ハンバートの思い出

いい、ばかな人たちは、何か自分に都合が悪いことや、不利益なことがあると、実はすごい黒幕が裏で糸を操っているっていう妄想で言い訳を考えるのが好きなのよ。どんなに良いことでも、一度は疑り深く考えてみて、妄想を一種の創造だと勘違いするのね。


「個々の人間に与えられている可能性を発見しその能力を最大限に伸ばすことにより健全にして有能な人材の育成をはかり地球社会に貢献する」。すなわち個々の生徒の能力と可能性を見極め、能力の発達段階にもっとも適した教育を行う。また一人ひとりの能力差の実態を知ることの大切さと、どの子どもにもそれぞれ伸ばし得る教育の方法があることを確信し実行することで、次の時代が要求し人類の進化の歴史を委ねるにたる創造性豊かな人材を育成する。


いいあなたは大して美人じゃない、でもあなたの顔に魅かれる男は必ずいる、そういう顔よ。特にあの人はそう。でもおそらく離婚してあなたを選ぶなんてしないよ。でもただおもちゃにされるんじゃあなたがかわいそう。だから、徹底して真面目に頑なに振舞いなさい、そしてそれは親からそう躾けられた、というのよ。細かいところでどんなに安くても、ごちそうになったりしちゃだめ。簡単にごちそうされる子は簡単に言うなりにできると思われるから。親に報告して、親からお礼を言わせるくらい、いうのよ。親に黙っていることがある、まあほとんどの子はそうだから、男の人の思うつぼなのよ。うかつに手を出せないと、思わせるの。きっとどんな親か尋ねてくる、そうしたら、普段通り、かわいくないあなたブスだから勉強してお金のかからない進学してと言われてる、というのよ。親を悪者にしておくの。過保護じゃないと思わせるのよ。ますます、手が出しづらい好みのエサがブル下がっているのだから、欲しがるはず。あなたあの人と同じ趣味を、やってみたいって言うのよ。シメタと思うでしょ。いろいろとお世話しましょうって。で、親の出番。お世話になるので、親が挨拶したいので、訪問するっていうの。その人にお世話になることを親に黙っていない子、と信じ込ませるの。ますます、欲しいのに遠ざかるの。そうすると、きっとその人の奥さんが、困ったことだけど、仕方がないって思う。ひどい亭主だとわかっても、今回ばかりはドンくさいのにガードが堅い子が来たと思うわ。いつも堂々と安心して、一緒に行動できるようになるのよ。癪だけれど、子供だしいずれ相手を見つけて、自分の亭主になんか利用価値もなくなって目もくれなくなる、と思うの。ときどき親の出番、あたしが挨拶に行くわ。何してもいいけど、二人で行動することを透明にするのよ。大丈夫よ、あなたは勉強は少しできるでしょ。あなたの能力を少しずつ見せとくのよ。黙って他人の忘れ物を届けてあげたり、あなたの記憶力を使って探し物を見つけてあげたりするの。ただねいくら勉強ができても、いつも二位だって言うのよ。物凄いガリベンな子が一位だから、自分は万年二位だって。あなたが大学進学して、地方で一人暮らしをし始めたら、必ず追いかけてくるわ。何か理由をつけてね。でもいい、そういうときは、絶対勉強優先よ。徹底してやるの。体調崩すくらいがホントはいいの。そうしたら、成績だけじゃなく、就職も付いてくるから。そこでだらしないと思われたらダメ。達成することが楽しい、上昇志向がある風に振舞うの。どれくらい学校で、自分の専門領域の能力が高く、また評価されているか、よく聞かせなさい。それで、当然近い東京に仕事を見つけるのよ。バリバリ仕事して、体壊すの。体調が悪いって言うだけでいいのよ。自分の手元に置いておきたいけれど、優秀だからその成績に見合った就職を見つけてしまって、近くにいるのに遠い存在に見せとくの。そのうちに、体調を崩して、まさか本当になるとは思わなかったけど、いよいよその人自分のところに転職しないか、聞いてくるでしょ。もっとも、最初は休職を勧めるわ。近しい人を縁談相手に紹介してくれて、コトブキ退職を匂わせるかも。ごく当たり前に結婚もしたいけれど、仕事も続けたいというのよ。その時に、その人の奥さん、仕事してるでしょ、だから、自分もあんな風になりたいって、それとなくささやくの。親のわたしも働いているでしょ。だから自然なことで、そう志望してるって。おそらく、その人自分がヘッドハントしないと、別な誰かがさらっていくか、体調を崩して、つぶれて田舎に帰っちゃうかもしれないと考えるわよ。ぜひ、うちに来て仕事を手伝ってくれっていうと思う。奥さんがウンと言うかが問題ね。でも、たしかのんびりした番頭さんがいたでしょ。番頭さんは、自分の主の悪い癖を知ってて不問にしてきている、そういう生き方の人だから、役に立つわ。仕方ない仕方ないっていって、奥さんを言いくるめてきてるはずよ。その番頭さんをひきいれなさい。その人の奥さん、おそらくその番頭がいうことは、仕方なくあきらめるのよ。そばに仕えている番頭が、間違いないというんだから、信じなさいって。何回か似たようなことが繰り返されていそうだから、番頭が火消しをやっているはず。奥さんは感情の生き物だけど、番頭のいうことは、亭主のいうことが正しいという証人の役目なのよ。もしかしたら、その番頭さんも何か弱みを握られていて主人のイエスマンが楽なように調教されているのかもね。主人が白といえば、限りなく黒でも白というのよ、その番頭。だから、あなたもその番頭さんに白といってもらうように、その人から番頭に命令してもらうのよ。いいわよ、その番頭さんになら親も挨拶に行くわ。親子で並んで挨拶したら、いくら何でも番頭さん納得するわよ。女の人だと勘を働かせて毛嫌いする人も出てくるけど、番頭さんは男の人でしょ。あなたが親同伴で挨拶に行ったら、信じるって。あなたが真っ黒でも、白っていってくれる。番頭さんが白って言えば、奥さんはもうあきらめるはず、仕方ないって。その後も、縁談もってくるわよ。離したくないから、そばに置いておける相手を探してね。うまく見つかってよかったじゃない。でも、本当におかしくなっちゃったのは予定外だったわ。実家に引き取らないといけない、と真剣に考えた。番頭さんは帰省して入院でも通院でもしなさいって立場。当然ね。でもそれじゃ元も子もないから、またまた親の出番ね。親の方が上京して、体調が安定するまで同居する、なんて、いいアイデアだった。あなたは、まあ子供に戻っちゃったみたいなものだったから、あの時ばかりはあの人も焦ったでしょうね。親と一緒になってまるで、あの人の方がよっぽど親みたい、だった。心配だったでしょうけど、読み通り、番頭さんは部屋まで来たけれど、奥さんは来なかったでしょ。また同じ、番頭さんが見てきて、白と言えば、奥さんにとっても白としか言いようがないのよ。自分で確認に行く勇気なんかないものよ。子供にもどったあなたを本当の親よりも親のように、接していた。実の親より、親子と見違えるほどだったわ。もう次の段階で、一生あなたを手元に置いておく算段が思いついたでしょうねえ。結局あなたの旦那様は、最初に付き合ってた彼女と別れることになった。あの人が、その彼女の同期の同僚に手を出して、あんまりひどいやり口だったから、それで彼女の方が先にキレちゃった、あの人のことだら、そう仕向けたのかもね。その余波で、そんな上役をほっておく、彼氏に嫌気がさしたのかしら。彼女の方が先に辞めて帰っちゃった。彼は無事フリーになり、あなたのところへ巡ってきた、じゃない。親としては、あなたの体調が戻らなかったら、ね、さすがに今のあなたの旦那様にあなたを押し付けるのは、気が引けたわ。だから、親としては同居して、こっちも東京という都会暮らしを満喫できてよかったと思ってる。同居して、様子をみて、なんとかなりそうだっから、旦那様に委ねようって、思えた。子供に戻ってやり直すみたいな、新しい職場の雰囲気も助かったわ。あの番頭さんが仕事でシクジッテくれたのも幸いね。子供のあなたを一緒になってあやしてくれた。きっと今も親の気分よ、きっと。自分がいないとあなたはここで仕事が続けられないだろうと、勝手に思い込んでいるわ。哀れな番頭さんね。うまく立ち回ったら、あなたの一番の邪魔をする人だと思ったのに。自分から、レースからおりちゃったわね。やっぱりあの人に何か弱みを握られているのかもね。だから、普段は主人の言うこと聞かない番頭さんになっちゃったのよ。でも、あなたのことは、助けてくれるわよ。天邪鬼なとこ、というか判官びいきというか、あの番頭さん、あなた、自分の親に理解がある人だって言ってたでしょ。番頭さんは、あなたの親を信用してて、だからあなたのことも信用しているのよ。あの人には、親が悪者になって、番頭さんには全く反転して見せるわけ。結局、あの人は離婚しないで、あなたを手に入れたのよ。奥さんと自分のものを、あなたに全部あげるってね。あなた一番得したわ。どんなに優秀だって、正妻離婚したらタダじゃすまないもの。あなた二人分手に入れたのよ。親に小遣い銭くらいなによ、けちけちしないで。番頭さん、利益がでたから、あなたに追加賞与進言してくれたそうじゃない、バカな番頭さんだわねえ。あなたに分配増やせば、自動的に自分のところにも回ってくると勘違いしたのね。あの番頭さん、あの人から相当嫌われているのかしら、ねえ。あなたからも、少し番頭さんの方へもお金を回すように、あの人に言っておいた方がいいわよ。あの人、やっぱり自分が見込んだだけあって、あなた周りに気遣いする人と思うだろうし、番頭さんも、地位が逆転しても番頭の自分の立場を踏まえて、気遣ってくれる人だと、あなた思われたわよ。

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