー

ユダヤ教徒が旧約聖書を秘儀的な視点から解釈するためのものです。先に挙げた秘密結社や神秘主義者はこれを学んでいました。とくに黄金の夜明け団アレイスター・クロウリーはこのカバラ思想を自身の思想に取り入れています。
※ユダヤ教のシンボルも六芒星です

▼セフィロトの樹

セフィロトの樹は10個のセフィラという玉で構成されています。それぞれに象徴となる色、鉱石、天体、守護天使などが当てはめられています。一応一覧を載せておきますが理解する必要はないです。

1.ケテル(王冠)
思考や創造を司る
白/ダイアモンド/海王星/王の横顔/メタトロン
同時に最後の剣として称されるマルクトと通じ合っている。

2.コクマー(知恵)
灰色/トルコ石/天王星/至高の父
男性原理の象徴/ヨッド/ラツィエル

3.ビナー(理解)
黒/真珠/鉛/土星/至高の母
女性原理の象徴/成熟した女性/エロヒム/ザフキエル

4.ケセド(慈悲)
青/錫/正四面体/サファイア/木星/王座に座った王/エル/ザドキエル

5.ゲブラー(峻厳)
赤/五角形/鉄/ルビー/火星/天空の外科医/エロヒム・ギボール/カマエル

6.ティファレト(美)
生命の樹の中心に位置している
黄/金/太陽/エロハ/ミカエル

7.ネツァク(勝利)
緑/銅/エメラルド/金星/全裸の女性/アドナイ・ツァバオト/ハニエル

8.ホド(栄光)
橙色/水銀/水星/エロヒム・ツァバオト/ラファエル

9.イェソド(基礎)
アストラル界/紫/銀/月/裸の男性/シャダイ・エル・カイ/ガブリエル

10.マルクト(王国)
物質的世界/色はレモン色・オリーブ色・小豆色・黒の四色/水晶/地球/王座に座った若い女性/アドナイ・メレク/サンダルフォンorシェキナ(メタトロンと対をなす神の女性的顕現)

11.ダアト(知識)
隠れたセフィラ/他のセフィラとは異なる次元の存在/至高の三角とその下位存在を隔てている深淵(アビス)にある/他のセフィラの完全体・共有体/悟り/神の真意/冥王星

6のセフィラ「ティファレト」に太陽とあります。

1.無相の雷「アレフ」
2. 無相の風「ベト」
3. 無相の岩「ギメル」
4. 無相の氷「ダレット」
5. 無相の水「ヒィ」
7. 無相の草「ザイン」
70. 無相の炎「アイン」

この一覧では「6」が欠落しています。
僕が今のテイワットには本物の太陽が無いんじゃないか?と言っている理由の一つです。

11.のセフィラ「ダァト(知識)」は深淵にあり、隠されています。これが禁忌の知識に相当するのでは無いかと考えています。

▼タロットカードとパス

それぞれのセフィラを繋ぐ線を「パス」と呼びます。このパスは22本あり、それぞれに22文字ヘブライ文字(数字)タロットカード大アルカナが対応しています。タロットカードは前述の黄金の夜明け団によって発明された物です。

アレフ (ケテル → コクマー)愚者
ベート (ケテル → ビナー)魔術師
ギーメル (ケテル → ティファレト)女教皇
ダレット (コクマー → ビナー)女帝
ヘー (コクマー → ティファレト)皇帝
ヴァヴ (コクマー → ケセド)教皇
ザイン (ビナー → ティファレト)恋人
ヘット (ビナー → ゲブラー)戦車
テット (ケセド → ゲブラー)力
ヨッド (ケセド → ティファレト)隠者
カフ (ケセド → ネツァク)運命の輪
ラメド (ゲブラー → ティファレト)正義
メム (ゲブラー → ホド)吊された男
ヌン (ティファレト → ネツァク)死神
サメフ (ティファレト → イェソド)節制
アイン (ティファレト → ホド)悪魔
ペー (ネツァク → ホド)塔
ツァディー (ネツァク → イェソド)星
コフ (ネツァク → マルクト)月
レーシュ (ホド → イェソド)太陽
シン (ホド → マルクト)審判
タヴ (イェソド → マルクト)世界

ヘブライ数字で6を表すヴァヴに対応するカードは「教皇」です。
教皇のイラストを見てみると、真珠の歌に出てくる天空の王国の王?構図によく似ています。

タロットカードの教皇の足元には「天国の鍵(聖ペテロの鍵)」というローマ教皇の象徴が描かれています。これは金色銀色をした二対の鍵です。

教皇の象徴 三重冠と天国の鍵

下部の男性は双子です。真珠の歌で描かれている第一の玉座と第二の玉座は空と蛍のように双子だったのでは無いか?と僕は考えています。 

さて、ここでもう一度振り返ります。

1.無相の雷「アレフ」
2. 無相の風「ベト」
3. 無相の岩「ギメル」
4. 無相の氷「ダレット」
5. 無相の水「ヒィ」
7. 無相の草「ザイン」
70. 無相の炎「アイン」

7の次に70に飛んでいます。
ヘブライ数字70を表すアインに対応するカードは「悪魔」です。
悪魔のタロットカードを見てみます。

悪魔のカードと教皇のカードは構図が似ています。タロットカードでは教皇と悪魔は対になるように描かれています。教皇=神の代理人ですから、悪魔とは正反対の性質を持っています。悪魔の足元にいるのはアダムとイヴです。
額の逆五芒星人ならざる者すなわち悪魔もしくは悪魔崇拝の象徴です。

※アルハイゼンが金と銀の鍵を持っています。教皇の持つ天国の鍵をイメージしているのでは無いかと考えています。
」という言葉はストーリー中によく出てきます。アルハイゼンの伝説任務「隼の章」では蜂の巣に至るまでの洞窟の中で、鍵を使って扉を開くギミックがありました。扉を開いて前に進むには「鍵が2本必要」でした
1本しか持っていないとパイモンが「念のため、鍵を2つとも持っておこうぜ?」と注意してくれる親切仕様でした。

つまり、鍵は2本無いと意味を成さないのだと思います。
アルハイゼンがこの鍵を持っていたので、以前まとめた際には彼が「悪魔」なんじゃないかと言いましたがまだよく分かりません…

▼氷の女皇と女教皇

こちらの画像をご覧になったことがあるでしょうか?これは原神公式が中国のSNSか何かで発表した画像らしいです(うろ覚え)。ファデュイの執行官達のマークが描かれていますが、この画像自体がタロットカードのように見えます。


こちらが女教皇のタロットカードです。
女教皇反ローマ教皇のシンボルです。
左右に書かれた二本の柱はソロモン王が建てたエルサレム神殿に実際にあったとされる柱です。ファデュイの画像にも二本の柱が描かれています。黒い柱は「ボアズ (Boaz)」を、白い柱は「ヤヒン (Jachin)」でを意味します。
これらは先ほどのセフィロト樹に関連します。

このセフィロトの樹には三本の柱があります。
左の知恵・峻厳・栄光で成り立つ柱を「峻厳の柱」と呼びます。先ほどのボアズ(闇)の柱です。
知恵・慈悲・勝利で成り立つ柱を「慈悲の柱」と呼びます。こちらはヤヒン(光)の柱です。中央の王冠・美・基礎・王国で構成される柱を「均衡の柱」と呼びます。峻厳の柱は女性性を、慈悲の柱は男性性を表します。女性に不足しがちな峻厳を、男性に不足しがちな慈悲を補うことで「調和」をはかるというのがこのカバラー思想です。
セフィロトの樹は下から上へと向かうことで神にも等しい能力を手にいれられると言われています。

セフィロトの樹の頂点は「王冠」です。
キャラクター天賦も頂点が「王冠」になっています。天賦とは神から与えられた力を意味します。


▼ヘブライ文字の意味

スメールの砂漠に散らばっていたヒエログリフタブレットのように、ヘブライ文字そのものに意味があります。

ヘブライ文字のヴァヴの意味は「
ヘブライ文字のアインの意味は「

」も「」もどちらも原神に関連する言葉です。排除されているのは天理の釘

確かにここ何百年かは天理の釘が落ちていないのだと思います。「眼」は至る所にありますね…


▼シラージ36号に隠された意味

アルハイゼン伝説任務「隼の章」ではイリヤースという教令院の学生が出てきました。
彼はハイブマインドの一員でシラージ36号と名付けられていました。隼の章のストーリーはかなり伏線が散りばめられていましたので、僕もまだまとめきれていないです。シラージ36号についてイリヤースがこう話しています

真ん中から後ろ寄りの番号だと思う」

この番号はハイブマインドを構成する学生の能力によって付けられた番号でしたが、僕はこれを「悪魔の序列」だと考えています。

七神の魔神名にはソロモンの72柱の悪魔の名前が使われている。という説を知っておられる方は多いと思います。しかし、ソロモンの72柱では36番はちょうど真ん中になってしまいます。
真ん中より後ろ寄りであるなら、69体の悪魔が書かれた悪魔の偽王国の方が正しいはずです。
※これらはソロモン王が従えていた悪魔の召喚方法などについて書かれた魔導書です

今のテイワットは教皇が排除されて、代わりに悪魔が支配しているという僕の説にも繋がります。
「ソロモンの72柱(ソロモン王の小さき鍵)」と「悪魔の偽王国」では書かれている悪魔の設定はほぼ同じです。3体少ないですが、岩神モラクス風神バルバトス雷神バアル草神ブエルなど、これまでに原神に登場した魔神は「悪魔の偽王国」の方にも全員いるので悪魔の偽王国でも今の所は矛盾が生まれることはありません。

ちなみに悪魔の偽王国序列36番はガープです。
ガープはパイモンと双子の悪魔です。パイモンと誕生日が同じ荒瀧一斗が何か関連しているかも知れませんがまだ分かりませんね。

▼悪魔の偽王国

ヨハン・ヴァイヤーの著作
地獄の悪霊たちを神聖ローマ帝国の封建体制を思わせる位階秩序をもつものとして記述しています。ここでも僕の説に繋がります。
ヨハン・ヴァイヤーはドイツ出身の医者で自身はプロテスタントでした。当時は聖職者たちによる魔女狩りが公然として行われ、一種の見世物のようになっていました。ヨハン・ヴァイヤーは捕えられた魔女たちを「彼女たちは精神的に病んでいるだけ」と医者の立場から擁護し魔女狩りを批判した人物です。

ざっと説明しただけですが、僕の考えは大体こんな感じです!また何かわかったらまとめます!

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