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国葬儀 / 大下英次「安倍官邸の正体」 (9月27日

 本日午後二時から、亡くなった安倍元首相の国葬儀が行われます。民主的に選ばれ、長く内閣を率いていたことに敬意を持ち、静かに哀悼の意を表したいと思います。
 静岡の災害の状況は、少しずつ報道も増えて知られるようになってきました。自衛隊の派遣も行われ、他自治体からの給水支援も行われつつあり、静岡市の断水への対応が進み始めました。静岡の災害対応の遅れと国葬を結びつける言説があるのは残念ですが、現場は冷静に進み始めています。
 

■大下英次「安倍官邸の正体」

「安倍総理は、発会式で訓示した。『従来の霞が関は、船団だった。これからは、ひとつの大きな日本丸という船に乗り、国民、国家を常に念頭に仕事をしてほしい』。安倍総理は、個人的カリスマ性においては小泉純一郎元総理に及ばないが、安倍総理を支え続けたいという人たを惹きつける能力においては、はるかに優れている。その人たちの『結束力』こそ、安倍官邸の強い権力の正体といえよう」p6
「総理大臣だからといっても、なんでも一人ではできません。大切なのは、陣容をしっかりと整えることです。そして、政権として優先して取り組む課題を明確にすることが重要です。第二次安倍政権には、第一次安倍政権で政権運営を経験した人も多い。成功も失敗も、ともに経験しています。わたし自身も含めて、失敗から多くのことを学んでいます」(安倍晋三, p11)

大下英次「安倍官邸の正体」

 ルポライターの大下英治による一冊。故安倍総理のインタビューはじめ、加藤勝信議員、河井克行元議員、菅義偉議員、二階俊博議員、萩生田光一議員、今井元総理秘書官といった安倍官邸を支えた人物への取材をもとに書かれています。
 第一次安倍政権の一年の転落であったり、菅官邸や岸田官邸でのスキャンダルや統一教会対応の拙さから支持率が下落する様子をみると、第二次安倍政権での"危機対応”の高さが改めて実感されます。
 私は災害関連が専門ですが、熊本地震や西日本豪雨災害での官邸の対応の速さはよく覚えています。特に菅官房長官が、防災担当の官僚よりもとにかく早く官邸に現れて、迅速に対応していたとのことです。
 安倍元総理は、最初の失敗を経て、強力なチームをつくることに力を発揮されていた方でした。


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