「経済合理的な移住〜藻谷ゆかり『コロナ移住のすすめ』 / 自分と地域に向き合う移住 (9月29日)」
■経済合理的な移住〜藻谷ゆかり『コロナ移住のすすめ 2020年代の人生設計』
外資でキャリアを積んだ後、長野で家族で移住した著者による移住本。移住の本は体験談が多いですが、分析的で客観的な筆致が心地良いですね。
「ジョブ型」または「複業」での生き方を求める人。また、不動産投資や事業投資を個人で行おうとしている人にとって、地方移住は選択肢に入るのでは、と語られています。
地方は人口減少が進んでいるため、新たな事業参入が起きにくい状況があります。こうした経済局面では、需要の緩やかな減少以上に、供給がぐっと減りますから、事業を丁寧に見極めれば、実は経済的な勝機があります。しかも地域と関係をもつと、投資価値の高い物件があったり、様々な補助制度があるために投資効率を高めることもできます。こうした視点でも、地方移住が語られていく必要があります。
■自分と地域に向き合う移住
いわき出身の大場美奈さんが、地域おこし協力隊を経て、広野町でゲストハウスを設立しようとする様子を、移住支援センターで取材しました。
「地域のため」と「人のため」を繰り返しながら、少しずつ想いを形にしていく様子が力強く感じます。「すこしでも福島を応援したい」という想いでこの地域に来られる方は少なくありません。ただ、長続きする方の特徴は「自分の楽しみ」を持ち合わせていること。想いが強い人ほど、自分が何に喜ぶかも時々振り返って頂ければと思います。
大場さんのゲストハウスの名前は「月とみかん」。来春オープンとのことです。
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